新日本プロレス、大阪2連戦の2日目。この日は、昨日に続き7・25東京ドーム大会で行われるIWGPタッグ戦の前哨戦が行われた。
昨日、SANADAとザックセイバー・Jr.のシングルは最近では珍しい両者ダブルフォールでのドロー。内藤哲也とタイチの試合はタイチがブラック・メフィストで内藤を沈め、挑戦者組の1勝1分けで勝ち越したため、何としても王者組は負けられない。2日目は、お互い相手を替えてのシングル戦となった。
まず、セミは昨日内藤に勝ったタイチがSANADAとあいまみれた。ゴングが鳴ると、大胸筋をピクピクさせるタイチ。それをSANADAにも、どうぞとばかりに勧めると、そこからまさかのピクピク大アピール合戦!
しかし、最終的に海野レフェリーが拍手の数でSANADAの勝ちだと手を挙げると、タイチが激怒しいきなり首締めのオンパレード!
その後も、タイチはコブラツイスト、デンジャラスバックドロップ、アックスボンバー、天翔十字鳳、喉輪落としなどを繰り出せば、SANADAもパラダイスロックからの低空ドロップキック、TKO、タイガードライバー、スカルエンドなどを繰り出し、一進一退。しかし、最後は、SANADAが電光石火のオコーナー・ブリッジで勝利をもぎ取った。
メインは、内藤とザック。試合前、いつものように内藤がコスチュームを順に脱いでいたら、突然ザックが「イツモ、ナガイ」と日本語でツッコミ。ファンも心のどこかで思っていたのもあるだろうから、この日一番の大爆笑となった。試合が始まると、内藤はザックに対し、小馬鹿にしたようなそぶりを繰り返し、内藤ワールドへと引き込み、そして左ひざを集中的に攻撃。
終盤は、ザックも踏ん張り、大技の応酬となったが、内藤がデスティーノでトドメを刺した。
両試合とも、「めっちゃ、ええ試合やった!」と、大阪人を唸らすまでの名勝負まではいかなかったかもしれないが、4選手が実力者だからこそ、安心して観れる好試合ではあった。
この日の観衆も、昨日よりは少し多いとはいえ、2000人にも満たない寂しい状態であった。しかし、昨日もそうだったが会場の空気が綺麗で、全試合をパッケージで捉えても、従来ファンが求めているような大会に近付いてきたのではないだろうか? いっときは、タイトルマッチであろうが、試合をぶち壊してしまう程のつまらない乱入が多く、客離れも増えたことで、やっと団体側も気づいたのか、ここ最近の大阪でいえば、セコンドがちょっかいを出すくらいに留まり、観客もストレスをわざわざお金で買うような状態ではなかった。
そして、田口隆祐のコミカルな動き(まあ田口ファンは、まだまだ強い田口を望んでいるが)、本間朋晃のしゃがれ声に鷹木がツッコむ場面、ザックが片言の日本語でツッコむ場面など、要所にクスっと笑える場面もあり、そしてシビアな技の攻防もありで、全部ひっくるめて面白くなってきたと思う。
東京ドームも期待できるか?!
■ 新日本プロレス 映画『ゴジラvsコング』Presents SUMMER STRUGGLE in OSAKA
日時:7月23日(金) 14:00開始
会場:大阪府立体育会館・第1競技場(エディオンアリーナ大阪)
観衆:1804人(主催者発表)
<第1試合>
後藤 洋央紀
ロッキー・ロメロ
●田口 隆祐
10分10秒 片エビ固め
○邪道
エル・ファンタズモ
石森 太二
<第2試合>
矢野 通
○石井 智宏
棚橋 弘至
12分15秒 垂直式ブレーンバスター⇒片エビ固め
●高橋 裕二郎
“キング・オブ・ダークネス”EVIL
KENTA
<第3試合>
●YOSHI-HASHI
オカダ・カズチカ
12分02秒 ツアー・オブ・ジ・アイランド⇒片エビ固め
グレート-O-カーン
○ジェフ・コブ
<第4試合>
マスター・ワト
本間 朋晃
12分35秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン⇒体固め
BUSHI
鷹木 信悟
<第5試合>
スペシャルシングルマッチ
○SANADA
23分20秒 オコーナーブリッジ
●タイチ
<第6試合>
スペシャルシングルマッチ
○内藤 哲也
25分01秒 デスティーノ⇒片エビ固め
●ザック・セイバーJr.