格闘技界の異端児と揶揄されもする、超人イリエマンこと入江秀忠の周りが慌ただしい。
この日はキングダムネットワークの本拠地とも言える立川市にある立川コロッセオにリングネーム武士正こと、近藤哲夫氏が表敬訪問に現れた。近藤氏は関西を拠点に道頓堀プロレス、ACF、WARDOG CAGE FIGHTなどの格闘技興行を手掛け、関西インディー格闘技界の重鎮とも言える存在。更に格闘家としてのキャリアも豊富でミノワマン、松井大二郎、金泰永、船木誠勝などとの対戦経験もあり、元関脇の若翔洋には体重差ハンデもありながら、勝利したこともある。
そんな、武士正に我らがイリエマンは恐縮しきり。実はそれには理由があり、それは2018年大晦日まで遡る。当時、週刊ファイトの副編集長になりたてだったイリエマンは、関西に遠征の際、のちにキングダム参戦となる伊藤崇文氏に挨拶に行こうと、大晦日、世界館で西のオールスター戦開催中の道頓堀プロレスに突撃取材を敢行。しかし新年を跨ぐ本イベントの開始時刻をまてない大の大阪フリークのイリエマンは西成のやまきや、銀仁（ぎんじ）などの店舗初め、新世界、道頓堀などで飲酒を繰り返しベロンベロンのアルコール超人状態。それでもファイト編集部の名刺を出して入場したまでは良かったのだが、その後も持ち込んだ焼酎、ワインなどを構わずラッパのみ。写真を取る撮るのが精一杯で、取材どころではない。
その時の記事はこちら↓
▼金本浩二ら西のオールスター戦に世界館大盛況！『大晦日プロレス2018～行く年来る年 全員集合！！』
しまいには、酔っ払って金本浩二や、空牙、ビリーケンキッドなどの関西主要各選手の前で登壇し醜態を晒す始末。主催者に口を聞いてくれた伊藤選手も慌ててる事態に発展した。当のイリエマンは翌日の関係者からの叱咤のメッセージで、昨夜の自分のご乱行の重大さを認識し、猛反省した顛末だった。
その道頓堀プロレスの主催者こそが近藤氏なのである。イリエマンが激しく動揺することもよくわかる。だが、そんな近藤とイリエマンの中を取り持ったのが関西格闘技界の名物男でレフリーのKCだった。イリエマンとKCは西成で出会い意気投合。KCが上京した時には立川の街で飲み明かし、立川コロッセオに泊まるほどになった。そのKCの取り計らいとはいえ、イリエマンの暴挙を快く許した武士正こと近藤氏に入江も感服し、ここに関東、関西のインディー界の重鎮が手を組むことになった。
イリエマン自身も兼ねてから関西でのジム進出、イベント開催などを、元プロボクシング東洋太平洋王者である大石豊氏に相談したりしていたこともあり、協力関係は是が非でも欲しいところ。
大石ボクシングジム取材の模様はコチラ↓
近藤氏もかねてからUFC王者に3度輝き、米国格闘技界の殿堂入りを果たしたダン・スバーンに日本人で唯一勝利、タップを奪ったイリエマンにはリスペクトがあったと語り、プロモーターでもあり、同世代で今でも現役を続けるなど共通項が多いなどで意気投合。今後の結託を誓い合う握手を交わした。
話しはそれで終わらず、近藤は選手・武士正の新たな格闘技のキャリアとして入江考案で沖縄でも開催された新競技『タイヤファイト』への参戦を熱望。一瞬、目を丸くした入江だったが、その場で武士正の参戦を受諾。明日、7月5日立川コロッセオで19時半からおこなわれる、開催が噂されるインディー格闘技界の雄、キングダムエルガイツが主催メガイベントのシークレット会見（撮影のみ、発表は7月10日予定）の中でカード発表する見込みとした。このメガイベントは、従来の格闘技イベントとは違い三密を避け、ソーシャルディスタンスを守っての、全く新しい興行スタイルとなる。
さあ顔ならず、文字通りタイヤに足を突っ込む形となった武士正こと近藤氏までも取り込んだイリエマン。舵（かじ）取りが大いに期待できる。
リングネーム：武士正
本名：近藤哲夫
生年月日：1968年5月26日生
血液型：B型
構え：オーソドックス
得意技：腕十字
所属：FightingTeamA-TOYS
師匠：冨宅飛駈
戦績：MMA、キックボクシング、ベアナックルMMA、グラップリング等120戦以上
主な対戦相手：若翔洋、ミノワマン、松井大二郎、金泰泳、船木誠勝、KEI山宮、宍戸一郎、ユン・チュル、ユン・ガンチョル、伊藤崇文、キム・ボソン、他
主な出場大会：ROAD FC、ACF、WARDOG CAGE FIGHT、GRACHAN、チャクリキ、アクセル、他
立川・聖蹟桜ヶ丘 総合格闘技団体キングダムエルガイツのジムは大盛況中だ。
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