雨の両国国技館に長蛇の列!ボクシング井上尚弥8RTKO

■ PXB WORLD SPIRITS
日時:12月14日
会場:両国国技館

<WBAスーパー・IBF世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>
◯井上尚弥(大橋)
 8R 2分34秒 TKO
●アラン・ディパエン(タイ)

 12月14日(火)、クリスマスソングにそろそろ街が浮き足だってきた東京。ジングルベルより1足早く、闘いのリングベル(ゴング)が人々の歓喜を煽る両国国技館。
 明日はプロレスリングの日本最大手、新日本プロレスのビッグマッチが同会場で開催されるのだが・・・。
 近ごろプロ・アマ問わず、英国の有名ロックバンドQUEENの曲を入場曲に使用するファイターが多数いるが、曲が重なりまくりだし、クイーンの熱狂的ファンである筆者としては、もっと著名になってから使用して欲しいものだ。
 この日も某選手が使用。タイトルマッチ前の国歌斉唱をも国歌黙唱にとなった。

 セミファイナルに登場したチャンピオンが、プエルトリコ出身だった。ラテンの魔豹プロレスラー、ペドロ・モラレスを思いだした。黙唱という言葉は初めて知った。

 朝から降っていた雨も、井上尚弥ファンの子供たちが作成したてるてる坊主の効力で、晴れに好転してきたのは格闘技の神様に願いが通じたか、光まばゆい夕陽になった。
 大場政夫(悲劇の死を遂げた伝説のボクサー)も、矢吹丈(『あしたのジョー』の主人公/架空のボクサーながら数々のボクサーやマスコミやファンに与えた影響は、計り知れない)も、想像しえなかった情景を彩ろうとしている。
 作家、故・梶原一騎氏も、天国で驚嘆しているであろう井上尚弥の活躍だ。筆者もテレビや生観戦で数々の日本のプロボクサーを観戦しているが、パウンドフォーパウンドで井上尚弥が最強と思う。

 今大会はテレビ局がイニシアチブを握る放映ではなく、有料PPVなのも特筆すべきことだ。課金してコンテンツを得るのも、やっとアメリカに追いついてきたか。
 端正なルックスにコメント力も兼ね備えている。それぞれの年代で、相撲、プロレス、プロ野球問わず、自らのリアルタイムなヒーローを強く認識するのは仕方ないが、井上尚弥の実力、評価は相対評価、絶対評価、人気、実力とも揺るぎない絶対王者だ。記憶にも、記録にも残る。
 彼はどこまで突き進むのか。彼のゆく果てにはなにが見えるのか? もう、 時の崖も登りきっている。プロ野球の大谷翔平が、世界を舞台に華々しい活躍をする今、アニメで描かれた世界より光輝く世界に向け、若きスーパーヒーロー達は闘い続ける。ステンドグラスの輝きよりも、きらめく世界があるだろう。名もなき夜を闘っていたボクサーの勇姿は、今夜を永遠の記憶に刻んだ。

 観客にドレスコード推奨があり、場内は1足早いホワイトクリスマスのホワイトルームだった。モンスター井上尚弥は大半の予想通り見事に快勝して二冠を防衛した。


※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
▼TV番組異例Hペイジ60分ブライアンAEW至宝戦!志田光-セリーナ

[ファイトクラブ]TV番組異例Hペイジ60分ブライアンAEW至宝戦!志田光-セリーナ

※500円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’21年12月26日号スターダム RampageNY ROH最後 UFC 井上尚弥 新日両国 鷹の爪放談