NXT英国よりウォルターJデブリン!コロナ変更トリDバーチ負傷事故

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 先行したニュースとしてはNXTでコロナのクラスター発生、現地水曜番組収録に出てこなくなった選手は感染したか、あるいはコンタクトがあったから隔離措置となったとの情報が流れ、またWWE全体としては『レッスルマニア』のチケット販売が二転三転という混乱ぶりの状況下でLIVEの開催となったのだが・・・。


 セント・パトリックデイということもあり、まずはプリンス、フィン・ベイラーからなんだが、『NXTテイクオーバー:スタンド&デリバー』でのキャリオン・クロスとの王座戦が公式発表。ただ、コロナ勃発のせいで今回のカード練り直しなのは間違いなく、オニー・ローカンとダニー・バーチの米英職人組のタッグ王座に挑戦するのは3週間後に闘うベイラー&クロス組ということに。バーチはTHE WHOのモッズ印Tシャツであり、この時点ではこれはこれで期待のカードだったのだが・・・。


 ガルガノ家THE WAYから拉致されて浮いているオースチン・セオリーが、その拉致当事者であるデクスター・ルミスと一騎打ち。試合としてはスイングしたものになり、田舎の無表情キラー農夫のサイレンスが決まるのだが・・・。

 もっとも、ガルガノによって精神科医のおばちゃんセッションもあったこの二人の怪しい?関係、まだまだ大河ドラマが終わったわけではないようだ。


 アダム・コールのイライラは頂点に達しているということで、いよいよカイル・オライリーとの一騎打ちの方向だが、このあとにもパフォーマンス・センターの横道でのイザコザで警察が呼ばれとかスキットやっていた。まぁお膳立てはどうでもよくて、凄い試合やってくれだけなんだが・・・。


 ブリザンゴとファンタズマ軍のタッグ抗争は、今回はタイラー・ブリーズも例の入場から出てきていて、途中で「獣神サンダー・ライガーとも闘った」との実況も挿入された。昨年は結局ナシになったHall of Fame今年はやります。ライガーも選ばれている。もっとも入国の際とか、帰った時の隔離期間は大変だと思うゾ。訪米する首相は先にワクチン打ってるけど、福岡在住の山田さんにはまだ注射の順番回ってきてないだろうに。

 試合はラウル・メンドーサ&ホアキン・ワイルドが合体技でブリーズをフォールするんだが、予告通り赤いスポーツカーに乗ってジョーダン・デブリンが会場入りしていたから、やはりここで花道に登場。「俺が正規王者だ」とやって、テロップにも普通にクルーザー級王者と表記されていていいのか? 例の告発SNS運動から「解雇された」とも報道されて、存在自体一時はもうなかったことにされていた経緯なのだが。ということでサントス・エスコバは頭突き喰らってガチ流血させられていたんだが、この対決も『NXTテイクオーバー』のお楽しみとなった。


 ダコタ・カイvs.ゾーイ・スタークのシングル戦って、人数がいない大会番組になったからとはいえ扱いいいなぁ。期待に応えてダコタの職人度アップを堪能できます。滅茶滅茶上手くなっているのだ。最後は期待の新鋭ゾーイをコーナーに乗せて、下からGo 2 Kickで蹴り上げるという、えぐく見える技でダコタの勝利。但し、紫雷イオ様にはスターダム時代からのまだ雑魚扱い(笑)のようで、そのまま通り過ぎてラケル・ゴンザレスに王座戦のサイン書類を渡していた。
 帰っていく際は、イオ様が戦って認めたゾーイに肩を貸して引き上げている。イオ様、やはりあっちに行ってアスカとは組みたくないようで、タッグなら外国人選手と組むということなのかも。この女子タッグが来週のようだ。イオがスタンスを変えないのは「らしい」、結構なことなのだ。


 インぺリアムはマーセル・バーセルとファビアン・エイクナーが出てくるが、相手はトマソ・チャンパだけ。ティモシー・サッチャーは関節技教室教えていて?出場アウトになったのかも。ということで職人のドイツ人バーセルとチャンパ親父のシングルになるんだが、これが通好みのイイ試合に。変更あった時に凄い試合やれるというのは二人のレベルの高さの証だろう。

