4月25日(日)『KNOCK OUT 2021 vol.2』インタビュー!龍聖 vs. No-Ri-、小笠原裕典 vs.銀次

©Def Fellow
 2021年のKNOCK OUTシリーズ第2戦、『KNOCK OUT 2021 vol.2』4月25日(日)後楽園ホール大会、龍聖(TRY HARD GYM) vs.No-Ri(ワイルドシーサーコザ)、小笠原裕典(クロスポイント吉祥寺)vs.銀次(Next零)のインタビューが届いた。

・バズーカ巧樹 vs 大谷翔司 WINボーナス「無法島賞」30万円
・ぱんちゃん璃奈 vs MIREY WINボーナス「創世のタイガ賞」20万円

■『KNOCK OUT 2021 vol.2』
日時:2021年4月25日(日) 17:00開場 18:00開始
会場:後楽園ホール
主催:株式会社 Def Fellow
協賛:株式会社FOREST PLANET マリオンアパレル株式会社 清水工業株式会社 ポノス株式会社 株式会社Tカンパニー 株式会社OFFICE MIRAI 備長炭焼き鳥・駅 セイクリッドフォース株式会社   
【チケット価格】
SRS席(最前列):¥20,000(¥20,500)RS席:¥15,000(¥15,500)S席:¥10,000(¥10,500)A席:¥7,000(¥7,500)
※全席指定/消費税込み
※今大会は新型コロナウイルス感染症対策のため、座席数を制限して販売いたします
※カッコ内は当日料金
※6歳未満は入場無料。ただし保護者同伴で膝上にてご観戦ください。(小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料) 
【チケット販売所】
チケットぴあ
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出場各ジム

◇既定カード(8試合)

4・25(日)『KNOCK OUT 2021 vol.2』後楽園大会!カード発表!3・13(土)『KNOCK OUT ~The REBORN~』選手コメント!壱・センチャイジム & 古村光


<KNOCK OUT-BLACKライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R>
バズーカ巧樹(王者/菅原道場) Bazooka Koki
 VS.
大谷翔司(挑戦者/スクランブル渋谷) Shoji Otani

4月25日(日)『KNOCK OUT 2021 vol.2』タイトル戦で再戦!バズーカ巧樹 vs. 大谷翔司インタビュー!


<スーパーファイト/KNOCK OUT-BLACK(契約ウェイト調整中)/3分3R・延長1R>
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE) Panchan Rina
KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者
 VS.
MIREY(HIDE GYM)
J-GIRLSピン級王者
WMC日本女子ピン級王者

<KNOCK OUT-REDスーパーフライ級/3分3R・延長1R>
松﨑公則(STRUGGLE) Kiminori Matsuzaki
1975.7.29生/東京都台東区出身/45歳/164cm/サウスポー/48戦20勝(11KO)24敗4分
元REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者
元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者
元WPMF日本スーパーフライ級王者
元J-NETWORKスーパーフライ級王者
 VS.
花岡竜(橋本道場) Ryu Hanaoka
2003.11.30生/東京都昭島市出身/17歳/165cm/オーソドックス/8戦6勝(2KO)1敗1分
イノベーション・フライ級王者

<KNOCK OUT-BLACKフェザー級/3分3R・延長1R>
龍聖(TRY HARD GYM) Ryusei
2001.4.11生/神奈川県相模原市出身/19歳(試合時は20歳)/175㎝/左右スイッチ/7戦7勝(6KO)
 vs.
No-Ri-(ワイルドシーサーコザ) ※読み方は「ノーリー」
1992.3.15生/沖縄県沖縄市出身/29歳/169㎝/オーソドックス/23戦15勝(2KO)7敗1分
元TENKAICHIバンタム級王者

龍聖
「前の試合のムカつきを消して、“次”につなげる試合に」
──今大会、ある程度出揃ったカードに「大丈夫か」とツイートしたと思ったら、急きょ2大会連続で出場が発表されました。あのツイートがきっかけだったんですか?
龍聖 宮田プロデューサーから、あのツイートの写真と一緒にオファーが来たみたいです。

──じゃあ「そんなに言うならオマエが出ろ」ということなんですかね(笑)。
龍聖 いや、「助けてくれ」ってことじゃないですか? もともと次は5月の大会に出る話があったし、ジムの選手のタイトルマッチもあったりしたので、正直タリいなって感じだったんですけど、まあ困ってるんだったら自分がやんなきゃなと思って決めました。試合後に言いたいこともあったし。

