FYTER FEST 2ヤングバックス&FTRxルチャ兄弟ブッチャー&ブレイドなど充満カード祭に

(c)Lee South/All Elite Wrestling

■ AEW Fyter Fest
日時:7月8日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル デイリーズ・プレイス


 FYTER FESTの2日目は前週の際に一緒に収録された録画番組である。そこはNXTのGreat American Bashと同一条件なのだが、WWEは今後の売り出しを兼ねたスクワッシュ・マッチも含まれるのに対して、より真価が問われる2週目の方もAEWは「そもそもPPVとしてやる予定だった大会」の前提を崩さず、第一試合からトリまで中身の濃い強力カードを並べてきて高評価レスリングとなったことは間違いない。まさに「祭典」大会だったのだ。

 実際、最初のケニー・オメガ&ハングマン・ペイジのAEW世界タッグ王座戦にせよ、対戦相手によってはまだまだグリーンなところが露呈してしまうプライベート・パーティがランクアップして見えるところが凄いのだ。


 続くランス・アーチャー w/ジェイク・ロバーツと、おケツがプリプリのおかまちゃんソニー・キスが仲間になったアイデアマンのジョーイ・ジャネーラが戦うとなると、新日での試合とmove自体は変わってないのに、殺人鬼ランスの怪物ぶりが際立つのである。

 受け役のジョーイが滅茶滅茶上手いんであるが・・・。


 ハイライトはやはり、いずれは抗争プログラムになるにせよ、現在は共闘という設定のヤングバックス&FTR組が、ルチャ兄弟ブッチャー&ブレイドとお互いの名人芸を披露する8人タッグだろう。

 チームの枠を超えてベビーフェイス組の片方づつが合体技を決めたりと、ケツはルチャ兄弟の勝利にするんだが、ただただ皆さんAEWは毎週必見ですとしか評しようがない。ブッチャー&ブレイドまでいい試合をやっているように見えるのは何故かという問いかけでもある。WWEもやっていることとはいえ、唯一、歓声音をミキシングするんだが、ややわざとらしく聞こえる課題なり、合ってない騒ぎ方があること。さらに前週にも指摘したが、いくら屋根はあっても吹き抜け構造なので実質野外の会場とはいえ、FYTER FESTは選手観客ではなく、恐らくはなんらかの関係者なんだろうが、マスク付けずに蜜な状態でお客が声援するのはどうなのかという指摘はしておこう。


 ナイラ・ローズが二人まとめてというカードは、これはスクワッシュになるんだが、最初から2対1というお膳立てだと、大会のアクセントにはなる。


 一時精彩を欠いていたSCUのクリストファー・ダニエルズは元気に飛びまくり、最後はMr.ブロディ・リーのディスカス・クローズラインに沈むのだが、例によって3カウントのフォールはコルト・カバナに譲っていた。カバナはガチで脇腹がミミズばれなのをそのままスキットにして、首領のMr.リーからダークオーダーに入ればこんな目には二度と会わないというアングルが試合前に挿入されている。未だ加入のサインはしてないが、今回はダークオーダー軍側で闘ったという設定になろう。


 トリはクリス・ジェリコvs.オレンジ・キャシディ戦。誰もオレンジ君が勝つとは思ってないのだが、問われたのは内容であり、立派にやり遂げたことは褒めるべきこと。インディ界隈では知られていたとはいえ、全国区のTVプロレスではあのギミックでは通用しないと叩かれたものだが、実況でも触れられたようにPACとの試合でちゃんと出来ることを証明。人気者になったのでジェリコ様にたどり着いた経緯になる。

 ちゃんと若手の技も受けてやっていて、攻防のあるカードに昇華したのは今回のもう一つのハイライトになっていた。


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