龍が如く新宿フェイスで殴り合いRISE FIGHT CLUB 山口裕人ラウェイ戦士東修平に判定勝ち ケルベロスYA-MAN挑発「逃げんなよ」


 歌舞伎町、ギラギラバトル。新宿FACE、殴り合い。
 リングの上の非日常空間に、これほどまでにベストマッチングな演出効果があろうか。
 メインイベントの狂乱と喧騒。
 見渡す限り人また人。
 火事と喧嘩は江戸の華などと言うのは、当世ではコンプライアンス的に許されないことか。 
 とはいうものの、いまがコロナ禍連日感染者数1万人越えの東京都内であることを忘れそうになる超満員の新宿FACEで、RISE初のオープンフィンガーグローブマッチのみの大会が開催され、大盛況のうちに終幕した。

 入場式は対戦カード順に選手同士が対面、選手によっては掴みあいが始まってスタッフが割ってはいるなど、まるでプロレスの選手同士のいがみ合い、けん制を彷彿させるケレン味あふれるものだった。
 見ている観客はすっかり掴まれ、会場の空気は試合開始前に既にクライマックス状態。

■ RISE FIGHT CLUB
日時:2022年2月16日(水)19:00
会場:新宿FACE

<第6試合 65kg契約 3分3R>
◯山口裕人(道化倶楽部/WPMF世界スーパーライト級暫定王者、元WBCムエタイ日本&INNOVATION同級王者、元DEEP☆KICK -63kg&-65kg王者)※山口道場から所属変更
 判定3-0 (佐藤30-27/長瀬29-27/秋谷30-26)
●東 修平(AACC)

 別名殴り合い祭りのメインイベントに相応しい凄まじい殺気漲る試合となった。
 1R、先に前に出たのは東だったがガードの甘いところを突いた裕人の右ストレートでダウン。その後右フックで再度。
 だが2Rになると東の目つきにがぜん殺気が宿り始める。
 3R開始直後、東が両手を広げて裕人に近づき互いに抱擁を交わし、殴り合いスタート。心底楽しんでいるかの如く至福の表情見せるも両者スタミナ切れ寸前でフラフラ状態に。
 勝敗は判定にゆだねられ3-0で裕人の勝利となったが、試合後インタビューで東について触れ、「二度と闘いたくないです」と苦笑い。
 壮絶な闘いの爪痕、裕人の拳の骨は、折れたらしい。
 
<第5試合 66kg契約 3分3R>
●相内 誠(K26)※フリーから所属表記変更
 1R 1’51” KO  左膝蹴り
◯安彦孝真(Executive Fight 武士道)

 職業「挑戦者」の安彦は40歳でJリーガーとなり、43歳でキックボクサーとなった異色の人。
 44歳にして試合前デイすられた相内を衝撃的なKO劇で下した安彦。

 観客騒然だったが一番驚きと喜びを爆発させたのは安彦本人だった。 

<第4試合 63kg契約 3分3R>
●山口侑馬(道化倶楽部/元INNOVATIONライト級王者、元DEEP☆KICK -60kg王者)※山口道場から所属変更
 判定0-3 (佐藤28-29/長瀬28-29/和田28-30)
◯木村“ケルベロス”颯太(心将塾/DEEP☆KICK -65kg王者)


 判定勝ちしたのは木村だったが、山口も善戦。試合後双方笑顔で健闘を称え合ったあと木村がマイクで「YA-MAN、無視ばっかりしやがって。4月次どう?逃げんなよ」と、会場には来ていなかったがYA-MANに呼びかけた。
 ケルベロスは試合後インタビューでもYA-MANに無視され続けていることによる苛立ちを述べていたが、凄みの中に独特のケレン味を感じさせてくれるのは、YA-MANにない、彼ならではのスター性だ。

<第3試合 64kg契約 3分3R>
△稲石竜弥(TEAM OJ/RISEライト級(63kg)8位、元Bigbang&MA日本ライト級王者)
 判定1-0 (長瀬29-28/和田29-29/豊永29-29)
△ユウト(TEAM-OSC/WARDOG CAGE FIGHTバンタム級(61.2kg)王者)

 殴り合いと言うよりは、ミドル、ローと蹴りあうシーンが目立った。
 双方いまひとつ決め手となる技が出せないまま時間切れ、ドローとなった。

<第2試合 59kg契約 3分3R>
●YU-YA(魁塾/元RKSライト級王者、元double clutchライト級王者)
 2R 1’21” TKO  右フック ※レフェリーストップ
◯田上健太(フリー)

 小柄な体格からは想像もつかない驚異のスタミナで、当たると怖い剛腕を振り回し続ける田上のフックを、もろに食らってしまいダウンのYU-YA。

 最後は右フックにひるんだところでレフリーストップ。
 圧倒的なパワーでフェイスでも存在感を残した田上は、第1試合のNovo同様YA-MANと闘いたいとアピールしていたが、記者はフルスイング魚井との破滅的なフルスイング対決が見てみたい。

<第1試合 51.5kg契約 3分3R>
◯Novo(TARGET SHIBUYA)
 1R 1’37” KO  右ストレート

●長舩☆ライオン(心将塾)
 凄まじい殺気で長舩を圧倒、鋭い右で1RKO勝ちを果たしたNovo。
 試合後のマイクで開口一番YA-MANの対戦相手に名乗り。