──やはりツイッターで前回戦った大脇武選手について、厳しい言葉も書かれていました。前回の試合を早く払拭したいという気持ちも?
龍聖 それは大きいですね。KOできなかったということじゃなくて、内容的にダメだったので、自分自身を取り戻したい、自分自身を納得させたいという意味で早く試合がしたいというのはありました。(ジムの代表代行の)HIROYAさんは「急いでやらなくてもいいんじゃない?」って感じだったんですけど、やることにしました。

──その大脇戦ですが、改めて振り返ると?
龍聖 何だかんだ今まで、あんなに逃げるヤツはいなかったんで。来たところにカウンター合わせたりはしたんですけど、全部自分で組み立てないといけなかったので。あと、連続KOの記録があったので、「倒さなきゃいけない」と思って勝手に固くなって、自滅したなって感じですね。

──やはりデビューから全試合KOということが、プレッシャーになっていたということですか。
龍聖 うーん……プレッシャーを力に変えられるタイプだと思ってたんですけど、どこかでやっぱりそうなってたんですかね。「絶対に倒さなきゃ!」という思いはありました。

──試合中も、そのために焦って空回りしたところもあったんですか?
龍聖 焦るというより、「うわ、力んでんな!」とは思いました。

──試合後、周りからはどんな反応でしたか?
龍聖 終わった直後は「あれは無理だよ!」って言われました。「あんなに逃げられたら勝てないよ」って。ただ、トレーナーのノップ(ノッパデッソーン)からは「ただでさえ逃げられたらやりづらいのに、あんな追っかけ方をしてたら無理だろう」って言われて。プレッシャーのかけ方とかも勉強にはなりました。

──やはり相手には向かってきてほしい?
龍聖 いや、別に戦い方のスタイルとしてああいうのはあると思いますし、向かってくるかどうかが全てではないですけど……。正直、アイツはあの内容で終わってガッツポーズしてましたし、俺に勝つことは捨てて俺の連続KOを止めれればよかったのかなとか思いましたけど……まあ、別にいいんじゃないですかね(笑)。

──あの試合を踏まえて、何か意識したり練習で変えたことはありますか?
龍聖 今、すげえ意識してることがあって。今まで「攻撃は最大の防御」だと思ってて、それはそうだとは思うんですけど、やっぱりディフェンスも課題だなと今は思うようになったんですよ。だんだん自分の強さも分かってきて、これからはああいう逃げる相手も増えてくると思うんで、それをどう捕まえるかだなと。そのためのプレッシャーのかけ方とかもノップとすげえ一生懸命勉強してて、一個一個考えてやってることがだんだんモノになってきてるんで、すごいいいかなとは思います。次はそういうことを出したいですね。

──で、次の対戦相手は沖縄のNo-Ri-選手です。印象は?
龍聖 試合映像をいくつか見ました。トリッキーというか、回転技とかけっこうハチャメチャな感じかなと思います。予測不能なことをしてくるんで、見えないとこからもらうと効いちゃうから警戒しますけど、そこだけ……ですかね。前の試合みたいに逃げる気もしなくもないので、そこがポイントかなと思ってます。

──次こそまたKOでという気持ちは強いですか?
龍聖 もう、そこに気負う必要もないし、こだわる必要もないんで。それよりは、いい試合をしようという気持ちの方が強いですね。いい試合、自分が納得できる試合がしたいなと。

──出場の経緯も含めて、やはり目立つ勝ち方が期待される状況ではありますよね。
龍聖 そうですか? 出るだけでいいんじゃないですかね?(笑) まあでも、勝手にKOになるとは思うんですけどね。とにかくこの前の試合のムカつきをどうにかしたいし。

──前回の試合が終わって残った一番の気持ちは、「ムカつき」ですか。
龍聖 いや、試合後の言い訳というか、相手の周りもすごかったんで。それを、山口代表が「いいねしました」とか「リツイートしました」とかっていうのが、ツイッターのタイムラインに出てくるんですよ。それですげえムカついて。「左があれば勝てた」とか言ってて、「勝てるわけねえだろ」と思って。だからムカついてますよ。もう『KNOCK OUT』のリングに上がらないでほしいです。

