リコ・ベホーベンが王座防衛!Glory 79

(C)GLORY

 10月23日(現地時間)にオランダ王国アルンヘムで「Glory 79: Collision 3」が開催された。
グローリーは、ヨーロッパのキックボクシング団体。2011年のFEGの経営悪化によるK-1の活動休止に伴い、世界的に大規模なキックボクシング団体がなくなったため、入れ替わるように新たにキックボクシングの世界的メジャー団体として活動している。
 今大会のメインではヘビー級王座戦が組まれ、グローリーで絶対王者に君臨しているリコ・ベホーベンがジャマル・ベン・サディクの挑戦を受けた。サディクは挑戦者決定トーナメントで優勝し、挑戦権を獲得した実力者だが、圧倒的な強さを見せてきたベホーベンが下馬評では有利となっている。しかし、挑戦者は王者より身長が高いのでその分、有利とも言われていた。試合は1Rの激しい打ち合いでベホーベンは目の下からぱっくり流血し、サディクは足から流血という壮絶なものとなった。そして2Rにはサディクのパンチラッシュでベホーベンがダウンする展開。このまま挑戦者が押し切るかと思われたが、王者は3Rに前に出てパンチラッシュで逆襲。そして4Rには遂に王者の猛攻に挑戦者がロープによりかかりスタンディングダウンとなり、試合続行不可能という事でレフェリーがストップ。王者ベホーベンが逆転TKO勝利となり、王座防衛を果たした。
 セミファイナルではK-1全盛期に活躍し、近年はUFCでMMA転向もしているグーカン・サキがキック復帰戦を行った。対戦相手は同じくキックとMMA二刀流のジェームズ・マクスウィーニーだ。試合は開始早々にマクスウィーニーのハイキックでサキがダウン。すぐに立ち上がりスリップだと主張するサキだがレフェリーは受け入れず。しかし、その後はサキがスピーディーなパンチラッシュで試合をリードし、最後は2Rに強烈なローキックをマクスウィーニーの太ももに叩きこんでダウンを奪う。なんとか1度は立ち上がったマクスウィーニーだが、再びサキのローキックが炸裂するとマクスウィーニーは悶絶して倒れレフェリーがストップ。サキがもの凄いKO勝利を飾り、王座挑戦間違いなしという強さを見せた。

■ Glory 79: Collision 3
日程:2021年10月23日(現地時間)
会場:オランダ王国アルンヘム

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○リコ・ベホーベン(オランダ/王者)
 4R 0分56秒 TKO
●ジャマル・ベン・サディク(モロッコ・ベルギー/挑戦者)

<ヘビー級>
○グーカン・サキ(オランダ/トルコ)
 2R 2分13秒 TKO
●ジェームズ・マクスウィーニー(英国)

<ウェルター級>
○モハメド・メゾウアリ(オランダ)
 2R 2分27秒 TKO
●サミュエル・ドビリ(フランス)

<ライトヘビー級>
○セルゲイ・マスロボジェフ(リトアニア)
 判定
●ドネギ・アベナ(スリナム)

<ヘビー級>
○アントニオ・プラジバット(クロアチア)
 2R 0分24秒 TKO
●ベンジャミン・アデグブイ(ルーマニア)