3月17日(火)アユタヤ歴史公園内ランカーカオ寺院にて開催された、ミラクル・ムエタイフェスティバル 「スック ワン ナーイカノムトム」で、現役高校生の福田海斗(WPMF世界フライ級8位、16歳/キング・ムエ所属)がWPMF世界フライ級王座決定戦 に臨んだ。カンボジアのノッパードーン・ペットプートン(WPMF世界フライ級7位、17歳)を相手に3-0の判定で勝利し、WPMF世界フライ級王座を獲得した。
両者は昨年11月カンボジアの大会で対戦しており、この時はノッパドーンが判定で福田を下している。王座獲得とリベンジをかけて臨んだ福田、序盤は暑さもあって動きをセーブ(この日は気温35度、試合は屋外で行われている)。中盤第3ラウンドから福田が前へ出て前蹴りから得意の首相撲に持ち込む。ノッパドーンも福田の戦法を読んでおり、回り込んでミドル、組み際にヒジを合わせ、組んでも福田にいい体勢を作らせない。しかし、ラウンド中盤以降なおも前進が止まらない福田が首相撲に捕まえヒザ!徐々にペースを握る。
そして第4ラウンド、ノッパドーンはパンチからミドルのコンビネーション、福田は前蹴りでディフェンスし首相撲へ。執拗な首相撲作戦にノッパドーンが疲れの表情を見せ、押されてロープを背にする状態が多くなったのに対し、福田はガッチリとロックしヒザ。このラウンドははっきりと明暗が分かれた。
そして最終ラウンド、後がないノッパドーンはなりふり構わずパンチ・ヒジを連打するものの、福田の首相撲に止められ勝負あり。ジャッジ3者とも49-47で福田が判定勝利、WPMF世界フライ級王座を獲得した。
現役高校生での世界王者となった福田は、「まずはホッとしました。ディーゼルノーイ先生をはじめ、多くの方のおかげでベルトを獲ることができたと思います。でも、ラジャやルンピニーにはまだまだ強い選手がたくさんいるので、早く追いつけるようになりたいです。」と語った。
なお、福田は最新のラジャダムナンスタジアム・ランキングで、フライ級10位にランクイン。タイを主戦場とし、国内での査定試合などを行なっていないことを考えると快挙といっていいだろう。
次回は4月7日(火)のルンピニースタジアムに出場が予定されている。
16歳の若武者が本場タイの牙城をどこまで崩せるか、今後の活躍に期待が集まる。
■ ミラクル・ムエタイフェスティバル 「スック ワン ナーイカノムトム」
日時:3月17日(火)
会場:タイ・アユタヤ歴史公園内ランカーカオ寺院
<~WPMF世界フライ級王座決定戦 3分5R~>
●ノッパドーン・ペットプートン(世界フライ級7位/カンボジア)
判定3-0(49-47、49-47、49-47)
○カイト・ウォー・ワンチャイ(福田海斗、世界フライ級8位/キング・ムエ)