12月19日(日)千葉・GG幕張ベイパークアリーナにて開催される『GRACHAN 51/52』の記者会見が10月25日(月)都内にて行われた。
■感染対策としてMA-TシステムⓇマウスウォッシュを採用
GRACHANでは、大会会場での感染対策として、大阪大学が解明した革新的な除菌・ウイルス除去技術MA-TシステムⓇを使用したマウスウォッシュを採用することを発表。
お客様をはじめ大会スタッフを含む来場者への感染対策を徹底することで、試合を真剣に楽しめることを目的に、MA-TシステムⓇの採用を、株式会社リミックスポイントの提供により実施する。
会場内では選手、セコンド、レフェリー、運営スタッフが日本MA-T工業会が認証したマウスウォッシュで口腔ケアをし、手洗いや手指の消毒殺菌などに加え感染対策を強化することになる。
会見に出席した岩崎ヒロユキ代表は「テレビや報道などで話題になっている、新しい除菌、ウイルス除去の仕組みMA-T(システム)を使ったマウスウォッシュで、GRACHANはコロナウイルス感染対策を強化します。MA-T(システム)のマウスウォッシュを使って、セコンドやレフェリーなどがマスクなしで大会に参加することで、現在の環境の中で、試合を安心に真剣に楽しむことができると思います。他の団体、スポーツでも取り入れられるような形を作っていきたい」とコメントした。
提供:株式会社リミックスポイント
https://sugoimizu.jp/mouthwash/
MA-TシステムⓇに関する詳しい情報は、日本MA-T工業会のホームページをご覧ください。
https://matjapan.jp/
■第1部 育成枠、フェザー級戦など全対戦カード発表
今大会は会場の動員数、選手の控室の状況を踏まえてコロナウイルス対策として昼夜の二部構成となる。
第一部では、育成枠の試合が2カード決定。ここ数年、GRACHANはアマチュア大会に力を入れており、前回8月の大阪大会から岩崎代表の目に留まった優秀な選手を東京大会に呼び、「試合経験を積んでもらう」意味を含めて組まれたという。その育成枠では ミランダ亜廉(パラエストラ大阪)vs安英林(ALLIANCE)の注目カードが決定。ミランダは5月のLHDの大会で中村倫也と対戦し、8月のGRACHANチャレンジではジャーマンスープレックス二連発でKO勝ちしている。対する安は、2020東京五輪柔道男子73キロ級銅メダリスト・安昌林の弟。
その他、プロ公式戦では小島勝志(Style Plus Gym) vs崎山勲(マッハ道場)のGRACHANフェザー級が決定。岩崎代表は「この一戦の勝者が、次回フェザー級のベルトに絡んでくると思われます」とコメントしている。
<決定対戦カード>
<GRACHANフェザー級5分3R>
小島勝志(Style Plus Gym) vs. 崎山勲(マッハ道場)
<GRACHANライト級5分2R>
藤村健悟(和術慧舟會TLIVE)vs. 林 RICE 陽太(パラエストラ森ノ宮)
<GRACHAN無差別級5分2R>
ヨコヤマクレガー(パラエストラ柏)vs. 田馬場貴裕(ねわざワールド品川)
宮内拓海(TMC道場)vs. 水谷健人(AACC)
<GRACHANバンタム級5分2R>
松井斗輝(パラエストラ柏)vs. 池田貴一(カルペディエム福岡)
<GRACHAN育成枠 ウェルター級>
寺石恭平(BRAVE)vs上田賢人(パラエストラ東大阪)
<GRACHAN育成枠 バンタム級>
ミランダ亜廉(パラエストラ大阪)vs.安英林(ALLIANCE)
■第2部 伊藤空也の初防衛戦ほか、全対戦カード発表
第2部のメインイベントではGRACHANバンタム級タイトルマッチとして、王者・伊藤空也(BRAVE)と挑戦者・手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)が激突。また、肝臓がんのステージ4で2回もの大手術を行いながらも復活を果たした高須将大(ストライプル茨城)が参戦、大搗汰晟(総合格闘技宇留野道場)と対戦する。
