[週刊ファイト6月2日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼武藤最終章へ向けて埼玉来場へ 物語をバズらせるサイバーフェスの真髄
photo & text by TERUZ ノア5・21大田区総合体育館
・人間でも野獣でもないリアル藤田「プロレスでしょ?じゃなくて」
・稲村愛輝がショルダータックル フィニッシュの基本技回帰は有効
・ファンキー卒業マッチはどこまでも濃密 谷口周平いざトップ戦線
・契約満了後わずか16日で「再契約」 NOSAWA論外らペロス軍大暴れ
・新暴走戦士だエルガン&北宮“ダブルインパクト”でタッグ初戴冠
・引退してしまう!? 武藤敬司「近々報告があります」にファン騒然
・対戦カードに名前がなかった祭典 武藤が「大切なご報告」で来場
・武藤復帰戦が1000人割る 首都圏興行ラッシュの先にサイバー祭典
■ ノア Dream on 2022 FINAL
日時:5月21日(土)16:00
会場:東京・大田区総合体育館 観衆924人(主催者発表)
武藤敬司が4か月ぶり復帰。ハッピー感に溢れるはずだった大田区総合体育館にザワザワ案件が突きつけられた。第7試合にはノア契約満了だったはずのペロス・デル・マール・デ・ハポンが乱入。セミファイナルではマイケル・エルガン&マサ北宮がタッグ王座奪取と、大会は賑やかに進む。メインには「武藤敬司&小島聡&丸藤正道vs.潮崎豪&清宮海斗&田中将斗」がラインナップだ。武藤はヒラヒラつきロングガウンを揺らす貫録の入場。丸藤との連係で小島の勝利をアシストしようとしたが、小島が潮崎のラリアットに沈む。バックステージでは武藤がコンディション不安に言及し、「近々、報告することがあります」とのコメントを残した。大会ならびに周辺情報を追う。
人間でも野獣でもないリアル藤田「プロレスでしょ?じゃなくて」
<第1試合>
●岡田欣也
7分11秒 逆片エビ固め
〇藤田和之
記者からすると有力レスラーの中での記事での扱いにくさとしては、藤田和之は筆頭となる。野獣モード全開ならば突き放されるし、人間モードに突入すればあからさまに本音から乖離する。それだけに、この第1試合後の饒舌は意外過ぎた。なぜに藤田がノアで闘っているのか。藤田を含めての陣容でノアが何をするのか。
そういったメッセージを出していくことで、ノアに欠けがちな“イズム”が構築されていく。岡田欣也、稲村愛輝といった骨太系をファンの中にどう浸透させていくのかもノアにとっての重要テーマだ。先輩レスラーからの発信、投げかけはもっともっと欲しいところだ。
藤田「(対戦相手の岡田選手はどうだった?)こういう機会じゃないと若い選手と戦う機会はないので。前向きに捉えて、今日は上がらせていただきました。もっと元気が欲しいですね。普段上の人とやると気を遣うんでしょうね。別に俺なんか全然気を遣わなくていいんだけど。もっともっと打ってきて全然OKですから。若い選手にはもっともっと打つところはしっかりと打ってね。そうやって見せないと。『プロレスでしょ?』じゃなくて、『プロレスなんだ』っていう風に見せられるような1個1個の技を磨いていってほしいですね。上にも責任あるかもしれないけど。という感じですかね。もっともっとしっかりと。今のプロレスはどうとか知らないけどさ、打つところしっかりやらないと、見るところ見えるから。気を遣うものじゃないですよ。体を使うものだから。もっと体を使って、しっかりと打つところ打ってほしい。もっともっと前に出て、気持ちを出してほしい。形ばかりじゃないから。そういうところをちょっと、ノアに限らず、何処の団体でも今そうなんじゃないかなって。まあ、こういう機会の場を与えていただいたから。こういう状況だったけど、もっとポジティブに考えて、プロレス界を変えていったらいいんじゃないかなと思うよ。今日はいい経験させてもらいました。ありがとうございます。プロレスなめられないように。以上」