長州力とお笑いコンビの次長課長(河本準一と井上聡)が、マニアックな事情通の先生と4人で世の中の謎を探る、BSフジの『次課・長州の力旅』。不定期放送ながら、長州の冠番組としてすっかり定着した。
今回も、長州は世の中の様々な謎に迫る。それは長州にとって、最も危険な旅となった!?
▼いなり寿司とボードゲームの謎に迫る! 『次課・長州の力旅』
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▼長州力がリングに別れ 引退試合でキングコング弾に沈む 6・26後楽園
長州力、中学時代以来のジェットコースターに乗り込む!
今回、長州と次課長が訪れたのは、東京都と神奈川県に跨る遊園地・よみうりランド。登場したのはジェットコースターの事情通の中野キュー先生(23歳)だ。
中野先生は、国内外のジェットコースター100種類以上に乗車、ジェットコースター好きが高じて遊園地でアルバイトするほど。なんと、週5回ぐらいジェットコースターに乗るそうだ。
上に昇ってから落下するタイプのジェットコースターの動力は、位置エネルギーだと中野先生は語る。要するに、最頂部に達した地点から、降りる際の重力のみで走っているらしい。
ここで長州の疑問。ジェットコースターが昇るときの、カチャ、カチャ、という音は何なのか?
あれはチェーンの音ではなく、逆走を防ぐためにフックが付いていると中野先生は言う。フックで引っ掛けているため、絶対に逆走しないという訳だ。
しかし長州は「なぜ言えるんだ? お前、何が判んだよ!」と、なぜか信用しない。信用しないというより、単に怖がっているだけなのだが。というのも、中学時代のトラウマから、長州はジェットコースターには乗れなくなったんだとか。
さらに、重量オーバーについて尋ねる長州。基本的には重量オーバーはないが、もし重量オーバーになるとジェットコースター自体が動かないと中野先生は説明した。
「アンドレは絶対に無理だよ」と、またもや長州お得意のアンドレ・ザ・ジャイアントのギャグを放り込む。アンドレだったら、ジェットコースターをサーフボード代わりにして乗る、とメチャクチャなことを言った。
中野先生によると、ジェットコースターの楽しみとして『エアタイム』というのがあるのだそうだ。エアタイムとは、ジェットコースターが上昇から下降に向かう際の、あのフワッとした感覚。しかし長州も次課長も、「あれ嫌い」と言った。
そして、いよいよ長州と次課長の河本がよみうりランドにあるジェットコースター『バンデット』に乗り込む(次課長の井上は低血圧のため辞退)。長州にとって中学以来50年ぶりの体験だ。
ジェットコースターに乗るなり長州は「やべぇよ、これ。(女性従業員に)お姉さん、これ(安全バー)動くけど大丈夫?」と、超不安な様子。従業員が「大丈夫ですよ」と言っても、「これ、みんな動いてんの? オレのだけじゃねえだろうな!?」と全く信用しない。
隣りに座った中野先生は「手も挙げられる状態です」と余裕のあるところを見せたら「いいから黙ってろ! お前に何が判る!?」と長州が八つ当たり。相当なビビリのようだ。
遂にジェットコースターが出発。長州は手を挙げる余裕もなく「やべぇ! やべぇ!」を連発する。中野先生は、ジェットコースターが昇るときのカチカチ音について説明しようとしても「ちょっと黙っててくれ!」と、長州は話を聞くどころではない。
それでも中野先生は、最頂部に達したときの絶景について説明する。天気のいい日には、スカイツリーと東京タワーが一緒に見られるのだ。しかし長州は「バカタレ! そんな余裕あるか!!」。
ジェットコースターは、最頂部から一気に下降する。中野先生は走るコースについて説明するが、長州はとても聞ける状態ではない。
「もういい! もういい!」と、早く終わって欲しそうな長州。ちなみに、走行時間はたったの3分だ。長州にとってジェットコースターは、アンドレよりも怖いのだろうか?
平気な顔で説明する中野先生に対して長州は「コイツ、バカだ!」と罵る。それでも、中野先生は意に介さず解説を続けるが、「黙ってろ!」と長州は全く聞こうとしない。
ようやくジェットコースターはゴール。しかし長州は、放心状態となって固まったままだ。
井上が「どうでした?」と感想を求めると、長州は「もう喋れない……。『足が出ない』って、こういうことかな?」と言って歩き出したが、まともに歩けない。革命戦士とは思えない姿だ。
これでジェットコースターの旅は終了。本来ならここで長州による『締めの一句』だが、今回はその余裕がなく、なんと辞退。河本に代筆させた。
まったく、大の男が情けない。とか言いながら、実は筆者も絶叫マシンが大の苦手なのだが。
未確認生物からトンデモ泥棒まで、怪奇事件ファイル
ジェットコースターで身も心もボロボロになった長州が、次課長と共にやって来たのは東京都新宿区の四谷。そこにある長善寺で待っていたのは穂積昭雪先生(34歳)だった。穂積先生は怪奇事件マニアだ。何しろ四谷と言えば、四谷怪談で有名である。
穂積先生は近代の怪奇事件を約千件も調べ、事件をまとめた同人誌を出版するほどだ。
穂積先生の情報元は昔の新聞で、三面記事に謎の事件が数多く載っているという。怪奇事件には①怪物系②おバカ系③泥棒系、の3種類があるんだとか。
まずは怪物系の事件から。現代では当たり前の動物でも、昔は未確認生物だったため怪物扱いされて大騒ぎになることがあったらしい。
たとえばセイウチなどは、明治時代までは日本では知られてなかったため、北海道で発見されたときはアザラシのバケモノのように報道されたのだそうだ。
次課長は岡山県出身ということで、穂積先生が「岡山で発見された怪物は?」という問題を出す。長州は「桃太郎」と即答した。どこが怪物なんだ?
