[ファイトクラブ]AEWアトランタMJF毒舌’Cooking Meth’パンク-Cody炎上机アンドラデ

(c) AEW
[週刊ファイト12月9日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

■ AEW Dynamite
日時:12月1日(現地時間)
会場:米ジョージア州ダルース ガスサウス・ディストリクト 

 正確にはダルースの会場だが、実況もアトランタと言ってるので要するにコディ・ローズのホームタウンでの開催である。但し、その実況席には皮膚ガンの治療に入ったためJRことジム・ロスの姿はない。なので試合ごとにかわるがわるゲストの選手がトニー・シェバーニと解説エクスカリバーに合流する構成にしていた。
 今宵も冴えわたったMJFの毒舌他、極めてヤバい内容も盛沢山なので、[ファイトクラブ]記事としてはサイトに見える箇所に番組トリの「アトランタ・ストリート・ファイト戦」を先に出し、残りは順番での分析レポートとする。


 背景としては絶対ベビーフェイスだったCodyが、このところブーイングされるようになり、しかし地元の会場で「凶器使用あり、どこで闘っても良い」形式ならどうなるか。確かにブーイングされる場面もあったのだが、なにしろアンドラデは最初の入場からナイフをちらつかせ、通訳兼マネージャーのホセのカバンには凶器が多数詰まっているという設定をお客にも見せているから、声援も大きかったというのが正直なところ。しかも、日本との違いだけでなく、客席の音声の拾い方がうまくいった回だったのかもだが、番組最初から最後まで、やたらうるさいアトランタ客が目立った中継であった。それだけ会場にHEATを巻き起こしているのだから、声援だろうがブーイングだろうが、大いに盛り上がった放送回だったことは特筆されるべきだ。


 両者、そりゃ凶器は使うのだが、よりアンドラデの方がヒールに徹するというか、前週なんか想定外のことまで起きたウェイトベルトを奪ってシバくなど、激しい闘いになっていく。パソコンは叩いて壊すまで、バッテリー電源なのかなんか画面が出ていた(笑)。トリプルHの代名詞であるスレッジハンマーとか、いったん手にするが使わなかった凶器も多々ある。細かいところまで芸が行き届いているというか、ラフなことやってるようで実際は練りに練った冷静かつ緻密な進行なのには感服しかない。


 問題のフィニッシュなんだが、ブランディ・ローズが小さいガソリン缶2個を持ってあらわれ、テーブルに撒いて火をつける。そこにCodyがリバース・スープレックスでアンドラデを落としてフォールというもの。それ自体は滞りもなくやれたんだが、なにしろリバース・スープレックスなのでCodyの背中もテーブルとなり、残ってるガソリンも付くから3カウントの際に身体がガチで燃えているという危険なことに。間違いなくある程度の火傷を負ったのだった。


 二人とも激しい攻防の凄い試合やったことは紛れもない事実。さらに内容もド派手で面白いストリート・ファイト戦だったのだが、大仁田厚との抗争で知られる東部インディーの雄マット・トレモントも全身火だるまで長期間入院を余儀なくされていた。一瞬の花火はともかく、火炎をプロレスのリングに使うのはどうなのか。流血ジュースありのAEWなんで、選手の要求通りに南部プロレスをお茶の間の一般向けTVに出してしまうのだが、10代のデモグラフィック客層も重視するWWEは、これはやらない、やれない過激な試合ではあった。

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