アイスリボン後楽園大会でつくし、藤本つかさ黒星喫す!


<第5試合 SEAdLINNNG BEYOND THE SEA Single Championship 30分1本勝負>
〇中島安里紗
 19分45秒 D×D
●藤本つかさ
※第7代王者の中島が2度目のタイトル防衛に成功。

 前日のSEAdLINNNG後楽園ホール大会との連戦として行われた藤本の休養前のラスト後楽園ホールマッチ。前日は20分を超える激闘の末に、藤本がたいようちゃん☆ボムで勝利を飾り、後のない中島はこの日の一戦に自身の持つSEAdLINNNG BEYOND THE SEAシングル王座を懸け負けの許されない状況に自身を追い込み、リングに立った。そして、前日の疲れを微塵も感じさせない藤本と中島の力の入った攻防がこの日も展開されていった。

 インフィニティ3連発を藤本が仕掛ければ、中島はチャンスと見れば、スープレックスで藤本を吹っ飛ばしていく。一瞬も目の離せない攻防戦はあっという間に15分を過ぎ、サッカーキック、PKの連打からビーナスシュートを狙った藤本だが、追いついた中島は藤本を引きずり落とすと、エルボー連打へ。これをしのいだ藤本がサッカーキック低空ドロップキック、そしてこの試合4度目のインフィニティもカウントは2。ジャパニーズオーシャンを狙い中島を持ち上げるもバックに回って逃れた中島は藤本をロープに振っての投げっぱなしジャーマン、4の字ジャーマン。カウント2で返した藤本は中島のエルボーでコーナーに追い込まれるも、たいようちゃん☆ボムで逃れカウント2。再度、ジャパニーズオーシャンを狙うが、中島はトップロープを掴み、これを阻止。藤本はツカドーラで丸め込むもカウント2。再度のビーナスシュートはかわされ、中島がドラゴンスープレックスでカウント2。ダメージの残る藤本を続けてD×Dで叩きつけ、中島は前日の借りを返すと同時にタイトル防衛を果たした。

試合後のリング上
 中島「つっか、悔しいですか? 悔しいねー。昨日つっかが私に言った。私に2連勝して、悔しい思いを残して、私にプロレスを続ける理由を作るって言ったけど、私もこの2連戦決まってから、まったく同じことを考えていました。私が2連勝して悔しい思いをさせて、1日も早くこのリングにリベンジしに戻って来てほしいと思っていました。まあでも結果、1勝1敗。お互い悔しい思いをしたということで、とにかくつっか、悔しいから1日も早く戻ってきて。そして私も待ってる。」

藤本「私が早く戻ってこないと、安里紗はプロレス界で1人ぼっちになっちゃうから。一刻も早く隣、そして対角、このリングに戻ってくるから、それまで絶対やめるなよ。」


<第6試合 春輝つくしラスト後楽園ホールマッチ 6人タッグ30分1本勝負>
松本浩代 〇朝陽 梅咲遥
 20分3秒 カンクーン・トルネード
●春輝つくし 星ハム子 安納サオリ

 つくしのラスト後楽園ホールは朝陽との前哨戦を含む6人タッグ。試合はつくしvs朝陽でスタート。お互いの動きを牽制する流れから控えにいた浩代につくしがエルボーを放つと、これに怒った浩代が朝陽を抱えてつくしに蹴りを見舞わせる合体技を決めると、つくしをコーナーに飛ばし、朝陽、梅咲が連続串刺しドロップキック。満を持して浩代が串刺しラリアットを狙うが、つくしがカウンターのドロップキックで浩代を蹴散らし、逆に朝陽、梅咲、浩代をコーナーに振ると、ハム子、安納を呼び込み、3人で連続串刺し攻撃のお返しからトリプルお・し・り・ダーッ!を決める。さらにハム子と2人で朝陽の手の甲にフットスタンプを決めたつくし。交代した安納が朝陽にデスロックを決め、「つくしさん!」と呼び込むと、安納にドロップキックを決め、その衝撃で安納が倒れることで朝陽の足を絞め上げる捨て身攻撃をみせる。