──あの試合を経て、試合に臨む気持ちに変化はありますか?
龍聖 この前の試合の前日計量は河部儀信代表と一緒に行ったんですけど、その時から「お前には早く3R判定の試合を経験してほしいんだ」ってずっと言われてて。ノップからも「龍聖はまだ3R戦ったことがない。早く経験してほしい」ってずっと言われてたんです。正直、「いいよ、そんなの。KOしたるわ!」と思ってたんですけど、この前の試合でそれがちょっと分かりましたね。ずっと全部KOでいける選手はいないし、試合後に宮田さんと話した時にもそういうことを言ってもらえて、いい経験だった、転機だったのかなと思いました。

──だとすると、今回の試合で一番のテーマは何ですか?
龍聖 “次”につながる試合がしたいということですね。

──“次”?
龍聖 それはまだ言えません。勝ったらリング上で言いたいと思ってるんで、想像しといてください。

──ジムでも女子選手が新たに他団体のチャンピオンになったり、どんどん選手が出てきてますよね。
龍聖 そうなんです。TRY HARD GYMはすごい選手がいっぱいいますけど、はじめは自分が一番年下だったんですよね。でも気づいたら自分はプロの若い選手をまとめるような場面が多くなってきてたり、アマチュアでプロ志望の選手もたくさんいるので、自分の未来だけじゃなくて後輩たちの未来も背負ってるなと思うようになったんです。そういう意味でも絶対に負けられないですね。

──それだけいい選手が出てくるのはなぜでしょう?
龍聖 ノップとHIROYAさんの指導と、HIROYAさんがのびのびやらせてくれるところですかね。でも自由すぎないというか。『ONE PIECE』の白ひげ海賊団みたいな感じなんです。試合が終わった選手もすぐに、次に試合がある選手の調整を手伝ってて、すごくいいチームになってきてるなっていうのがありますね。彼らを引っ張って、自分も大舞台に行かなきゃなと思います。とりあえず次の試合で勝って、何を言うか楽しみにしててほしいです。

──ありがとうございました!


No-Ri-
「99%負けると言われてますが、残り1%に賭けています」
──今回、『KNOCK OUT』に初出場となりました。決まった時はどう思われましたか?
No-Ri- 東京での試合も初めてですし、それで『KNOCK OUT』という大きなイベントに出させてもらって光栄に思ってます。

──相手の龍聖選手については?
No-Ri- 対戦が決まる前からYouTubeで見てたんですよ。相手を煽ったりもしていますが、それでも自分は彼のことを尊敬していたので、対戦が決まってうれしいです。体幹も強いし、目もいいし、パンチもキックも今までと違ったスタイルの選手なので、楽しみです。

──ものすごい勢いで攻め込んでくるタイプの選手ですが。
No-Ri- すごいなと思います。ただ、前回KOできなくて判定に終わった試合でもいい試合をしていたので、そこがさらにすごいですよね。

──No-Ri-選手は、自分で言うとどういう選手でしょうか?
No-Ri- 試合では回転技が得意なので、注目してほしいです。龍聖選手に当てる自信もあります。あとは左ミドルキックが得意です。

──今回が東京では初ということなので、プロフィール的なこともお聞きします。現在まで23戦されているとのことですが、デビューはいつだったんですか?
No-Ri- 高校生の時で、2007年に沖縄でデビューしました。ただ、間に1回引退していて、4年間ブランクがあるので、選手としてのキャリアは今年で10年ぐらいです。

──一度やめられたのはどういう理由だったんですか?
No-Ri- 調理師学校に行ったんですが、学校が遠かったので、一度キックはやめたんです。それで料理の道に進んだんですが、合わなくてやめたんですね。そこで友達に「やりたいことをやった方がいい」と言われて、キックに復帰しました。復帰してからは6年ぐらいになります。

──これまでの試合は全部沖縄での大会ですか?
No-Ri- 一度だけ、2018年4月に群馬県で試合をしたことがあります。その時、僕が沖縄のTENKAICHIチャンピオンで、群馬のTENKAICHIチャンピオンと王座統一戦をやったんです。その試合は1RKOで負けて、ベルトを取られてしまったんですが。それ以外は全部沖縄です。

──となると、遠征しての試合は気持ち的にいかがですか?
No-Ri- やっぱり緊張しますし、応援団もいないので、沖縄での試合とはだいぶ違いますね。ただ今回も、沖縄から応援してくれるという声はたくさんもらっているので、期待に応えて頑張りたいと思います。

