マメッド・ハリドヴが復活KO勝ちで王座奪還!KSW 55


(C)KSW/Polsat

 10月10日(現地時間)にポーランド共和国ウッチで『KSW 55: Askham vs. Khalidov 2』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会はKSWのレジェンドであるマメッド・ハリドヴがリベンジマッチに臨んだ。怪力世界一男、ポーランド国民的英雄マリウス・プジアノフスキーと共にKSWを巨大MMA団体に押し上げた立役者であるハリドヴだが、階級上の王者トマス・ナルクンに挑戦し二連敗を喫し、更に現ミドル級王者として君臨している元UFC戦士のスコット・アスカムにも判定負けを喫して現在、三連敗。40歳という年齢から衰えているのだが、それでもリベンジマッチに挑んだ。下馬評はやはり王者有利だったが、試合開始と同時に積極的に打撃を繰り出すハリドヴ。そしてハリドヴが飛び蹴りを繰り出すと、これが見事にアスカムの顎に命中。吹っ飛ぶようにダウンしたアスカムにハリドヴが追撃すると慌ててレフェリーがストップ。ハリドヴが衝撃的な秒殺KO勝ちで王座奪還、復活勝利となった。
 またセミファイナルではKSWのミドル級戦線を支えてきたミハウ・マテラがクロアチアのアレクサンダー・イリッチと対戦。いきなりイリッチのジャブでマテラはダウンを奪われるも立て直し、2Rにはテイクダウンから横四方の体勢で肘打ち連打。レフェリーがストップし、マテラがTKO勝利となり、復活をアピールした。
 更に元レスリング五輪メダリストのダミアン・ヤニコフスキが、Brave CFからの侵略者アンドレアス・グスタフソンと対戦。打撃で突っ込んでくるグスタフソンを捕えてテイクダウンするヤニコフスキだったが、2Rになるとスタミナ切れもあって失速。テイクダウン出来ず、成功してもすぐにグスタフソンに立たれるという展開となった。それでも3R終盤にはがっちりテイクダウンに成功し、上を奪いながらスープレックスも見せるヤニコフスキ。これが功を奏しヤニコフスキが僅差で判定勝ちとなった。

■ KSW 55: Askham vs. Khalidov 2
日時:2020年10月10日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ウッチ

<ミドル級王座タイトルマッチ>
○マメッド・ハリドヴ(ポーランド/挑戦者)
 1R 0分36秒 TKO
●スコット・アスカム(英国/王者)

<ミドル級>
○ミハウ・マテラ(ポーランド)
 2R 1分34秒 TKO
●アレクサンダー・イリッチ(セルビア)

<ミドル級>
○ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)
 判定 2-1
●アンドレアス・グスタフソン(スウェーデン)

<ウェルター級>
○トマシュ・ロマノフスキー(ポーランド)
 判定 3-0
●イオン・ソルドゥ(ルーマニア)

<バンタム級>
○ダミアン・スタジャク(ポーランド)
 2R 4分19秒 肩固め
●パトリック・スルディン(ポーランド)

<94.7キロ契約>
○プシェミスワフ・ミシアラ(ポーランド)
 2R 4分04秒 TKO
●スティペ・ベカヴァック(クロアチア)

<ウェルター級>
○クリスチャン・カスボロウスキ(ポーランド)
 判定 3-0
●ヤクブ・カミエニアス(ポーランド)

<女子ストロー級>
○カロリーナ・ボイチ(ポーランド)
 判定 3-0
●シルビア・ユスケビッチ(ポーランド)