この日の会見には伊藤が出席し、欠席した手塚からはコメントが冒頭に読み上げられた。
「第3代GRACHANバンタム級チャンピオン手塚基伸です。この度はチャンピオンシップを組んでいただき、GRACHAN岩崎代表はじめ関係者さま本当にありがとうございました。ただ今5連勝。
敗戦が3年前のタイトルマッチなので、そこからジムを持ったり精神的にも強くなったので別人の姿を見せれると思っています。正直、伊藤空也選手の印象はありません。ただ俺のいなかった間グラチャンを支えてくれてありがとうございました。GRACHANの戦士はなかなか大舞台に上がっても苦戦を強いられている状況なので、自分の為にもGRACHANの為にも大舞台でしっかりやってるためにもここはしっかり取ります。ベテランといわれる年になったけど人生賭けて来た覚悟と、やって来た自負がそこら辺のアウトサイダー上がりやプロ選手とは違います。試合でしっかり証明します。伊藤空也選手のいいとこ消して勝ちます。当日はよろしくお願いいたします」
昨年9月の『GRACHAN 45』で獅庵を下して新王者に輝き、初防衛戦を迎える伊藤は「初防衛戦の相手が元チャンピオンの手塚選手と聞いてテンションが上がってます。同じ禅道会所属でもありますし、格闘技界でも大先輩なので申し分ない相手だと思います。ベテラン選手にずっと居座ってもらうわけにはいかないと思うし、ここで僕がしっかり勝って引導を渡してやりたいと思います」と意気込みを語る。
初防衛戦に向けては「初めての経験ですが、むしろ手塚選手は元チャンピオン。自分がベルトを持っているといういるよりも、僕が挑戦者かなという気持ちなので胸を借りるつもりで全力で挑みたい」という。
手塚の印象については「完全なグラップラー。相手の嫌なことを消して、自分のやりたいことを徹底するスタイルが定着しています」と手塚のグラウンドテクニックを警戒。
手塚のコメントを受けて「相変わらず、気が強い手塚選手らしいコメントだと思いました」という。6月のRIZINバンタム級トーナメント1回戦で金太郎に敗れたことに関して手塚から“GRACHANの戦士はなかなか大舞台に上がっても苦戦を強いられている”と皮肉なコメントに関しては「間違ってはいないので(苦笑)。逆に手塚選手もUFCに出て勝てなかったですよね? それも大舞台に出られるだけで凄いと思いますし、そこは尊敬しています。逆に僕が手塚選手勝って、手塚選手が大舞台に行きたいと言っていましたがそれを阻止したい」とした。
金太郎戦以来の試合となり、「今はレスリングに対して、また1から向き合って徹底的に強化してやっています」というが、「僕も相手が嫌なことをしたいので、手塚選手と寝技で勝負する気はあまりないです。そこは試合の流れ次第。作戦なので深くは言えませんが、相手はしっかり極めもあるし、漬けてきたり潜ってきたりするので、そういうことをさせない対策をしています」と手塚対策は万全の様子。
どういう試合をしたいかとの問いには「GRACHANの今までの歴史がある中で、その歴史に残る盛り上がる熱い試合をしたい。しっかり引導を渡せるような衝撃的な試合をしたいです」とした。
なお、会見では、左目上に絆創膏を貼ってまるで試合を終えたばかりのような状態だと突っ込まれると「今日プロ練でカットして、さっき4針縫ってきて今週中には治ると思うので試合には響きません」と苦笑い。
初防衛戦後には、「手塚選手に勝つということは自分の強さの証明にもなります。しっかり自分の価値を高めて、大舞台で試合もしたいですし、ベルトを守り続けたい気持ちあるので、さらに強い選手と戦って自分の強さを証明していきたいです」と、大舞台に再出撃を目標に掲げている。
<決定対戦カード>
<GRACHANバンタム級タイトルマッチ 5分3R>
王者:伊藤空也(第六代GRACHANバンタム級王者/BRAVE)
vs.
