リコ・ベホーベンがヘビー級トーナメント優勝!三大王座戦!Glory 77


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 1月30日(現地時間)にオランダ王国ロッテルダムで「Glory 77」が開催された。
グローリーは、ヨーロッパのキックボクシング団体。2011年のFEGの経営悪化によるK-1の活動休止に伴い、世界的に大規模なキックボクシング団体がなくなったため、入れ替わるように新たにキックボクシングの世界的メジャー団体として活動している。何度かの組織変更の末、北米を照準にして2016年2月、UFCファイトパスでの配信を開始した。
 今大会は本来ヘビー級王座戦が組まれており、王者リコ・ベホーベンにジャマル・ベン・サディクが挑戦する予定だった。しかしサディクが怪我で欠場となり、王座戦の代わりにヘビー級トーナメントが開催されることとなった。しかも王者ベホーベンもトーナメントに参戦し一回戦ではバダ・ハリのライバル、古豪ヘスディ・ゲルゲスと対戦した。平常運転で判定勝ちしたベホーベンに対し、ヘビー級トーナメントもう一方のブロックではグローリーが次代のヘビー級戦士としてプッシュしているタリク・クバベスがレヴィ・リグターズに判定勝ちで勝ちあがってきた。
 そして決勝戦だが、完全にベホーベンの横綱相撲となり、重いローキックを食らってクバベスはダウンを奪われ、1R終了後、試合続行不可能でベホーベンがTKO勝利。現在のキック界最強をベホーベンが証明した。
 また三階級の王座戦が組まれ、ライトヘビー級は王者アルテム・ヴァキトフと暫定王者アレックス・ペレイラの王座統一戦で、激戦の末、暫定王者のペレイラが判定勝ちで王座統一を果たした。
 ウェルター級は王者セドリック・ドゥンベ対暫定王者ムルテル・グローエンハートの王座統一戦で、こちらはドゥンベが2R、グローエンハートをコーナーに追い詰めて右フック一発が炸裂。グローエンハードが崩れ落ちるようにダウンしてレフェリーがストップ。正王者ドゥンベが王座統一を果たした。
 女子スーパーバンタム級戦は王者ティファニー・ヴァン・ソエストがアリーン・ペレイラの挑戦を受け、こちらはソエストが判定勝ちで王座防衛となった。

■ Glory 76
日程:2021年1月30日(現地時間)
会場:オランダ王国ロッテルダム

<ヘビー級トーナメント決勝戦>
○リコ・ベホーベン(オランダ)
 1R終了 TKO
●タリク・クバベス(モロッコ)

<ライトヘビー級王座統一戦>
○アレックス・ペレイラ(ブラジル/暫定王者)
 判定
●アルテム・ヴァキトフ(ロシア/王者)

<ウェルター級王座統一戦>
○セドリック・ドゥンベ(フランス/王者)
 2R 2分52秒 TKO
●ムルテル・グローエンハート(オランダ/暫定王者)

<ヘビー級トーナメント準決勝>
○タリク・クバベス(モロッコ)
 判定
●レヴィ・リグターズ(オランダ)

<ヘビー級トーナメント準決勝>
○リコ・ベホーベン(オランダ)
 判定
●ヘスディ・ゲルゲス(オランダ)

<女子スーパーバンタム級王座タイトルマッチ>
○ティファニー・ヴァン・ソエスト(米国/王者)
 判定
●アリーン・ペレイラ(ブラジル/挑戦者)