海広しもスターダムにしかできない世界王座戦金字塔!朱里-林下詩美

 世界広しと言えど、他のどこも真似のできない、現在スターダムにしか出来ない林下詩美と朱里の至宝戦が両国国技館から発信され、世界のプロレスファンを再び震撼させた。本誌・鷹の爪大賞で繰り返し取り上げられた30+13分19秒の死闘、さらには5★GPでの時間切れ引き分けときて迎えた両雄の決着戦。36分33秒の死闘は年間最高団体賞スターダムをも、あらためて確定させた。全長4時間16分のPPV全容と詳細は1月7日発売の週刊ファイトに収録される。

■ スターダム STARDOM DREAM QUEENDOM 2021 両国国技館
日時:12月29日
会場:両国国技館 観衆3,038人(=主催者発表 満員コロナ対策限定人数)

<ワールド・オブ・スターダム選手権&SWA世界選手権試合 時間無制限1本勝負>
[ワールド王者]●林下詩美
 36分33秒 裏拳連発⇒変型流炎⇒片エビ固め
[SWA王者]〇朱里

 ユーライア・ヒープの♪July Morningを聴きながら、真夏の朝焼けを見つめていた夏も、いつの間にか、♪Happy Christmas (ジョン・レノン)から、♪December’s Children(ローリングストーンズ)がジュークボックスから流れる季節になった。
 月日の流れるのは早いものだ。その12月もあっと言う間に通り過ぎようとしている年末の12月29日(水)、東京の両国国技館でスターダム女子プロレスがビッグマッチを開催した。
平日の夜なのに、大会開催時間を午後5時開始(第0試合は、午後4時半から開始)にしたのは、世間がもう、仕事納めと判断してのことだろうか。ほぼ満員の観客を集めている。
 オポジションの団体ファンとかは、やれ招待券を巻いたとか、割引チケットを配布したとか、なにかとディスる書き込みをするだろうが、根も葉もない誹謗中傷やネット雀のトイレの落書きはスルーしたらよいと思う。チケットを買って観戦するわけでもなく、書店やコンビニで専門誌を立ち読みして、知ったかぶりしてる人達の性だから。
 後楽園ホールでは、SEAdLINNNGも開催されている。そちらもカラフルなマッチメイクで裏をはっていた。

 スターダム、メインイベントのレフェリーは村山大値、エクゼクティブ・プロデューサーに小川宏を擁しているものの、かつて、我が世の春を満喫していた全日本女子プロレスの匂いは、良い意味で全く感じない。
 同じ企業グループに属する兄団体・新日本プロレスにも、アントニオ猪木や長州力の香りは全くない。時代の変遷でそれはそれで仕方ないし、それが近頃のファンのニーズに適したイベントを提供できるのかもしれない。

 美形でスレンダーでカラフルなコスチュームに見を包んだ彼女達は実にフォトジェニックで、華麗な動きも魅力的だ。
 昭和の女子プロレスではお目にかかったことのないような、アクロバティックかつ立体的な攻防は観客を引き付ける。
 メインイベントの林下詩美と朱里のダブルタイトルマッチは、日本の女子プロレス界における金字塔とも呼べる屈指の名勝負だった。
 果樹園で乱れ咲く花々と、実るストレンジフルーツに酔った夜だった。


※500円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’22年01月13日合併号RIZINシバター Dome KAI朱里GLEAT井岡Day1Noah九州pro S小林