[ファイトクラブ]A・猪木を中心に新日OBの間で“再会ラッシュ”も全員集合にはならず

[週刊ファイト10月29日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼A・猪木を中心に新日OBの間で“再会ラッシュ”も全員集合にはならず
 by 井上譲二
・レスラー同士がプライベートで会って飲み会などを行うケースは稀
・このような旧・新日プロ勢の“同窓会”は今後も開かれそう
・彼たちは純粋に猪木との時間を楽しんでいる
・『金曜夜8時』のメンバー全員が揃う機会は永久にないのか?


 アントニオ猪木の近況に関心を持ち続けているファンなら今年、自身が主催するパーティー、食事会などで次々に新日プロ出身の元レスラーたちと再会したことをご存知だろう。それだけで現在の心理状態が手に取るように分かるが、実はこの師弟“再会ラッシュ”、弟子側も強く望んで起きた現象である。

 人間関係の良し悪しに関係なく、レスラー同士がプライベートで会って飲み会などを行うケースは稀。「大の仲良し」と見られていた武藤敬司、橋本真也、蝶野正洋の3人にしても私生活での付き合いはほとんどなかった。まして、引退後となると、かつての仲間やお互いの近況を電話、メールで伝え合う程度である。

 ところが、昨年8月に田鶴子夫人を亡くしてからのアントニオ猪木は、自身が主催するパーティーにかつての弟子たちを招待するだけでなく、頻繁に食事にも誘っている。また、藤波辰爾、小林邦昭らが音頭を取り、元UWFインター・宮戸優光氏が経営するチャンコ屋で猪木を激励するための食事会を設けたこともあった。

 このような旧・新日プロ勢の“同窓会”は今後も開かれそうだが、久々に顔を合わせることに喜びを感じているのは猪木チルドレンも同じだ。

 例えば、再会メンバーの1人である栗栖正伸は新日プロ時代に猪木に冷遇されているが、激励会に誘われると喜び勇んで大阪から上京したという。

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猪木に冷遇されていた栗栖(写真左)は1984年にジャパンプロレスに移籍

 猪木の付き人を務めた魁勝司(北沢幹之)や藤原喜明にしても優遇されたとは言い難い。また、長州力や前田日明は猪木を恨み、舌鋒鋭く師匠を批判した時期もあった。

 そのような“かつての弟子”たちを含めて猪木の元に集まることに違和感を持つ新日OBもいるが、彼たちは純粋に猪木との時間を楽しんでいる。

 いろんな感情が入り交じっているのは間違いない。

 ビックリするほど心身ともに弱り切った師匠への思いやり。青春時代の懐かしい思い出。一人前のレスラーに育ててもらったことへの感謝の気持ち等。

 人によって異なるだろうが、彼たちに共通するのは「猪木さんに会いたい」「昔のよう猪木さんと一緒にいたい」という思いである。

 ただ、猪木の家族や友人、スポンサーのそれとはちょっと違う。同じ釜のメシを食った者にしか表れない感情である。

 再会メンバーの中で1番対応が変わったのは前田だ。IGF旗揚げ(07年4月)直後に都内ホテルで猪木と再会したときは、また昔話を持ち出し面と向かって非難した。

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