怪力世界一M・プジアノフスキーがメインでTKO勝ち!KSW 59

(C)KSW/Polsat

 3月20日(現地時間)にポーランド共和国ウッチで『KSW 59: Fight Code』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会はミスターKSWと言われるワールド・ストロンゲストマン・コンテスト5回優勝というポーランドの国民的英雄マリウス・プジアノフスキーがセネガル最強の男であるボンバルディアと対戦するという超ド級のビッグマッチが組まれていた。ボンバルディアはセネガル相撲王者であり、同じセネガル相撲王者であるロッキー・バルボアとMMA戦を行って秒殺KO勝ちを納めて文字通りセネガル最強の男に君臨している化け物なのだが、なんと大会直前に急性虫垂炎の発作に見舞われ緊急入院してしまいカードが消滅。急遽、柔道とサンボ王者であるニコラ・ミラノヴィッチが代打で出場となった。試合はミラノヴィッチが組み技の選手なので組みついて倒そうとするも、柔道などと違って道着がないので上手く掴めずプジアノフスキーにしのがれてしまい、ミラノヴィッチがグランドでうつ伏せになってしまう。この勝機を逃さないプジアノフスキーが亀の体勢になっているミラノヴィッチを滅多打ちにしてレフェリーがストップ。プジアノフスキーが快勝したが、ミラノヴィッチはMMAデビュー戦で、しかも当日になっていきなり試合と準備も全くできてなかった事を考えるとまだチャンスを与えるべきだろう。
 またセミファイナルではバンタム級王座戦が組まれクロアチア人王者のアントゥン・ラチッチに地元ポーランドのセバスチャン・プシビシュが挑んだ。下馬評は王者ラチッチ有利だが、プシビシュがスタンドで互角以上の戦いを見せ、両者、ダウン気味に相手をぐらつかせる展開となった。そして最終5R、遂にプシビシュがテイクダウンに成功してグランドで上を奪って猛攻、チョークを仕掛け圧倒。結果、判定でプシビシュが勝利し、ポーランドに王座を取り戻した。
 そして元FFCヘビー級王者でUFCに参戦していたダルコ・ストシッチがKSW初参戦でミハウ・ホダレクと対戦した。UFCで連敗してリリースされたストシッチは再起戦だけに気合が入っており、テイクダウンでグランドで上を奪う。そしてグランド状態のホダレクに強烈なパウンドを叩き落としたストシッチの猛攻。ホダレクの意識が飛んでレフェリーがストップ。ストシッチが見事なTKO勝利でKSW初戦を飾った。

■ KSW 59: Fight Code
日時:2021年3月20日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ウッチ

<ヘビー級>
○マリウス・プジアノフスキー(ポーランド)
 1R 1分12秒 TKO
●ニコラ・ミラノヴィッチ(セリビア)

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○セバスチャン・プシビシュ(ポーランド/挑戦者)
 判定
●アントゥン・ラチッチ(クロアチア/王者)

<ミドル級>
○ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)
 2R 4分42秒 TKO
●ジェイソン・ラドクリフ(英国)

<ウェルター級>
○ミハウ・ピエツァック(ポーランド)
 判定
●クリスチャン・カスボロウスキ(ポーランド)

<ヘビー級>
○ダルコ・ストシッチ(セリビア)
 2R 4分40秒 TKO
●ミハウ・ホダレク(ポーランド)