AEWケニー・オメガがペンタゴンjr倒しハングマン・ペイジ戦へ!セリーナNWA王者

(c) AEW

■ AEW Dynamite
日時:10月28日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル デイリーズ・プレイス

 収録は前週LIVEの翌日。よって派手な大技が決まった際にはそれを3度リプレイで見せるとか、効果音含めた編集が可能になった番組回に。その先週のトーナメント1回戦でペンタゴンJr.とレイ・フェニックスの兄弟対決があり、フェニックスの方が勝利したものの途中で頭打ってるからドクターの許可が得られず、ケニー・オメガは負けたペンタゴンjr.と闘う準決勝に変更。但し先週の兄弟対決カードが最高視聴率だったため、この変更カードがトリに。現地、土曜11月7日に行われるPPV大会『FULL GEAR』に向けての仕込み回となった。


 冒頭はAEW王座挑戦者決定トーナメントのウォードロウvs.ハングマン・ペイジ戦から。しかし、これが凄い内容というか、動ける大男ウォードロウが素晴らしいのである。入場の際には、MJFが「お前は俺の所有物なんだから、もしトーナメントに勝って王座も取ったらベルトも俺のもの」とか滅茶滅茶なことを言ってたんだが・・・。まぁそれは毒舌MJFのご愛敬ということで。

 ウォードロウは飛べるし俊敏。最後は何度目かのバックショットラリアットでペイジがようやく勝利するんだが、負けた方に焦点が当たるところが実況も大人向きなのである。


 新日本プロレスから追放処分になってしまったマット・サイダルが、しゃべりのプロモが痛いところを突くエディ・キングストンとシングル戦。『FULL GEAR』でのジョン・モクスリー戦が決まっているキングストンは、MOXに”I QUIT”と言わせてやると息巻いている以上、ここでもサイダルを締め上げ軍団のバニーちゃんからのマイクを向けさせて「降参」を言わせるんだが、サイダルも持ち味を見せてくれてはいた。


 番組の目玉はクリス・ジェリコとMJFのタウンホール・ミーティング。なにしろ米国は今、世界の将来を左右しかねない大統領選のニュース一色なんだから、「MJFのインナーサークル入りの是非」を議題に質疑応答なのは社会の反映なのだ。ルチャザウルス、レヴァ&Dr.ブリット・ベイカーD.M.D.、図書館員ピーター・アバロンは「俺もインナーサークルに入れてくれ」とのアホな質問で相手にされなかったが、時間を与えられて3つも質問していたのはなんと元WCW代表エリック・ビショフである。

 いつ裏切るかわからないMJFなんか信用できないと子分たちがいきり立つが、親分ジェリコは『FULL GEAR』で勝ったら入れてやると。ただ、最も反対しているサミー・ゲバラとオルティーズが、来週MJF&ウォードロウとタッグで闘い勝利してからとの条件を付けていた。ちなみにインナーサークル、ジェイク・ヘイガーの姿がないが、明日、総合格闘技ベラトールでのMMA戦がある。応援しよう。


 CodyのTNT王座防衛戦はまたまたオレンジ・キャシディ戦に。両者ベビーフェイスなので今回はどちらかと言えばCodyがヒール役でランバージャック形式の趣向に。当然リングサイドを取り囲む選手たちのちょっかいが肝になり、最後は参謀アーン・アンダーソンがレフェリーの死角からオレンジ君を殴ったことでクロスローズが決まった。


 Smashing Pumpkinsのビリー・コーガン率いるNWAは、AEWとある種の共闘関係だからNWA女子王座の防衛戦がAEWの番組でも中継される経緯なんだが、ここにきて面白いことになってきた。前夜のインディ大会でサンダー・ローザが王座陥落、AEWと契約になった日本でもお馴染みのセリーナが新王者になったと実況でも触れられたのだ。そして早速の王座防衛戦。相手はDIVA系とは正反対というか、もの凄く太い脚ながらおデブというわけではないアマレス出身のレイラ・ハーシュ。実況でもスクワットのたまものだと解説されているから、アメリカの女子プロレスも変わったものだ。あえて日本に当てはめるなら橋本千紘である。

 ここはヨガの先生でもあるセリーナが腕を極めたまま片エビで捉えるクールな関節技でタップアウト勝ち。初防衛戦を飾った。前日のインディー大会よりこちらの収録の方が先なんだが、まぁそこはイイじゃないですか。さて、サンダー・ローザなんだが、WWEからオファーが来ているらしい。Dynamite番組で目立って全国区になったから争奪戦になっているのは仕方がないことだ。


 タリー・ブランチャードをマネージャーとするショーン・スピアーズは、VSKと名乗るよく知らない選手を片付けるのは単なるスクワッシュマッチだったが、終わってから牛のかぶりものをした男にTKOを決められて、中に入ってたのはスコーピオ・スカイというオチにしていた。次回の対戦予告なのだろう。


 番組トリではメキシコAAAメガ王座のベルトを巻いてきた”クリーナー掃除人”ケニー・オメガvs.ペンタゴンjr.が至宝戦になった。なにしろAAAメガ王座奪取の相手はレイ・フェニックスだったからだ。

 花道からリングに行くところに体を打ち付けたりとハードヒットな内容は、Vトリガーからの片翼の天使が何度か試みられるが、相手をよく知っているペンタゴンがなかなか許さない展開になり、最後はなんとかそれが決まるフィニッシュに。

 これで『FULL GEAR』でのトーナメント決勝は宿命のハングマン・ペイジ戦が確定した。


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