NXTチャンパ親父KUSHIDA不透明-Aセオリー2試合-Eムーン復帰戦

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 テイクオーバーのおさらいからだけでなく、今回はキャピタル・レスリング・センターからの生中継。ケガも多く、メインのカードをウィリアム・リーガル=コミッショナーが発表したのは番組中のことだ。アングルでそうする場合もあるが、恐らくは本当に当日、バタバタとカードを組んだんじゃなかろうか。事前のSNS煽りだと、エンバー・ムーンの復帰からショーはキックオフとのことだったが、トマソ・チャンパとKUSHIDAからに。


 なにしろこの二人だから、試合は激しく良い攻防だったんだが、ベルベティーン・ドリームが介入してくると。ところがノーコンテストではなくKUSHIDAの反則負け? せっかくキャラ・チェンジで売り出しなのに意味不明なのだった。


 復帰エンバー・ムーンのプロモはイマイチな出来で、紫雷イオにマイク渡して字幕ナシで英語しゃべらせたらもっと通じないと心配したんだが、勝手にリア・リプリーと大女ラケル・ゴンザレスが乱闘始めて、ここでウィリアム・リーガルがタッグ試合を命じるという段取りだ。


 ドレイク・マベリックはまたコミック役の登場。無理に組まされただけのキリアン・デインと、EVER-RISEというよく知らないタッグ屋にキリアンがドレイクを落とすというかぶつけてフォールとなり勝利するんだが、勝ってはしゃぐドレイクに、またキリアンがパンチをお見舞いする試合というかスキットに。まぁ笑えるから許そう。テレビ番組に出してもらえるだけでも選ばれた者なのだ。


 次世代スターのオースチン・セオリーは続けて2試合の出番。最初のjobberはロープ渡りとかミスってばかりで秒殺されるんだが、次に出てきたのはケガから復帰の”田舎の農夫にして殺人鬼”のデクスター・ルミス。

 この二人は、どこかで以前試合したことあるのかもだが、結構長い尺貰って中盤の目玉扱いに。無表情男のコブラクラッチが極まるんだが、それで終わりではなかった。

 山高帽のキャメロン・グライムスが美味しいところを持って行ったのだった。ただ、やはりオースチン・セオリーは凄いのである。


 やはり激闘の代償は大きかったようで、『テイクオーバー31』でNXT王座防衛のフィン・ベイラーは顎を2ヶ所骨折との報告。試合はリッジ・ホランドがアダム・コールをポイ捨てる幕切れにしていたが、そのホランドは職人ダニー・バーチ戦だ。

 試合は白熱したものだった。首脳陣がホランドを売り出したい意図には納得なのである。但し、これまた激闘の代償は大きかったようで、ダニー・バーチが飛んだだけでなく、そのパートナー、オニー・ローカンも介入して飛んだのを受け止める際に、かかとをくじいてしまったようで担架で病院に直行。残念ながら手術ということでしばらく見れないことになってしまった。アダム・コールとの因縁アングルも中断というか、なかったことにされてしまうのかも知れない情勢なのだ。


 ザイア・リーは人気上昇中のショッツィ・ブラックハートに負けるんだが、BOAが中国語の書簡を渡し、なんらかの召集?がかかるという幕切れにしていた。次回のお楽しみなのだろう。


 トリがエンバー・ムーン&リア・リプリーに、ダコタ・カイ&ラケル・ゴンザレスなんだが、悪くはない試合内容なものの、リアの出番はなんかちょこっとだけに。主にダコタ・カイがやられ役である。

 1年以上ブランクのあるエンバーだが動きは良かった。最後の必殺エクリプスも綺麗に決まっていた。

■ WWE NXT
日時:10月7日(現地時間、日本時間WWEネットワーク配信10月9日)
会場:米フロリダ州ウインターパーク キャピタル・レスリング・センター(パフォーマンス・センター)

◆KUSHIDA重鎮トマソ・チャンパ追い詰めるもベルベティーン・ドリーム乱入

 KUSHIDAがNXTのオープニングで強豪トマソ・チャンパとシングル戦で激突した。序盤、KUSHIDAがドロップキックやアーム・ブリーカーで攻め込むとチャンパもストンプやネックブリーカーを決めて反撃した。さらにKUSHIDAはジャーマン・スープレックスからアーム・バー、トライアングルを狙うもチャンパがKUSHIDAを強引に持ち上げてパワーボムで応戦。両者が互角の攻防を展開するも、終盤にはKUSHIDAがマサヒロ・タナカから必殺のホバーボードロックを決めてチャンパを追い詰めると、突如抗争中のベルベティーン・ドリームが乱入して試合は反則裁定となってしまう。試合を潰されたKUSHIDAはドリームに襲い掛かるとトペ・コンヒーロやマサヒロ・タナカを繰り出して追い払った。

 強豪チャンパを追い詰めて、ドリームを撃退したKUSHIDAは「助走距離が長くなってしまいましたが、ようやくKUSHIDAのWWEがテイクオフ、離陸しました。テイクオーバーで番付が確実に変わりました。人生どこに行くかのハンドルは俺が握っている」と、バックステージで日本のWWEユニバース(ファン)に向けて好調をアピールした。

◆紫雷イオとエンバー・ムーン新旧王者リング対峙!王座戦線は一気にヒートアップ

 NXT女子王者紫雷イオがNXTに復帰した元王者エンバー・ムーンとリングで対峙した。リングに登場したエンバーは「14カ月の欠場はハードだった。でも1つ今までと変わらないことは私が“ゴールド”を狙っていることよ」とNXT女子王者返り咲きを宣言した。するとここで話を遮るように現王者の紫雷イオがリングに登場したが、さらに元王者リア・リプリーもステージに姿を現すと、ダコタ・カイ&ラケル・ゴンザレスがリアを背後から襲撃。エンバーもリアに加勢して乱闘となると、メイン戦でエンバー&リア対ダコタ&ラケルのタッグ戦が決定した。

 試合は両チームが白熱の攻防を展開するも、最後はエンバーが必殺のエクリプスをダコタに炸裂させて勝負あり。この勝利で王座を狙うエンバーとリアは弾みを付けると、王者イオはインタビューで「エンバーもリアも問題じゃない」と王者としての貫禄と自信を見せた。さらに新たにNXTに参戦するトニー・ストームも「今までに見たことがないトニー・ストームを披露する」と意気込んだことで、NXT女子王座戦線は一気にヒートアップしてきた。


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