挑戦者:手塚基伸(第三代GRACHANバンタム級王者/シークレットベースドミネート・コブラ会)
<GRACHAN無差別級 5分2R>
荒東”怪獣キラー”英貴(パラエストラ大阪)vs.ラデック(チェコ/AACC)
<GRACHANフェザー級 5分2R>
拓MAX(TEAM HAMBOLT)vs和田健太郎(ストライプル新百合ヶ丘)
・GRACHANバンタム級 5分2R
善司郎(総合格闘技道場DOBUITA)vs.松本尚大(拳心會)
<GRACHANフェザー級 5分2R>
高須将大(ストライプル茨城)vs.大搗汰晟(総合格闘技宇留野道場)
<GRACHANフライ級5分2R>
吉田哲之(パラエストラ町田)vs.小林大介(ALIVE)
■元極真世界王者・上田幹雄のMMA転向決意表明会見
国際空手道連盟極真会館主催「2019年第12回世界大会」優勝の実績を持つ上田は、9月5日の『GRACHAN 50』に登場し、MMA転向を表明しており、今回そのことに関する記者会見が行われた。
冒頭で岩崎代表は「やっと色んな部分が整いまして、皆さんの質問にお答えできる環境になりました」とあいさつ。
シドニー五輪レスリング63kg級日本代表・宮田和幸が代表を務めるBRAVE所属として再スタートする上田は「8月いっぱいで極真会館を退会して9月よりMMAに転向しました。MMA転向の一番の理由は、私は空手を20年やってきましたがその強さを証明したいと思いました。故大山倍達総裁は漫画『空手バカ一代』であったように、異種格闘技戦で空手の強さを広めたように、得私自身もこの時代でどうやったら空手の強さを広められるかと考えた時に、現時点でいろいろなルールがある中でミックスされたルールであるMMAに転向を決めました。報告が遅れたことは誠に申し訳ないのですが、準備が整いましたのでこの場を借りましてご報告申し上げます」とMMA転向を決意した経緯を説明した。
会見に同席した宮田代表は「岩崎代表から(上田の)紹介を受けました。MMAに転向して寝技はまだ始めたばかりですが、打撃が本当に今まで見たことがないぐらい強い。あとは倒されないようにレスリングを強化すれば、海外でも活躍できると思います。うちでは重量級だと川中(孝浩)がいて、練習拠点をBRAVEだけでなく、僕が日大レスリング部のコーチもしているので、そこで全日本優勝選手や世界ジュニア優勝選手とも練習をさせている状況です。今すぐ試合に出ても日本の重量級だったら勝てるので、そろそろ行こうかなと思っています」とすぐにでも試合をさせたい意向。また、上田は中学時代の部活で柔道と相撲を3年間経験していることから、「レスリングの練習では、組みに対してのアレルギーはありません。空手出身のMMAで活躍している選手がいますが、私はレスリングと空手はMMAに凄く向いていると思っていて、彼も活躍できると思います」と太鼓判を押す。
MMAデビューの時期に関して上田は「そこは周りの方との相談になるのでここでは何も言えません。恥ずかしい試合は出来ません。僕はレスリング、寝技に関しては初心者と同じなので、しっかり1からやって、皆さんに恥ずかしい試合をお見せしないレベルまでいけばいつでもやりたいと思います。立ち技に関しては今でもできる自信があります」とコメント。
極真ルールでは認められない顔面パンチの対応については「そこは皆さんも一番心配していただいた部分ですが、僕はそんなに怖いとかヤバいという意識はありません。ルール上では、空手に顔面パンチはないですが、型とかで顔面を意識してやっていましたし、ルールに依存していたらそうかもしれませんが、自分は本来の空手が好きなので常日頃から考えてやっているつもりなので、そういう苦手意識はなく自信はあります」とした。そして練習ではオープンフィンガーグローブを使用していることで「自分にはボクシンググローブのテクニックがないのでボクシンググローブの方が難しい。そういう意味でMMAグローブの方が攻撃的な面で言えば凄くやりやすいです。防御は変わりないですが、攻撃面で言えば空手の練習でも使っていたのでオープンフィンガーグローブはあまり変わりないです」と話す。
デビューのリングに関しては、岩崎代表は「タイミングになります。日本の格闘技団体でヘビー級の試合が組めるのはGRACHAN、DEEP、RIZINの3つの選択肢しかありません。彼は世界に行きたい目標があり、その過程なのでどこでデビューするかは、宮田さん含めて本人と話しますが、GRACHANとは限りません。もしかしたら一発目で、世界のローカルな大会かもしれないし、GRACHANかもしれません。または他の2つの団体かもしれません。私はGRACHANにこだわっているわけではありません。純粋に世界で戦える人を応援したい。僕自身はそのつもりで格闘技界にいます。GRACHANは経験の場として必要になってくるとは思うので、あとはタイミング次第ですね」とした。
気になるデビュー戦の相手の希望を聞かれた上田は「もちろん強い相手がいいです。自分は挑戦し続けて今があるので、勝てない敵に立ち向かう、それが空手の意識にあり、僕は相手を選びません。話が来た相手ならいつでも誰とでもやりますという意識でいます」と誰が相手でも問題ない様子。
最後、目標とする海外への挑戦に関しては「30歳までには行きたい。いま26なので、3年以内には行けたら」とした。
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