 梅咲が安納を攻め、カットにつくしが入ると、ここで浩代がリングイン。つくしを捉えると、場外のハム子、安納に抱え上げたつくしを叩きつける。安納vs.梅咲、ハム子vs梅咲を経て、試合はつくしと浩代の顔合わせに。カサドーラからのフットスタンプを狙うつくしだが、このフットスタンプを浩代がかわすと、つくしはエルボーの連打を浩代に叩き込む。浩代も強烈なエルボーで応戦する。なおもつくしがエルボーを連発すると、浩代はフルスイングの張り手を叩き込む。それでも折れないつくしはなおもエルボー連打。安納を呼び込むと浩代を中に挟んで、エルボー、そして安納のビックブーツの連続攻撃を浴びせる。
 2人まとめてクローズラインで吹っ飛ばした浩代がコーナーに上がるが、これに追い付いたつくしは逆にコーナーに上がると、浩代にぶら下がりフットスタンプを決め、さらに飛び込みエルボー。ダウンした浩代を引き起こすと、バックに回ってジャパニーズオーシャンを狙うが、これは浩代がこらえる。さらにつくしのウラカン・ラナもがっちりと固めて阻止した浩代はそのままパワーボムを狙うが、つくしは丸め込みで切り返す。さらにハルカゼを狙うも、これをキャッチした浩代はバックドロップで叩きつける。つくしは浩代に飛びついてのカサドーラを狙う。これを浩代に阻止されるもバックに回って、浩代を投げっぱなしジャーマンで叩きつける。
 すぐに立ち上がった浩代はお返しのジャーマンからつくしに渾身のラリアット4連発。さらにパワーボムでフィニッシュを狙うが、つくしは両足で浩代の首をロックしての反転DDT。そして張り手の連打を見舞ったつくしは浩代のラリアットをかわしてロープに飛ぶが、浩代のカウンターラリアットに吹っ飛ばされる。

 ここで朝陽が浩代にタッチを求める。「決めてこい!」と勝負を朝陽に託し、交代した浩代。朝陽は619からエルボー連打。ここでハム子がつくしをアシストし、つくしが朝陽に低空ドロップキック、ミサイルキック、ダイビングフットスタンプと畳みかける。ここで両チームの選手がリングになだれ込み乱戦となるが、浩代が梅咲とつくしを眉山に決め、朝陽がつくしにダイビングヒップドロップ。つくしはカニばさみで切り返し、さらにでんでんむし。カウント2で返した朝陽をつくしがハルカゼに決めると、カットに入った梅咲をハム子がカミカゼに決める。つくしが直伝ラ・マヒストラルに入るが、これは朝陽が反転。朝陽は裏拳からビクトリーサンライズ。カウント2でつくしが返すと、つくしに梅咲がブレーンバスター、浩代がつくしにラリアットからロックドロップを決める。
 2人の援軍を受けて朝陽がつくしをダブルリスト・アームサルトもカウント2。つくしをコーナー下に引きずっていった朝陽はコーナーに上がると初公開のカンクーン・トルネードでカウント3を奪った。

試合後のリング上
朝陽「つくしさん、ラスト後楽園、負けて終わってどんな気持ちですか?自分、前哨戦2回、全部勝ちましたよ!自分のすぐ側に今そのベルトがある気がします。5・4必ず必ずベルト獲ってやります!」

浩代「つくし、5・4、朝陽勝つと思う。朝陽、強いね。つくしが育てたんだね。私はつくしが、つっかが、この後楽園の天井を見るのが最後っていうのが本当に信じられない。つくしより先にデビューした私も、コレを最後だと思いたくないのに、2人が最後っていうのが信じられない。だけど、つくしは…おいで(目の前に来たつくしを抱きしめる)。 誰よりも本当は甘えん坊なのに、アイスリボンでプロレス強くなったよね。5・4アイスリボン、強くなったつくしを最後まで見せてください。そのあとは甘えていいからね。」

つくし「遥ちゃん、あのたん、自分の最後の後楽園ホール大会、一緒に試合してくれてありがとうございました。そして浩代さん、引退前にどうしてもあなたと当たりたかった。引退を発表して、一番にTwitterで呟いてくれたのが浩代さんで、自分の引退を一番に怒ってくれたのも浩代さんでした。私は、引退を決めたからにはプロレスをやりきって、カッコよく引退したいと思ってます。だから、5月4日までよろしくお願いします。(朝陽に)2回、前哨戦で負けちゃったけど、ベルトへの思い、アイスリボンへの思いは朝陽よりも強いと思ってるから、カッコいい姿でベルトを持ったまま引退したいと思うので、みなさん応援よろしくお願いします。そしてもう1つ。ハムさん、ちょっと来てください。(ハム子と向かい合って)ハムさんに1個伝えたい事がありまして、自分の技、ハルカゼ、これからハムさんに使っていただけないかなと思いまして、ハムさん、どうですかね?」

ハム子「いや~、つくし、勝手にね、受け継ごうと思って勝手に練習してたの。私、受け継いでもいいの?嬉しい!いいですか?勝手に練習してて、勝手に受け継ごうと思ってたからありがとう。」

つくし「本当図々しいですね。ただ1つ、ハルカゼを受け継ぐのに条件があります。ハルカゼはこの体型じゃないとできない技なんですよ。だから、リバウンドしないっていう約束ができるんだったら、使ってもいいですけど。」

ハム子「みなさん、食べ物を与えないでください。よろしくお願い致します。」

つくし「お願いします。ありがとうございます。今日、最後の後楽園は締めたいと思ったけど、いいよ、朝陽、締めて。」

朝陽「もちろんです。勝ったので自分が締めます。全選手リングに上がって来てください。

 朝陽がセンターに立ち、「プロレスでハッピー! アイスリボーン!」で大会を締めた。

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