1883年(明治16年)4月16日の朝日新聞に掲載された記事には、岡山で牛の死骸が2頭、発見された、と書かれている。どうやら怪物的な獣が襲ったらしい。そこで、牛を守るために550人の討伐隊が結成されたという。
討伐隊は三日三晩、怪物を捜索した。討伐隊が見たものは、長州ぐらいの大きさの動物。口は耳まで裂けていたんだそうだ。その動物を長州はオオカミと予想した。
ここで穂積先生は、新聞に描かれていた絵を見せる。この怪物には、手に水かきが付いていた。
「出た、アンドレ」と長州が、本日2回目となるアンドレのネタ。しかし長州によると、今回は河本による誘導なのだとか。長州は河本に「もうアンドレ依存症だよ」と言った。結局、この怪物の正体は何だったのだろう?
他にも1879年(明治12年)6月10日付の朝日新聞によると、高知県で巨大生物の骨が発見されたという。この巨大生物は、頭から足まで6m50cm、片腕が2mで頭部が1mというバカでかさで、当時は巨人の骨ではないかと言われた。頭蓋骨の形から、猿なのではないか、とも。身長6mの猿って、どんな猿だ?
河本が「日本人は初めて西洋人を見て、天狗だと思ったんですよ」と言うと、井上も「鬼だという説もありますよ」と口を挟む。
「だから、あの人を人間だとは思わなかったんですよ。2mの人が来たんですから」と続ける河本。実はこれ、アンドレ初来日の話だ。
「そうそう、だからみんな6mぐらいに見えたんだ」と、水を得た魚のように喋り出す長州。
「アンドレは高知県が好きだったんだよ」と長州は語る。「アンドレはフランスから来たんですよね?」と井上が訊けば、長州は「大陸は引っ付いてるから。それをバラバラに引き離したのがアンドレだ」と荒唐無稽なことを言って、穂積先生の講義をブッ壊してしまった。
他にも「アンドレの帽子で牛を捕獲できる」「アンドレはサイコロを振る感覚でボウリングする」など、長州によるアンドレ伝説は止まらない。
▼今回も長州力によってネタにされたアンドレ・ザ・ジャイアント
おバカ系事件が起きたのは1972年のミュンヘン・オリンピック。長州がレスリングのフリー・スタイル90kg級で出場した大会だ。
長州によると、選手村の裏には選手たちがノンビリできる芝生があって、そこは高い金網に囲まれているので一般の人は入れない。長州がその芝生にいたら、外にいた記者が高い金網越しにカメラを投げ入れて「どこでもいいから写真を撮ってください」と頼んだのだそうだ。
本題に戻って、陸上男子100m走に出場する金メダル候補のエディ・ハートとレイ・ロビンソンが、あることで失格になった。失格の原因になったおバカ事件とは? というのが問題。
答えはこの2人、大遅刻したのだ。2人は1次予選が終わった後、ホテルに戻ってテレビを見ていたら、画面では2次予選が始まったという。てっきり録画中継かと思ったら生中継で「俺のコースが空いてるじゃねぇか!」と気付いたんだとか。
しかし、なぜコーチが注意しなかったのか? このコーチの持っていたスケジュールが、1年半前に配られた物から更新されてなかったらしい。
最後に泥棒系の怪奇事件。穂積先生は、昭和初期に起きたあの有名な『説教強盗』について解説した。夜中に家へ忍び込み、金品を奪った後で家主に対し、「戸締りが悪い」「番犬を飼え」などと説教するのである。
この説教強盗、千円(現在の相場では約2百万円)の懸賞金がかけられ、まもなく御用となったが、出所後は警察に頼まれて、防犯意識を高める講演活動を行ったのだそうだ。
他には、他人のスネを棒で叩き、苦しむ姿を見て笑うという、とんでもない強盗を紹介。この強盗は何度も捕まり、何度も脱獄して、1日188㎞も走る脚力があったという。この強盗の綽名は何小僧? という問題。
正解は『稲妻小僧』。この稲妻小僧、金品を奪った後は、家主にご飯を作らせ食べてから帰ったんだとか。河本は「『元祖・突撃!隣の晩ごはん』ですね。稲妻小僧からヨネスケ大僧になったということか」と言った。
実は、この長善寺に稲妻小僧の墓があるという。墓石には『稲妻小僧之墓』と書かれていた。
怪奇事件の旅が終了し、ジェットコースターでは詠めなかった長州による締めの一句。
逃げても 捕まる二人 見えぬメダル
これは破調の句と呼ぶのだろうか? 夏井いつき先生でも添削はできまい。
今回は2本とも恐怖系の旅となった。さしもの長州も肝を冷やしたことだろう。
番組公式サイトより
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