──東京や首都圏の選手に対抗心は強いですか?
No-Ri- そうですね。インパクトのある技を見せて、「沖縄にもこういう選手がいるぞ」というところをアピールしたいですね。

──負けなしの龍聖選手に勝てば、それだけでインパクトがありますからね。
No-Ri- 自分の役割は今回、噛ませ犬じゃないですか。でもここで勝てば一気に上に上がれると思うので、頑張りたいです。

──No-Ri-選手のことは「沖縄の試合では派手に踊りながらの入場で人気」と紹介されています。YouTubeで試合映像を見ても、確かに入場が盛り上がってますね。
No-Ri- そうなんですけど、今回は東京なのでバックダンサーもいないので、クールに入場したいと思ってます。

──あ、ダンスは今回はナシですか。
No-Ri- 普段はバックダンサーがたくさんいてくれて、みんなで踊りながら入場してるんです。やりたかったんですけど、東京ではバックダンサーを揃えるのも難しいので、残念ながら厳しいですね。これから勝っていって、東京でもあの入場をみんなに見せられるようになりたいです。須藤元気選手に憧れて始めたことなので。

──須藤元気さんがモデルでしたか!
No-Ri- はい。自分は小中学校時代にいじめられていて、それがきっかけで格闘技を始めたんです。その時に須藤元気選手を見て憧れて、「俺もこういうことがやりたい」と思ったんですよ。最初は一人で踊って入場してたんですが、だんだん知名度が上がってきて、バックダンサーも雇うようになって人気が出ました(笑)。

──須藤元気さんも最初は一人で踊ってましたからね。
No-Ri- もう一つありまして、僕は生まれつき両耳が難聴なんです。さらに5年前ぐらいに両目の難病が発覚して、視野が狭いんですよ。そういう難聴や難病を持っていても、東京でこういう大きな試合に出られるということで、同じ病気の人たちに夢を与えたいと思って、命がけで頑張っています。

──今回の試合にはいろんな思いがあるわけですね。そういうところも含めて、試合で一番見てほしいところはどこですか?
No-Ri- 一番得意なのはバックスピンキックなので、タイミングよく当たるところを見てほしいですね。周りからは「99%負ける」と言われてるんですが、残りの1%に賭けてます。自分では勝つ自信もありますし、自分を信じて戦いたいと思います。

──ありがとうございました!

<KNOCK OUT-BLACKフェザー級/3分3R・延長1R>
小笠原裕典(クロスポイント吉祥寺) Yukinori Ogasawara
 VS.
銀次(Next零) Ginji


小笠原裕典
「いい試合をしないと気が済まない。リスクを取ってでも熱い試合をします」
──今年一発目の試合、1月の大脇武戦は判定負け。不本意なスタートになったのではないかと思うんですが……。
小笠原 単純に、あの日自分が弱かったなというところで、何が必要か再確認しました。もう負けたくないし、悔しい気持ちがすごく出てきたので、むしろいいスタートになったんじゃないかと思います。

──あの試合を経て、見直した部分というのは?
小笠原 本当に自分がやりたくないことをやるというところですね。つらい練習もそうなんですけど、試合までにしっかりプランを立てて、「これが必要」というものを必ずやる。自分との約束を守るということです。今までもやってはいたんですが、前回の試合はわりと急に決まって、慌てて作ったというところもあったので。1年を通して、いつでも試合ができる体作りをしておかないといけないなというところで、気づいたこともありました。

──今回は銀次選手との試合です。前回に続いて、地方から初参戦してくる選手との試合という図式ですが。
小笠原 特に意識はしてないですね。どこの選手でもしっかりとトレーニングしてここまで続けてきたファイターなので、どこの選手とかは関係なく。僕は対戦相手には敬意を持ってますし、対戦相手の一人というだけですね。

──ただ、彼らから見ると裕典選手は「東京の、名のある選手」なので、ここで勝てば知名度が上がるということで、東京での試合はやはり違うという選手が多いんですが、そこについては?
小笠原 それも関係ないんですよね。俺は俺でトップに行きたくて戦ってて、自分のために必死こいてやってるんで。別に相手が地方の選手でギラギラしてようが、東京の選手だろうが、俺からしたら結局、「自分の行きたいところを邪魔してくる相手」には変わりないので。邪魔だから倒していきたいという感じですね。