 シングル戦はチャンパのウィローズベル(DDT)が決まるんだが、セント・パトリックデイの隠し玉はジョーダン・デブリンだけではなかったのだ。オーストリア人だけどUK王者ウォルターまでフロリダに参上。チャンパをパワーボムしてインぺリアム隊列という絵のオマケ付き。『NXTテイクオーバー』でNXT UKも攻勢をかける魂胆のようだ。


 インディー界の大物だったLAナイトの初試合は、そりゃオーガスト・グレイなる無名選手に必殺スナップメア・ドライバーを決めるケツこそ丸見えながら、一方的なスクワッシュではなく、それなりに相手にも見せ場を与えていた。

 また、すでに舌戦を繰り広げていたブロンソン・リードがお約束で花道に登場、LAナイトのジャケットを無理に着ることでビリビリに破いてしまい抗争開始が暗示されている。この時点で本日誰が出てきてなかったかおよその見当はつくだろう。リオン・ラフvs.アイゼア”SWERVE”スコットの発表カードも飛んでしまっていた。


 トリが冒頭で紹介した、今回はタッグを組むことにしたフィン・ベイラー&キャリオン・クロスが、タッグ王者オニー・ローカン&ダニー・バーチに挑戦という王座戦カードになったのだが、上記写真にあるクロスが怪力で二人まとめてダブル・スープレックスするspotのタイミングが合わず、奥の方のダニーが肩を打ってしまいうずくまってしまう。ここから無理やりタッチだけさせて、オニーが一人でずっ~と闘うことになるんだが、こういう時に技量が試されるんだが3人ともうまくまとめていた。
 セコンドのスカーレットも吹っ飛ばされるバンプ取っていたし、これでキャリオンが怒ってベイラーと仲間割れになって、一人で闘うオニーなんだがヨーロピアン・アッパーカットでベイラーさんが寝ると。結局は大半を冷静に一人で試合を運んでいたベイラーさん、さすがである。


 試合後、当然クロスが暴れてオニーにもフィンにもサイトー・スープレックスを見舞うんだが、コロナのクラスター発生に負傷事故と、ピンチの際になにを見せたかで職人度の高いNXTの真の底力が見えた回となった。最後にクロスとベイラーが睨み合う絵になるのは予定通りのこと。ただ、番組終了時間も決まっているLIVE番組で試合をアドリブで成立させたのは見事というほかない。


 平均視聴者数AEWは768,000と、前週から25,000人増(+3.4%)なんだが、デモグラフィック分析では18-49歳のCM効果には最重要なグループが12.5%落ちている。えげつない大流血女子カードをトリにしたが、最近女性客離れが顕著らしく、逆にWWEに常に負けていた50歳以上のデモが伸びて埋め合わせているのだ。NXTはコロナ勃発で番組に出てきた選手が合計で9人というのは事前に情報知らなくても途中でわかることであり、約9万人減(-13.6%)の597,000だったのは仕方ないのかも。もっとも全部見るしかない専門媒体目線では、AEWはLIVE中継ではなく巧妙な編集が可能な録画番組という反則がある。制約に加えてリング事故まであったのに、NXTはうまく番組をデリバーしていた。

■ WWE NXT
日時:3月17日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

◆紫雷イオが「サインしろ」とラケル・ゴンザレスに契約書を付きつける

 NXT女子王者紫雷イオが先週に続いてラケル・ゴンザレスと対峙すると、「サインしろ」と王座戦契約書を直接付きつけた。ダコタ・カイ(with ラケル)とゾーイ・スタークの試合でダコタが勝利すると、試合後に王者紫雷イオが契約書を持って登場した。

 イオは「次はお前と対戦したい。契約書にサインしろ」と王座戦の契約書をラケルに付きつけると敗戦したゾーイに肩をかしてリングを後にした。その後、バックステージでラケルは「私に契約書を渡すなんてイオは大きな間違いを犯した」とインタビューに答えると、そこへ現れたダコタが次週イオ&ゾーイとのタッグ戦が決まったことを報告した。

