長州力が透かしブロックとヘボコンを調査! 『次課・長州の力旅』

 BSフジの『次課・長州の力旅』、不定期放送ながら今回で15回目となった。長州力と、お笑いコンビの次長課長(河本準一&井上聡)が、マニアックな事情通の先生と共に世の中の謎を探る。
 今回は3週連続放送の3回目。3人を待ち受けるのは、どんなマニアか?

▼『次課・長州の力旅』今回の長州力が探るのは、渋谷駅と昭和家電

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長州力がクイズに全問正解! しかし、そこには不正が……

 今回、3人がやって来たのは東京都豊島区の雑司が谷にある法明寺。冒頭で次課長の井上が「(登場するのは)またロクでもない先生なんじゃないですか?」と、いきなり暴言を吐く。たしかに、この番組に登場するのは変わった趣味の先生ばかりだったが……。
 3人を待ち受けていたのは『透かしブロック』の事情通、藤井克彦先生(29歳)だ。透かしブロックって何? 要するに、家のコンクリート塀のところどころに穴の開いたブロックがあるが、それが透かしブロックである。藤井先生は、透かしブロックの写真集を2冊も出しているという。

 藤井先生によると、透かしブロックの用途は1つ目に風通し、2つ目は塀の向こう側の確認だそうだ。それを聞いて長州は「覗きじゃないの!?」と、珍しく至極まっとうなことを訊いた。
 今はブロック塀そのものが減っているので透かしブロックも少なくなったそうだが、雑司が谷には古い街並みが残っている。そのため、雑司が谷は透かしブロックの聖地だという。

 藤井先生は、透かしブロックの魅力はデザインが豊富な点だと語る。最もポピュラーな透かしブロックは『みやま』と呼ばれるもので、群馬県の赤城山・榛名山・妙義山の三つの山なので『みやま』なんだとか。群馬県はコンクリートの元になる材料が多く採れるらしい。
 透かしブロックには『みやま』以外にも『反り菱』や『花菱』など、約300種類もあるという。日本で透かしブロックが普及したのは戦後の1960年代。戦争の空襲によって木造建築が焼失したため、日除けしながら風通しを保つ壁として透かしブロックが発展していった。

 ここで長州が、透かしブロックの風通しを体感。透かしブロックの反対側から、次課長の河本に大きな団扇で仰いでもらう。しかし、長州は「風が全然来ない」と言った。
 しかし、長州は手で顔の前を払いのける仕草をする。河本が、何でそんなことをするのか訊くと、長州は「目にホコリが入ったから」と言う。河本は「それを人は風と呼ぶんです」とツッコんだ。長州は相変わらずの大ボケぶりである。

 ここで、透かしブロックのカテゴリーを当てるクイズ。4枚の写真を見せられて、長州と次課長の3人が、どんなカテゴリー名の透かしブロックかを当てる。最初のクイズで長州は『オリンピック』と答え、井上は『筒』、河本は『円』と解答した。藤井先生による正解は『円』。
 しかし長州が「オリンピックのマークは円だよ」と文句を言い出し、藤井先生も面倒くさいと思ったのか「長州さん、正解です」と言った。どんな忖度なんだ?
 次のクイズで、井上が『扇』、長州が『橋』、河本が『扇子』と答えたが、正解は『扇』。しかし、また長州が「橋ってのは扇形で……」と言い訳を始めたので、藤井先生は「正解です」と言う。
 次の問題では、長州は『覗き壁』、河本は『銃を出す専用窓口』、井上は『失敗作』と解答。正解は『穴』だったが、長州は「言いたくないけど俺、近いよね」と言った。言いたくなければ、言わなければいいじゃん。やむなく藤井先生は「長州さん、正解で……」と、またもや忖度。
 結局、長州が3問とも正解(?)ということで、透かしブロックのグッズをゲットした。

 4人は新宿区の神楽坂に向かい、そこにあるアーティスティックな透かしブロックの名前を当てるクイズを行う。河本は『もみじ饅頭』、井上は『パーティーメガネ』、長州は『こんぺいとう』と答えた。しかし、正解は『桔梗』。
 すると、例によって長州が「元々はこんぺいとうだもん」と文句を言い、藤井先生も「こんぺいとう……、なんですよ、これは」と正解を捻じ曲げてしまった。
 長州もさすがに「まるで俺が無理やり言わせたみたいじゃん」と言う。その通りですよ。

 これで透かしブロックの旅は終わり、長州による締めの一句。

  ありがとう先生 また会いましょう

 ……俳句でも川柳でもなく、ただの挨拶じゃないか。

BSフジ『次課・長州の力旅』公式サイトより

長州力、ロボットで最ヘボ賞を狙う!?

