[ファイトクラブ]オミクロン、雨、値上げ:大阪乱発、カードがイマイチでは…新日大阪の陣

[週刊ファイト2月24日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼オミクロン、雨、値上げ:大阪乱発、カードがイマイチでは…新日大阪の陣
 photo&text by 西尾智幸
・札幌の前哨戦大会、大阪府立第一なのにそんな扱い?
・ジュニア前哨戦、ファンタズモはやれば出来る子やのになぁ・・・
・石森太二とロビー・イーグルスは“裏ハイスピード選手権”
・ランバージャック・デスマッチの意味間違えてません?
・US&IWGP世界のダブル前哨戦の豪華タッグ
・33分超えの攻防。札幌に繋がる一戦にはなった
・今大会の総括、この先大阪で金の雨は降るのか?


オミクロン、雨、値上げ:大阪乱発、カードがイマイチでは…新日大阪考

 今年初となった大阪大会は生憎の雨。チケットは、昨年末には発売されていたので、まだそこまでオミクロン株も大きな影響はないかと思ったが、いざ蓋を開けてみると、2625人と昨年の秋の大阪3大会よりは少し多いが…。
 席は1つ飛ばしでなく5000人可能な筈なのに、1階北側の後方に席は設られておらず、列の幅も広め、南側2階は完全に黒幕で覆い、他の2階席も角寄りや後方は空席が目立った。これは、カードが決まってから、購入しようと思っていた客も、タイトル戦は不人気EVILのNEVERだけ、しかもその頃にはオミクロンが大暴れ+雨で当日券の購入者もそんなにいないように見えた。

 更に、このあと3・13尼崎(大阪市の隣)、3・26&27大阪城と関西で大きな大会が続く。更に更に、今回チケットがアリーナ各3000円、2階各1000円またも値上がり。これは、「今回はパス!」となるだろう。翌週の札幌2連戦は、それぞれタイトルマッチが3試合ずつある事を考えても、今回はその前振りとNEVERのみで、府立第一にもかかわらず、安く見られた感じがすると記者の周りもそんな声が複数あった。
 まあ、タイトル戦が何試合かというより、面白い試合がどれだけあるかでいいと思うが…果たして試合の方は?!

■ 新日本プロレス LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ
日時:2月13日(日)17:00  ※第0試合は16:30開始
会場:エディオンアリーナ大阪 観衆2,625人(主催者発表)

<第5試合/スペシャルシングルマッチ>
●エル・ファンタズモ
 10分46秒 反則
〇タイガーマスク

<第6試合/スペシャルシングルマッチ>
●石森太二
 11分10秒 ロン・ミラー・スペシャル
〇ロビー・イーグルス

2・19札幌のjr.タッグ前哨戦シングル~ちゃんとやればいい試合

 まず、ジュニアのスペシャルシングルマッチからお伝えする。札幌でのジュニアタッグ戦の前哨戦としてシングル2試合が組まれた。
 第5試合は、見事に空間を操り、華麗な空中殺法を魅せるファンタズモ。タイガーもそれに対し投げ技などで応戦する。ちゃんと最後まで魅せれば、好勝負となったであろうが、まあバレットなので、普通には終わらない。いいところで、石森が乱入しタイガーのマスクを剥ぎ取ってしまう。
 で、即ファンタズモの反則負け! そこへロビーも乱入し、石森に殴りかかる。
 そのまま、選手コールもなく次の第6試合のゴングが鳴らされる。試合が終わった両選手はそのままセコンドにつく。

 まさに、裏ハイスピード選手権である。目にも止まらぬ速さで、試合を展開していく両者。
この日誕生日のロビーへ“ハッピーバースデー・チョップ”を叩き込む石森。ロビーは、あちこちから飛んでくるし、石森はBone Lockのニ段活用! 意外に、クリーンな闘い。
 最後は、ロビーがロン・ミラー・スペシャルで石森を仕留めた。
 試合後、なんと69代王者にこだわる田口隆祐とマスター・ワトが挑戦表明。更に、デスペラードと金丸義信まで登場。ロビーは4WAYで受けると宣言。
 個人的には、王者が負けなくても移動するようなタイトル戦は好きでないが、果たして名勝負になるのか? がっかりマッチになるのか? ある意味楽しみである。

別にランバージャック・デスマッチって言わなくてもいいんじゃない?

<第7試合/NEVER無差別級選手権試合 ランバージャック・デスマッチ>
〇EVIL [第35代王者]
 20分35秒 EVIL⇒片エビ固め
●石井智宏 [挑戦者]
※EVILが初防衛に成功

 正直、余り期待していなかった試合。そもそもランバージャック・デスマッチとは、カナダで木こり(=Lumberjack)同士が喧嘩する際、周りを仲間が囲んで、決着するまで闘い抜くという状態にあやかって作られたルールとされる。その昔は、10人以上のレスラーが四方を囲み、リング下へのエスケープを防ぐのが目的であり、ようは人間金網である。
 その囲む選手は、他のユニットや若手などを使うのが手出しもせず公平であろう。
 近年の新日の場合、同じユニットが数名(今回はたったの3人ずつ)セコンド状態でつき、両軍入り乱れて乱闘をしながら決着させるという、もう別物である。3人でエスケープを完全に防げるはずもなく、ユニット乱闘が前提なのに完全決着と謳っているのが良く解らない。
 まあ、プロレスだから面白ければいいのだが、如何せんH.o.T(バレットクラブ)ゆえ、観ていても姑息な反則オンリーでイライラするだけだろうと思っていた。

 開始早々、ケイオス側にエスケープしようとしたEVIL。だが、すぐに戻されたが逆に自軍方向にエスケープすれば、誰もリングに戻す者はいない。案の定、一息つける訳だ。逆に、石井をH.o.T側に落とせばボコボコにされる。
 ただ、その辺はプロですな。うまく、リングの上と下を使い分け、要所要所に大技を繰り出し、飽きさせない展開。お約束のレフェリーお昼寝タイムもあったが、そんなにぐちゃぐちゃにはならなかった。

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