[ファイトクラブ]ドラゴンゲートしゃちほこBOY20周年ふるさと岡山のファンに捧げた凱旋大会

[週刊ファイト2月25日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ドラゴンゲートしゃちほこBOY20周年ふるさと岡山のファンに捧げた凱旋大会
 ドラゴンゲートしゃちほこBOY凱旋大会&インタビュー取材レポート
 ご当地レスラー20周年故郷岡山へ錦を飾る
 photo & text by 猫山文楽拳
・岡山出身レスラー20周年に地元ファンが駆けつけ大盛況!
・危険な匂いMAXなプロレス団体ドラゴンゲートなれど危なさ皆無そのわけは
・しゃちほこBOYインタビュー 今後のビジョンと地元ファンへのメッセージ
・しゃちほこBOYの故郷矢掛町観光スポット紹介
・ご当地出身レスラーにアットホームな歓迎も試合はゴリゴリ愛の鞭
・メインは府立の前哨戦因縁のふたりがバチバチで火花炸裂 
・実は来月おかわりしゃちほこBOY凱旋大会


■ ドラゴンゲート しゃちほこBOY凱旋大会 
日時:2月20日(土)18:00
会場:岡山・ホテルセントイン倉敷  観衆150人(主催者発表)

 ドラゴンゲート所属プロレスラーしゃちほこBOY選手は今年プロレスラー生活20周年という節目の年を迎えた。
 昨年9月生まれ故郷の岡山県矢掛町の町役場に矢野町長を訪問、地元矢掛町でのプロレス大会開催実現に対する強い思いを伝えたが、残念ながら今回それは叶わなかった。
 生まれ故郷のお隣の倉敷市での20周年凱旋大会開催で、コロナ対策で立ち見も禁止ではあったけれど、ご当地の自慢のプロレスラーしゃちほこBOY選手の20周年を祝おうとたくさんのプロレスファンが駆けつけた。

 リングのある所は戦場。
 ドラゴンゲートのプロレスは、この言葉を体現していると思った。疾走感あるアグレッシブな闘いが途切れることなく続く。
 ルチャを基盤としたノータッチルール故とにかくも、スピーディー&トリッキーな攻防の連続。選手たちはリング上はもとより場外へも躊躇せず間髪入れずに飛ぶ。

 通常のプロレスのように予告しないで「置かずに」飛ぶ。「やりますよ」という前振りなしで「置かずに」一気に決めに行く。

 一瞬も目を離すことの出来ない、アクロバティックなグルーブ感が、彼らの持ち味で、ファンはそこに熱狂する。




 だが彼らのプレイを最前線で撮っていて「危なさ」はみじんも感じなかった。「危なげ」は全くなかった。
 私がプロレスを撮っていて本当に「危ない」と感じたのは幸運なことにただの一度だけ。
 とあるインディープロレスの大会で明らかに目が飛んだ状態のインディーレスラーに喉元を掴まれ胸倉をどつかれた。
 現場に立って危ないと感じることがあるとするならばそれはプレイヤーのスキルに対する信頼不足と自身の撮影現場体験の幅の狭さと積み重ねてきた経験値の薄さに起因する。
 ドラゴンゲート大会に関して一切の不安も危なさも感じることがなかった。
 それこそが彼らがいかに日々練習に精進し毎回最高のエンターテイメントプロレスを提供し続けているプロフェッショナル集団、興行開催数日本一の屈指のメジャー団体である証に相違なかった。

 全5試合の激闘が終わり満ち足りた表情で会場をあとにするお客さんたちを見送りながら、しゃちほこBOY選手はおなじみのしゃがれ声を弾ませながら語ってくれた。
 「たくさんの地元のファンのみなさんが集まってくれたことが本当に嬉しいです」

 しゃちほこBOYは、一度プロレスラーを辞めて再び戻ってきた人だ。
 子どもの頃から憧れたプロレスラーのマスクマンになれたのに、リングに立てて、プロになれただけで満足してしまったからと、当時を振り返って語っている。
 実は記者も出戻りで、そのあたりの心中身につまされるものがある。
 自分の勝手で出て行って、それを再びやり直したいと頭を下げるということ、出直すとは、恥を晒すも同じ行為なのだ。
 同時にとりもなおさず、腹を括って本来の自分をさらけ出すことになる。
 実際復帰後のしゃちほこBOY選手は肉体改造に着手、ブレイブゲート、トライアングルゲートにも挑戦し、トライアングルゲートでは2012年11月17日に王者に輝いている。
 このことを本人に改めて告げると頼もしい一言が返ってきた。
「プロレスやっている以上は、チャンピオンになりたいというのがあります。チャンスがあればまた是非とも(王座に)挑戦してみたいです」

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