「前に出て来てこい!」卜部功也はピューリック攻略に自信アリ!

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 卜部功也、K-1のチャンピオンになって誰よりも輝く!「絶対的なチャンピオンが一人いればいい。僕がそういう存在になる」

 1月7日(水)東京・町田のK-1 GYM DRAGONにて、1月18日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2015 ~-60kg初代王座決定トーナメント~」一回戦でデニス・ピューリックと対戦するISKA世界ライト級王者・卜部功也が公開練習を行った。

 功也はシャドー3分1R、チームドラゴン渡辺雅和代表とミット打ち3分1Rを公開。「体重も落ちてきてコンディションはいいです。ハードな練習もしたので調子もいい」という功也はシャドーでスピード感ある動きを見せると、渡辺代表とのミット打ちでもキレのある右フック・左ストレートを次々と叩き込んでいった。

 当初、功也はドイツのヨハネス・ウルフと対戦を予定していたがヨハネスが練習中に鎖骨を骨折して欠場。リザーブファイトに出場予定だったピューリックと対戦することになった。
「俺は間違いなくチャンピオンになる!」卜部功也と対戦のデニス・ピューリックが吠える!
「荒い選手で攻撃力もある、やりづらそうな感じがした」とピューリックの印象について話す功也。ピューリックは12月の試合で“ムエタイの爆撃機”ことポンサネー・シットモンチャイに秒殺KO勝利しており、「試合は短かったし、ポンサネーも試合が続いていたので参考にならないと思った」と言うものの「ああいうKOは衝撃的だったし、それ以外の試合を見てもアグレッシブで強気で前に出る選手だなと思いました」とピューリックの爆発力には警戒心を示している。

 しかしこれまで様々な選手たちと対戦してきた功也は「僕も色んな選手とやってきて次が40戦目です。こういう選手にはこのパターンというのが頭に入っているので、それに応じて対策していこうかなと思います。綺麗なスタイルで前に出てくるタイプとは戦ったことがあるけど、ピューリックのように変則的でガツガツしていて、何が来るか分からないような相手とはやったことがない。ただ僕としては前に出て来てもらった方がいい試合になる」とピューリック攻略には自信。

 ピューリックは元K-1 MAX世界王者ブアカーオと同じジムで練習している選手だが「別にそれはどうでもいいかなって。僕は日本一のチームドラゴンで練習しているので関係ないですね。自分を貫くだけです」と気にならないときっぱり言い切った。
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 今回のトーナメントは1日3試合を戦って、初代王者を決める過酷なワンデートーナメント。これまで何度もワンデートーナメントを経験している功也は、トーナメントでの戦いを「3分3Rを3回やる感覚」と考え、気を引き締めている。

「あまりトーナメントということは考えず、一試合一試合を大事にしようと思います。短いインターバルで3試合やっちゃう、みたいな感じですね。トーナメントだからといって練習も変えてない。チームドラゴンの追い込みはいつも厳しいのでトーナメントだろうが普段通りに追い込んでいます。トーナメントだから練習でラウンド数を増やすこともなかったし、一試合一試合を大事に戦って、3分3Rを3回やるという感覚ですね。

 このトーナメントは世界の強豪が集まった大会だと思っているし、1日3試合も久しぶりです。僕自身ワンデートーナメントの厳しさは分かっているし(対戦相手のことを考えると)厳しいな、と。やはり怖いなという気持ちもあるし、普段とは気持ちが違います」

 トーナメント逆ブロックの1回戦では兄の卜部弘嵩VS11月にフランスで敗れたカリム・ベノーイが対戦するが、功也は「ベノーイよりも兄に勝ってもらいたい気持ちが強いです。あっちのブロックも強豪揃いで誰が勝っても来てもおかしくないと思いますが、やはり兄が来てくれたらうれしいし、気合が入ります」とベノーイへのリベンジよりも、決勝での兄弟対決を望む。
「60kgの世界一は俺!」 1・18初代王座決定トーナメント参加のカリム・ベノーイ
 兄弟でのトーナメント出場が決まった後も基本的には同じチームドラゴンで練習を続けているが、今までのようにスパーリングで肌を合わせることはなく、お互いにミットを持ち合うこともなくなり「なんだかんだでお互い意識している」という。

 プロデビュー前の空手時代に何度か兄弟対決を経験している功也と弘嵩だが、その成績は弟・功也の全敗。功也は「格闘技界的に盛り上がるのは兄弟対決」としつつも「明確に勝敗が分かる兄との試合はこれが最後だと思う。だからこのチャンスを絶対にものにしたい」と兄へのリベンジにも闘志を燃やしている。

 主戦場となるKrushで功也は初代-63kg級王座決定トーナメント決勝で敗退し、兄・弘嵩が60kgのベルトを保持していたため、なかなかタイトルマッチのチャンスが巡って来なかった。それだけにK-1の-60kg初代王座決定トーナメントは功也にとって自分が主役になるビッグチャンスでもある。出場決定直後のインタビューで話した「スターは何人もいらない。一人でいい」という気持ちは今も変わらず、自分がK-1の初代王者、そして主役になるつもりだ。

「僕はKrushの初代-63kg級王座決定トーナメントでミスってから、なかなかチャンスが来なかった。でもこうやってK-1のトーナメントという一番輝ける舞台が出来たし、自分がそのチャンピオンになったら一番輝けると思います。(スターは一人でいいという気持ちは)今も変わらないし、絶対的なチャンピオンが一人いればいい。僕がそういう存在になりたいと思います」

 また「60kgは世界の強豪も多いし、最激戦区だと思っています。それでいてスピード、パワー、技術すべてで魅せられる階級なので、このトーナメントではそれを見せたい」と昨年11月に代々木大会で行われた65kgトーナメントを超えるものを見せると宣言する功也。その上で「60kgにしか僕みたいなテクニックで倒せる選手はいないというところを見せたいです」とK-1を通じて卜部功也という存在そのものをアピールすると誓った。この言葉通り、功也はK-1の大舞台で主役になることが出来るか?

<60kg初代王座決定トーナメント一回戦(4) 3分3R(延長1R)>
卜部功也(チームドラゴン/ISKA世界ライト級王者)
vs.
デニス・ピューリック [Denis Puric](カナダ/アイアン・タイガー・ムエタイ/バンチャメークジム)

最新試合では12・20『トップキング・ワールドシリーズ – TK3 香港』で日本にも来日参戦経験のある元ルンピニー&プロムエタイ協会フェザー級王者、2010年ムエタイMVPのポンサネー・シットモンチャイ(タイ)を秒殺KO!

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