[ファイトクラブ]ジャイアント馬場さんもアントニオ猪木氏も必要な記者には現金を与えていた!

[週刊ファイト7月2日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ジャイアント馬場さんもアントニオ猪木氏も必要な記者には現金を与えていた!
 by 井上譲二
・『ファイト』記者がオイシイ思いをしたことはほとんどなかった
・山本編集長と馬場・全日本プロレスの癒着
・永島氏に3万~5万程度の小遣いを与えていたのは・・・
・この手の話は業界内ではすぐ広まっていた


 第一線で取材活動を行っているバリバリの現役プロレスライターにプロレス団体と記者個人の癒着について聞いてみたところ、今は大手企業の参入などでマット界の体質も変わり賄賂を受け取ることはないという。古いファンならご存知のように、90年代まで両者の間には癒着があったが、嫌われ者の『ファイト』記者がオイシイ思いをしたことはほとんどなかった。それはともかくカネの話(記事)は面白い。知らないファンのために、改めてその話をしよう。

 I編集長(故・井上義啓氏)はプロレス団体からの収賄について部下たちにこうアドバイスしていた。

「1回受け取ったら終わりだからね。何千万、何百万という大金なら俺も考えてしまうだろうけど、彼らが差し出すのはせいぜい数万円。そんな端た金で特ダネを握り潰したり自分の思ったことを書けなかったら何のためにプロレス記者になったのか分らなくなるだろ?」

 とはいえ、関東在住の他社の記者たちと比べ、『ファイト』記者は試合会場以外の場所で団体関係者や選手と会う機会はグンと少ない。加えて嫌われていたのでI編集長にしろ私にしろ、記者会見のときにみんなに配られる“お車代”や、ビッグマッチ満員時に配られる大入り袋以外に現金をもらったことはほとんどなかった。

 いずれにせよ、『ファイト』には団体やスター選手のイメージを損なう記事も平気で書かれていたためカネなどくれるはずがなかったのだ。

 ただ、東スポや90年代の『週刊プロレス』との実売数の差もあったと思う。当時の『ファイト』の販売実績は破竹の勢いの週プロのざっと4分の1。当然、宣伝効果、影響力ともに格段の差があり、団体側もそのことを把握している。

 仮にターザン山本氏が『ファイト』の編集長なら、賄賂は皆無だったはず。

 山本編集長と馬場・全日本プロレスの癒着については『金権編集長ザンゲ録』(宝島社刊)にも記述されているのでここでは割愛するが、全日プロ以外にもFMWなど複数の団体が表紙起用の謝礼として10万単位のカネを山本氏に渡している。


(C)宝島社


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井上譲二の『週刊ファイト』メモリアル第71回 I編集長 部下への口グセは「おうちにいちゃダメ!」

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