──では相手の銀次選手について、印象は?
小笠原 気持ちの強いファイターなのかなという感じですね。気持ちだけじゃなく、基本的な技術もしっかりしていると思います。苦しい状況でもしっかり気持ちを出してくるファイターなのかなと思います。

──攻撃面などで警戒する点は?
小笠原 蹴りよりもパンチなのかなというイメージですね。身長差もあるので、そこをかいくぐってパンチをあてたいんじゃないかなと。そういうところは警戒してます。

──自分としてはどう戦いたいですか?
小笠原 もちろん自分の持ってるものを生かさないと意味がないので、リーチ差とかを生かせればいいですけど、最終的には気持ちと気持ちの戦いになってくると思うし、さっき言われてたように、銀次選手は東京での試合に燃えるというタイプなわけじゃないですか。だからいつも以上にモチベーションは高いだろうし、俺は俺で上に行きたいので、何が何でも負けたくないし。そういった面でも、最終的には気持ちと気持ちの戦いになるんじゃないかなと思います。自分もそれをしたいですし。やっぱり気持ちを見せる試合をしたいですね。

──前回の試合からフェザー級でBLACKルールということですが、体重とルール、それぞれについてはいかがですか?
小笠原 55kgもキツかったんですけど、1階級上げたところで、体も大きくなってるのでキツさはそんなに変わらないんですよね。ただ普段からの食事だったり体作りは意識してやってます。ルールに関しても、そんなに意識してないです。

──そうなんですね。戦い方が変わったりとかも、特にないですか?
小笠原 戦い方を変えなきゃいけないというのは、REDルールでやっていた時から思っていたんです。BLACKだからとかではなく、自分がどういう選手になりたいかと考えた時に、ファイトスタイルは変えなきゃいけないと。そのために、自分の理想に近づく手段の一つとして、今回BLACKルールに転向したんです。

──なるほど。
小笠原 今まで、自分はヒジに頼ってきた面があったので、そういう自分の得意なものをいったん封印して、パンチの回転などをもっと上げていかないといけないルールの中で一つ上のレベルに行きたくてやってるというところです。

──では、今はそういう部分を強化中だと。
小笠原 そうですね。ある意味、「ケンカの強さ」みたいなところも身につけていきたいと思っているんです。打ち合いに負けないとかそういうところで。だから、ゆくゆくはまたREDるーるでやってもいいと思ってますし、BLACKルールに対するこだわりは特にないです。

──フェザー級では選手層も厚くなってきて、龍聖選手は空位のBLACK王座を決めるトーナメントの開催も希望しています。
小笠原 やるからにはトップに行きたいので、『KNOCK OUT』のタイトルは絶対獲りたい、獲らなきゃいけないものと捉えてます。

──3月大会では弟の瑛作選手がベルトを獲りました。刺激にはなってますよね?
小笠原 はい。「獲ってからがスタート」じゃないですけど、結果を出してないと発言権も何もないし、やってる意味もないと思うので。タイトルは次に行くために、絶対必要な条件だなと思ってます。

──同時に、『KNOCK OUT』での主役争いもクローズアップされてきています。そこは?
小笠原 別に『KNOCK OUT』の中での主役とかはあまり考えてなくて、あくまでも自分がなりたい選手になりたい、自分が行きたいところに行きたいという、そこしか見えてないんですよ。結局それは何かというと、2つ見方があって。一つは、「小笠原裕典と●●の試合が見たい」とか、ファンの人の話題に上がる選手になりたいということ。もう一つは、どの世界でもそうだと思うんですけど、やっぱりインターナショナルに活躍してる選手っていうのは輝いてるし、そこは自分もワクワクする部分なんですよね。だから世界を相手に戦える選手になりたいと。そこを目指してれば、おのずとみんなが言う『KNOCK OUT』の主役というものにもなってると思うので。だから『KNOCK OUT』の主役を目指してるわけではないです。「『KNOCK OUT』の主役は俺だ!」って、争いが狭いですよね。

──なるほど、大きな目標の中に含まれてるわけですね。さて、送っていただいた写真もお子さんと一緒のものでしたが、今も電話の奥でお子さんの声がしていますね。
小笠原 はい。1歳半の息子なんですが、かわいいです(笑)。

