神宮の花火とともに内藤哲也がダブルタイトル返り咲き コロナ休業明け有観客ビッグマッチメインでのEVIL全勝がついにストップ

 29日、新日本プロレスが有観客再開後初の首都圏ビッグマッチ『SUMMER STRUGGLE in JINGU』を神宮球場にて開催した。

 年始のダブルドームで史上初のダブルタイトル戴冠を果たした内藤哲也からすれば、ベルトを奪われた相手・EVILへのリターンマッチ。ダブルタイトル王者であるEVILに内藤がメインで挑む。目に余る反則とセコンド介入劇でコロナ休業明けの新日本をダークネスに染め続けてきたEVILは、この試合でもファンの怒りを増幅させた。セコンドのディック東郷に気を取られた内藤は、ゴングを待たずにEVILのベルト殴打を食らってしまう。試合の途中でもリングにレフェリー不在状態をつくり、東郷のみならず外道が内藤に襲いかかる。

 この内藤のピンチを救ったのが、ロスインゴの仲間であるSANADAとBUSHI。リングインして東郷と外道を退散させると、場内は大拍手で高揚をみせた。EVIL2度目の急所攻撃を腕のクロスでブロックした内藤は、バレンティアからの正調デスティーノでEVILを仕留める。内藤は「まだまだ、コロナの影響で我慢の日々が続きますが、その我慢の先に、明るい未来がきっと待っていると思うので、スペレーモス・フントス! 一緒に乗り越えていきましょう」とマイク。声を出すことができない観客の“心の声”とのデハポン大合唱を“神宮名物”花火が祝福した。

 これで有観客再開後ビッグマッチメインでのEVIL全勝がついにストップ。暗闇から抜け出す夏の終わりのハッピーエンドにファンは酔いしれた。新日本初の神宮球場大会を高校生時代にレフトスタンドで見ていた内藤は、21年後の2度目の神宮大会の主役としてグラウンドの真ん中で勝利をつかむ。レスラー人生にまたひとつ物語を追加してみせた。

■ 新日本プロレス SUMMER STRUGGLE in JINGU
日時:8月29日(土)15:00開場 17:00開始
会場:東京・明治神宮野球場 観衆4,710人(=主催者発表)

<第1試合>
〇金丸義信
  7分31秒 回転エビ固め
●マスター・ワト

<第2試合/「KOPW 2020」決定戦4WAYマッチ>
〇矢野通
  7分01秒  横入り式エビ固め
●オカダ・カズチカ
※矢野が「KOPW 2020」優勝
※他の2選手はSANADA、エル・デスペラード

<第3試合/NEVER無差別級選手権試合>
[挑戦者]
〇鈴木みのる
  14分56秒 ゴッチ式パイルドライバー⇒体固め
●鷹木信悟
[第29代王者]
※鷹木が4度目の防衛に失敗。鈴木が新王者となる

<第4試合/IWGPジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者]
〇石森太二
  13分30秒 Yes Lock
●高橋ヒロム
[第86代王者]
※ヒロムが2度目の防衛に失敗。石森が新王者となる

<第5試合/IWGPタッグ選手権試合>
[挑戦者]
飯伏幸太
●棚橋弘至
  16分01秒 ザックメフィスト⇒片エビ固め
〇ザック・セイバーJr.
タイチ
[第87代王者]
※タイチ&ザックが初防衛に成功

<第6試合/IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合>
[挑戦者]
〇内藤哲也
  26分20秒 デスティーノ⇒片エビ固め
●EVIL
[第71代IWGPヘビー級&第25代IWGPインターコンチネンタル王者]
※EVILが両王座2度目の防衛に失敗、内藤が新王者となる


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