◆Fベイラー対KクロスのNXT王座戦が「NXTテイクオーバー:スタンド&デリバー」で決定

 リングに登場したベイラーは「カイル・オライリー、ピート・ダン、アダム・コールを倒して残るはキャリオン・クロスだけだ。NXTテイクオーバーでお前はオシマイだ!」と宣戦布告すると、そこへ前王者クロス(with スカーレット)が現れて「俺とお前で一対一の対決だ。みんな誰が本当の王者か知るべきだ」と舌戦を展開して2人のNXT王座戦が「NXTテイクオーバー:スタンド&デリバー」で決定した。
 するとそこへ「ダンが王者になる」と主張するNXTタッグ王者オニー・ローカン&ダニー・バーチが登場するとスカーレットの提案でベイラー&クロスを相手に王座をかけて対戦することが急遽決定する。
 試合ではベイラーが場外でスリング・ブレイドからドロップキックをローカンに放つと、攻撃の勢いでローカンがスカーレットに誤爆。これに怒ったクロスがベイラーをバリケードに叩きつけてリングに戻すと、この隙にローカンが欧州式アッパーカットを叩き込んでベイラーから3カウントを奪取した。

 試合後にはクロスがローカンを襲撃するとベイラーにはドゥームズデイ・サイトーからクロスジャケットで締め上げたが、スカーレットが止めに入って「すべての出来事には意味がある。宿命からは逃れられないわよ」と倒れ込んだベイラーに囁いた。ベイラー対クロスのNXT王座戦がおこなわれる「NXTテイクオーバー:スタンド&デリバー」は日本時間4月8日、9日にWWEネットワークで配信される。

◆WWEと正式契約したサレイが「女子ストロングスタイルを届ける」と意気込む

 番組の途中でSarrayの登場クリップが紹介されている。WWEとの契約を公式発表したSareeeことサレイが自身のツイッターに日本語と英語でその意気込みを表明した。サレイは「本日正式にWWE最終契約が完了致しました。これからは”SARRAY”としてプロレス人生第2章スタートします。日本の女子プロレスを背負って世界の頂点へ駆け上がります」と日本語でWWE加入への決意を投稿すると、海外のWWEユニバース(ファン)には「WWEユニバースの皆さんこんにちは。私の名前はサレイです。初めまして。日本からトップの女子ストロングスタイルを届けるためにやってきました。自身の成功と女子部門を大きくすることを目指します。WWEいくぞ! サレイ一番」と英語でも意気込みを投稿した。


■ WWE NXT UK
日時:3月18日(現地WWEネットワーク配信開始、録画番組)
会場:英国ロンドン BTスポーツ・アリーナ

◆里村明衣子がダニー・ルーナにスコーピオライジング弾で快勝

 日本が誇る“女子レジェンド”里村明衣子がNXT UKで対戦したダニー・ルーナをスコーピオライジングで沈めて勝利を収めた。序盤、ダニーが里村をマットに叩きつけてそのパワーを見せつけると、経験に勝る里村はハイキックから串刺しジャンピングエルボーやスピニングヒールキックで攻め込んだ。徐々に追い込まれるダニーはスープレックスやクローズラインを放って反撃を試みるも、最後は里村がオーバーヘッドキックから必殺のスコーピオライジングをダニーの脳天に叩き込んで3カウント。

 試合後、快勝した里村は深々とお辞儀をしてダニーと握手とハグを交わすとカメラを指差しながら勝利の雄叫びを上げた。

◆エリック・ビショフが2021年のWWE殿堂入り決定

 エリック・ビショフが2021年第2号となる名誉殿堂「WWEホール・オブ・フェーム(HOF)」入りすることが発表された。もっとも上記の公式画像は、一体いつのやねんという若い時の顔写真に失笑するしかない。ビショフは1991年にAWAの活動が終了すると、副社長まで上り詰めたWCWでは1995年にRAWのライバル番組としてマンデー・ナイトロを開始。さらに自らも加入したnWoが空前の大ブレイクするなどその才能を発揮して『水曜生TV戦争』を仕掛けた張本人である。
 2002年には電撃的にRAWのGMとしてWWEと契約すると独裁的な態度を取りながら「エリミネーション・チェンバー」のコンセプトなどを考案して貢献した。尚、今年の「WWEホール・オブ・フェーム2021」は昨年式典が中止となったものの殿堂入りが発表されたバティスタ、nWo、ベラ・ツインズ、JBL、デイビーボーイ・スミス、そして獣神サンダー・ライガーを加えて日本時間4月7日にWWEネットワークで配信される。


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