 次に3人が向かったのは、東京都港区の新橋。そこにいたのは『ヘボコン』の事情通、石川大樹先生(29歳)だ。ヘボコンとは、ヘボいロボット・コンテストの略で、ヘボいロボット同士が戦うロボット・バトル大会のことである。いわば、ロボット・コンテスト(ロボコン)とは正反対の大会だ。当然、ロボットを作る人の技術力は低いので、ロボットのレベルも低い。
 石川先生は、ヘボコンの主催者だ。電子工作が趣味の石川先生は、人の失敗作が見たいというヨコシマな理由から、ヘボコンを開催するようになったという。

 ヘボコンは現在、世界25か国以上で開催。南極を除く全大陸で行われているそうだ。ルールは相撲とほぼ同じ。ロボット同士が戦い、外に出されるか倒されると負けになる。
 そして、何よりも重要なのは勝敗よりも、いかにヘボいロボットかということだ。ヘボコンの一番の魅力は、ロボットが思うように動かないので、試合がなかなか成立しないことだと石川先生は語る。1試合1試合が奇跡の連続で、試合が成立した時点で素晴らしい、と思えるそうだ。
 ヘボコンでは、凄く強いロボットだと「空気を読め!」と怒られるという。一応、優勝は決めるが、優勝の価値は低い。一番いい賞は『技術力の最も低い人賞』で、要するに『最ヘボ賞』だ。

 ここで、ヘボコンのレジェンドが登場する。女性のアニポールきょうこさんと、男性のこやしゅんさんだ。アニポールきょうこさんは2016年の世界大会で最ヘボ賞を受賞。こやしゅんさんは2018年から連続出場で、最ヘボ賞3連覇中だという。
 ヘボコンの魅力について、アニポールきょうこさんは「色んなヘボがあって、ヘボの違いが見られる」と言い、こやしゅんさんは「ヘボいってことが評価される逆転の発想で、自分もよく失敗するんですけど、失敗にも価値があるってことが判ってからポジティブになった」と語った。

 ここで、アニポールきょうこさんと、こやしゅんさんとのレジェンド・マッチを行う。アニポールきょうこさんは『ポールダンスロボ・パーティーロックアンセム』という、必殺技は札束を撒き散らすヘンなロボット。こやしゅんさんは『モースとイン・ザ・シェル』という、ホラ貝を吹いてその風力で動くヘンなロボット。どっちにしてもヘンなロボットか。
 ヘンなロボット同士によるスペシャル・マッチが始まった。こやしゅんさんのロボットは、いくらホラ貝を吹いても微動だにしない。結局、こやしゅんさんがロボットを動かそうとするあまり、ホラ貝がロボットに当たって自らコケてしまった。もちろん、こやしゅんさんの負け。
 勝ったのはアニポールきょうこさんだが、石川先生のヘボい度判定ではこやしゅんさんの勝ち。

 すっかりヘボコンの魅力にハマってしまった長州と次課長は、石川先生が用意した部品を使ってロボット作りを体験。まずは土台選びから、長州はクワガタを、河本はボクシングを、井上はミニ四駆をチョイスした。3人ともロボットを作ったことはないので、長州は石川先生、井上はアニポールきょうこさん、河本はこやしゅんさんをパートナーとしてロボット作りに励む。
 やがて3人のロボットが完成し、井上&アニポールは『元モース』、長州&石川は『カリブのロック』、河本&こやしゅんは『こやじゅん丸』と、それぞれのロボットに名付けた。

 いよいよ、総当たり戦での勝負が始まる。勝敗は重要ではなく、いかにヘボいかで最ヘボ賞が決まるが、あくまでも勝利を目指さなければならない。敗退行為はご法度だ。
 まずは長州の『カリブのロック』と、井上の『元モース』との対戦。最初は動かなかった井上の『元モース』が突然突進。しかし、長州の『カリブのロック』はなんとか持ちこたえた。だが長州の『カリブのロック』は押しても手応えがないので、回り込んで攻撃する作戦に変更。ところが、長州の操作が拙く、自ら外に出てしまった。したがって、長州の負け。
 次の、井上の『元モース』と、河本の『こやじゅん丸』との対戦は、井上の『元モース』がアッサリ押し出して優勝した。そして、いよいよ真打ち、最ヘボ賞の決定戦である。

 長州の『カリブのロック』と河本の『こやじゅん丸』との対戦は、思わぬ大熱戦(?)となったが、河本の『こやじゅん丸』が自ら外に出てしまい、長州は惜しくも最ヘボ賞を逃した。

 ヘボコンの旅はこれで終了。そしてお馴染みの、長州による締めの一句。

  楽しい仲間達 また会いましょう

 もう五七五にするつもりはないやろ。長州はとても『プレバト』には出られないだろう。
 今シリーズでの『次課・長州の力旅』は、今回でおしまい。次はいつ放送されるのか判らないが、どんなマニアック事情通が登場するのか、長州がどんな大ボケをかますのか、次回に期待しよう。そういえば、今週はアンドレ・ネタがなかったなあ……。

▼下段向かって左から、こやしゅんさん、石川大樹先生、アニポールきょうこさん
BSフジ『次課・長州の力旅』公式サイトより


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