NXT鉄人戦FベイラーAコールTチャンパJガルガノ次週持ち越し！ティーガン・ノックス告発

　番組はサントス・エスコバ率いるファンタズマ軍（+ラウル･メンドーサ＆ホアキン･ワイルド）と、NXTタッグ王者になったブリザンゴ（タイラー・ブリーズ&ファンダンゴ）にアイゼア”SWERVE”スコット合体の正規軍から。

　異常にテンポの速い展開かつ、消火器噴射やごみ箱の小道具も登場する面白いマッチメイクになり大満足か。

　オマケに前タッグ王者インぺリアムまで登場するも、アイゼアとファンダンゴが、会場の高台から同時に飛ぶという見せ場も。マウロ・ラナーロの退社により「マンマ、ミア～！」は聞けなくなったが、ウェイド・バレットは低い声で控えめに、そしてヴィック・ジョセフがYou gotta be kidding!と叫ぶ。

　ダイナミックこの上ない試合は、スコットが首領であるエスコバにJMLドライバーを炸裂させる結末。大変よく出来ました。

　次が衝撃の告白？というか、ティーガン・ノックスがキャンディス・レラエのことを、単なる友達以上のファミリーだったと語る驚きのビデオが流れるのだ。解釈自由なんだがこれって、そういうことなのか？　だいたい、オモテに出ているだけでもキャンディスは、かの悪名高きジョーイ・ライアンと公私ともに男女タッグ組んでいたし、今やジョニー・ガルガノ夫人である。ところが実はそっちも・・・。
　もう記者にもファンタジーとリアルの区別がつきません。ワークとシュートの境界線がわかりません。単なる番組上のお芝居スキットという線もありえるんだが、映像にはプライベートなショットも出てきてと。
　プロレス上にて性悪女を演じるキャンディスなんだが、そこは実人生ガチなんだろうか？　ダコタ・カイと仲間割れ抗争していたティーガンなんだが、振られた腹いせにキャンディスに牙を向けるってなら、それはもうプロレスじゃなくなるんだが。なんか、余りにも真に迫ってるもの凄い映像を見た気がするんだが、夢であって欲しい。

　そこからケイシー･カタンザーロとケイデン･カーターが一緒に出てきて、キャンディスと2対1でもやるのかと思ったが、ここは皆に好かれている最小サイズのアメリカン忍者ケイシーとのシングル戦に。試合は結構白熱の内容で、しかし性悪女キャンディスが、非情にも間髪入れず即刻踏んづけるだけのカーブストンプで仕留めるのだ。

　そしてブーイングも聞こえる中、キャンディスはティーガンには親切にしただけだとマイクするんだが・・・。

　ブロンソン･リード入場にタイタン・トロンに映し出された映像が凝っていた。ヘリコプターが3Dで前に飛んでくるような視覚効果だったのだ。試合は関節技の鬼ティモシー･サッチャーがフジワラアームバーを極めるケツなんだが、その前にオースチン・セオリーが試合介入してブロンソンに食らわすというハンディを付けた。ということでリードは落ちてはいない。

　キャリオン・クロス脱臼王座返上から、4人の60分鉄人戦で争われることになったNXT王座戦。選ばれた4戦士はWWEの全ブランドどころか、大人のファンの世界では世界のぶっちぎりトップランカーである。あ、もちろんライト層向き番組で王座を巡って争っているブレイ・ワイアットやブラウン・ストローマンらは、そもそもランキング圏外の低評価なのは述べるまでもない。ということで内容は見る前から保証付きのSuper Tuesdayメインイベント、これはある種の特番となり、録画収録直後からネット論客を軸に漏れてく情報で良くも悪くも大騒ぎになっていたが・・・

　非常に良く練られ考えられた構成になっており、4選手、もしくは3人が同時に闘っている場面もあれば、むしろリング内では二人だけがやり合う場面を多くしてある。但し、だからといって極度の緊張は1時間続くんであって気が抜けるわけではない。60分アイアンマンがやれるのは選ばれしトップアスリートだけなのを改めて納得だ。責任重大のレフェリーはドレイク・ヤンガーであり、どの位置に居ればよいかが絶妙過ぎる。また、その二人だけの攻防の際に、レフェリーもリング外に降りてカメラがレスリングを焦点にするなど、選手や関係者なら必見の濃密展開を作り出していた。

　来週も現地火曜夜の『Super Tuesday Ⅱ』になることから、決着を引き伸ばしたことに批判はあるだろう。しかし、最後1分間のhi-spotシークエンス、人間業とは思えない。どっちが0.1秒速かったとか、オリンピック競技が崇高とか考える者は本当は感性が低いんじゃないか。圧倒的にプロレスの方が凄いのだ。スポーツ芸術の方が技術点は高いのだ。この闘いにすべての回答がある。
　次週、リア・リプリーvs.メルセデス・マルティネスの金網決着戦も発表された。NXTが2020年プロレス番組の最高峰なのだ。

■　WWE NXT Super Tuesday
日時：9月1日（現地放送時間）
会場：米フロリダ州ウィンターパーク　フルセイル大学スタジオ

◆NXT王座決定60分アイアンマン戦はベイラーとコールがタイとなって次週王座決定の直接対決へ

　空位となったNXT王者を決める史上初のNXT王座決定60分アイアンマン戦が、ジョニー・ガルガノ、トマソ・チャンパ、フィン・ベイラー、アダム・コールの元NXT王者４人による４way戦で行われた。60分内で最も多くの勝利を収めた者がNXT王者となるこの王座決定戦で開始25分にベイラーがクー・デ・グラでコールを仕留め先制。続いてチャンパがウィローズ・ベルからフェアリーテール・エンディングでベイラーをダウンさせるも、ガルガノが隙をついてフォールの横取りに成功。さらにそのガルガノがパナマ・サンライズをコールに決められて3人が１フォールずつとなったが、負けられないチャンパも37分にフェアリーテール・エンディングでコールから３カウントを奪取して試合は振り出しに戻った。

　その後も一進一退の攻防が続く中、59分時点で全員が1フォールのみスコアという大接戦に。試合終了直前にチャンパがガルガノにエア・レイド・クラッシュを放ったところで、ベイラーがチャンパをクー・デ・グラで捉えて残り20秒で３カウント。これで勝負あったかに思われたが、コールが執念のラストショットをベイラーに叩き込むと試合終了ギリギリでベイラーと並ぶ２勝タイに持ち込んだ。

　試合後、リング上でどちらが王者か言い争うベイラーとコールの前にウィリアム・リーガルGMが登場すると、次週のNXTで王者を決める２人の直接対決を言い渡した。来週のNXTも通常より早まり日本時間9月10日午前11時からWWEネットワークでVOD配信となる。