(c) AEW
■ AEW Dynamite Beach Break
日時:1月26日(現地時間)
会場:米オハイオ州クリーブランド ウォルスタイン・センター
なにしろクリーブランド会場のすぐ近くがビーチなんだそうだ。少なくとも数日前に撮影されたビーチで対峙するオレンジ・キャシディとアダム・コールの映像の際は「真冬」が目立ってなかったが、明らかに当日に撮影された外の景色は雪、海が凍っている。それを背景に、トニー・シェバーニがブルブル震えながら、リッキー・スタークスとパワーハウス・ホブスにインタビューする映像があり、実際当日は寒波警報の異常に寒い日だったそう。巡業ご苦労さんです。しかし、会場内のお客さんは熱かったのである。
試合はTNT暫定王者サミー・ゲバラvs.正王者コディ・ローズの統一戦、ラダーマッチから。かなり大きいハシゴが用意され、レフェリー2人が配されて、隠された役割はハシゴがぐらつかないように支えます。新日本プロレス『レッスルキングダム』でのKENTAと棚橋弘至の時の、一人でハシゴを組み立てるのにブツブツ言いながらえらく時間かかっていた可哀そうなKENTAとは大違いです。
2台のハシゴを使った展開はこれまでになく斬新。一つのハシゴからサミーがもう一つのハシゴにいるコディに向かって飛んで首を掴んでカッターを決める場面は、思わず画面に向かって声が出ます。
また、ラダーの上の方からコディがスープレックスでマットにサミーを叩き付ける場面も高さがあるからインパクト絶大。受けたサミー大丈夫なのかから始まり、そのカッターは、こんどは客席になだれ込んだコディを追いかけるように、客席と隔てるバリケードを飛び越えてのカッターもあり、当然落ちるのはコンクリートだから「危ない」と声を出してしまった。
その他、公式写真の選択にはなかったが、ハシゴの左右をささえる2本の支柱のところにサミーが叩き付けられたり、客席側とリング端にテーブルのようにしてブリッジにしたところにコディを乗せ、もう1つのハシゴの上からサミーがくるっと回って飛ぶ(上写真左)のだが、どう考えてもサミーの方がダメージ大きいフィジカルな展開に。現地専門媒体の予想は大方コディ勝利だったが、最後はベルトでコディを殴ることでラダーから落とし、サミーが2本のベルトを確保。正規王者となるのであった。
この日のベストマッチ賞は無論のこと、数あるラダーマッチの歴史上からも記憶に残る派手な試合だったことは間違いない。