──お子さんが生まれて、心境の面で変わった部分はありますか?
小笠原 正直、そこも変わってないんですよね。子供ができて今までより頑張るというより、その前から一生懸命頑張ってましたし。だからモチベーションとか熱量の部分では変わりないんですけど、また違った角度のモチベーションは増えました。

──というと?
小笠原 それは、息子にとって誇りに思える父親でありたいというところで。もっと大きくなると、父親が何をやっているのかが分かるようになってくるので、「俺のお父さんはすげえなあ」と思ってもらいたいですよね。そこもつながってるんだと思うんですよ。「自分がどういう選手になりたいか」と考えた時に、ポイントを取って逃げてばかりいるような試合をする選手なのか、しっかりと気持ちを見せて戦う選手なのか。どっちが「俺のお父さんはすごい」と思ってもらえるかといったら、やっぱり気持ちを見せて戦って、男らしい試合をする父親の方だと思うんですよね。

──その気持ち、そして先ほどの銀次選手の印象などを聞くと、いい試合になりそうですね。
小笠原 そうですね、いい試合をしないと気が済まないというか。ここ最近、全然そういう試合ができてないので、フラストレーションが溜まってるんです。このまま、パッとしないまま終わるぐらいだったら、リスクを取ってでも、何か心に残る試合をしていかないと意味がないなと思ってるので。熱い試合がしたいです。

──熱い試合に期待してます。ありがとうございました!


銀次
「誰が相手でも倒す自信がある。九州の力を見せてやります!」
──『KNOCK OUT』初参戦が決まりました。オファーを聞いた時はどういう気持ちでしたか?
銀次 素直にうれしかったですね。大きい舞台で試合が決まって、相手も有名な選手なので。

──まずちょっと確認させていただきたいんですが、所属の「Next零」というのは、銀次選手が代表を務めるチームなんですよね?
銀次 はい。自分が代表で、福岡県飯塚市でやっています。今、プロ選手は自分を含めて2名います。

──プロデビューはいつになりますか?
銀次 18歳ぐらいの時だったと思うので、7~8年前だと思います。福岡県内での大会でした。

──東京での試合は何試合目になりますか?
銀次 けっこう前にRISEさんで2試合して、昨年に新日本キックさんで1試合したので、これが4回目になります。それ以外だと沖縄のTENKAICHIさんで2試合させてもらって、それ以外は福岡での試合ですね。

──東京での試合は、気持ち的に違うものがありますか?
銀次 やっぱり、全然違いますね。東京でやる方が燃えるというか、やってやろうという気持ちになります。強い選手ばっかりだし、こっちから1人とか2人で乗り込むので、本当に「戦いに行ってる」という感じがして、燃えますね。

──福岡での大会もお客さんはけっこう集まるし、熱い雰囲気はあると思うんですが、それでも違いますか。
銀次 違いますね。熱さも違いますし、お客さんも目が肥えてますよね。自分が客席にいた時に、他のお客さんが「あの選手はダメだね」っていう話をしていたのが聞こえたんですよ。強い選手がいっぱいいるので、目が肥えてるんだなと思いました。そういうお客さんの目にもとまる試合をしたいです。東京で勝つのと負けるのでは全然違うし、その後の知名度も違ってくるので。勝った者だけが手に入れるものもあると思いますからね。

──そのためにも、今回は勝利への意欲が強いと。
銀次 これから『KNOCK OUT』さんでやっていこうと決めてるんで。熱い戦いをして「この選手誰だ?」と、名前を覚えてもらえるような試合をしたいと思います。

──自己紹介的に言うと、ご自身はどういうファイターでしょう?
銀次 技術うんぬんではなく、バチバチに殴り合って倒しに行く選手だと自分では思ってるんで、そこを見てほしいなと思ってます。見てて熱くなれる選手だと、自分で思ってます。

──小笠原裕典戦でも、そういう試合を見せたいと。
銀次 小笠原選手の記者会見を見ていても、勝ってここから上がっていくというビジョンを持っていると思ったんですが、それはちょっと覆してやろうかなと。自分が食って、代わりに上がっていこうと思います。1月に小笠原選手と戦った大脇武選手も、名古屋から出てきて小笠原選手に勝って龍聖選手との大きな試合につなげましたよね。自分もここで勝って、フェザー級でトーナメントも開催されるみたいなので、そこに参戦の名乗りを上げたいと思ってます。

──小笠原選手についての対策は進んでますか?
銀次 はい。けっこう研究して、自分の中では倒すイメージもできているので、あとは自分がしっかりやるだけかなと思ってます。

──その対策の中で、印象や警戒する点は?
銀次 来る時はガッと来るので、そういうところでいらないパンチや蹴りをもらわないようにしたいと思ってます。最初は、倒すイメージがあまり湧かなかったんですけど、いろいろ研究したり周りの人たちと話していたら、かなりできてきたので、今はいけると思ってます。

──先ほどトーナメントの話も出ましたが、フェザー級は選手も増えつつあります。その中での自信は?
銀次 誰と試合しても負ける気はないし、自分が勝つので。勝ち続けていけばおのずとチャンスも巡ってくるでしょうし、その結果、ベルトも手に入るだろうと思っているので。とりあえずは目の前の小笠原戦に勝って、「次は誰が来るんですか」と。誰が来てもいいですよ、という気持ちです。

──今回、同じフェザー級では龍聖選手が沖縄のNo-Ri-選手と対戦します。
銀次 No-Ri-選手とは沖縄で対戦してるんですよ。九州から揃って同じ大会に乗り込むことになるので、東京で2人して吸収の力を見せて、ひと旗揚げたいですね。

──一番見てほしい点というと?
銀次 全てを見てほしいですが、一番となると、何があっても倒しに行くところですね。劣勢になっても、残り1秒になっても絶対に倒しに行くんで。倒さないと気が済まないですから(笑)。

──一番気持ちよかった倒し方というと?
銀次 何でも気持ちいいですけどね(笑)。蹴りでもパンチでも、何でも倒せるので。

<KNOCK OUT-BLACKライト級/3分3R・延長1R>
麻火佑太郎(PHOENIX) Yutaro Asahi
1999.8.20生/長野県上田市出身/21歳/174cm/左右スイッチ/14戦9勝(1KO)5敗
 VS.
古村匡平(FURUMURA-GYM) Kyohei Furumura
1999.8.24生/佐賀県三養基郡出身/21歳/174cm/オーソドックス/18戦16勝(7KO)1敗1分
大和MUAYTHAIスーパーライト級王者

<KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級/3分3R・延長1R>
濱田巧(team AKATSUKI) Takumi Hamada
1994.12.8生/千葉県松戸市出身/26歳/165cm/オーソドックス/18戦10勝(5KO)7敗1分
 VS.
酒井柚樹(TEPPEN GYM) Yuzuki Sakai
1996.6.10生/神奈川県横浜市出身/24歳/158cm/オーソドックス/19戦6勝(1KO)10敗3分

<KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級/3分3R・延長1R>
炎出丸(クロスポイント吉祥寺) Hidemaru
 VS.
加藤和也(ドージョー☆シャカリキ) Kazuya Kato

<KNOCK OUT-BLACK女子45.0kg契約/2分3R>
川島えりさ(クロスポイント吉祥寺) Erisa Kawashima
 VS.
井上弥生(橋本PREBO) Yayoi Inoue

※出場選手はケガ等により変更となる場合があります。

【スケジュール】2021年
01/11(月・祝)  『創世のタイガ』&『無法島』PRESENTS REBELS ~New Year Festival~  新宿FACE
02/28(日)  REBELS ~The FINAL~  後楽園ホール
03/13(土)  KNOCK OUT ~The REBORN~  後楽園ホール
03/28(日) KNOCK OUTアマチュア・チャンピオン決定トーナメント  新宿FACE
04/04(日)  SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX vol.1  新宿FACE
04/25(日) KNOCK OUT 2021 vol.2 後楽園ホール
05/22(土) KNOCK OUTプロ大会 後楽園ホール
06/12(土) 昼:アマチュア大会/夜・プロ大会  新宿FACE
07/18(日) KNOCK OUTプロ大会 後楽園ホール
08/22(日) 昼:アマチュア大会/夜・プロ大会  新宿FACE
09/25(土) KNOCK OUTプロ大会 後楽園ホール
10/29(金) KNOCK OUTプロ大会  後楽園ホール
11/28(日) KNOCK OUTプロ大会 後楽園ホール
12月調整中
※運営都合により上記予定は変更または中止される場合がございます。