[ファイトクラブ]長州力がリングに別れ 引退試合でキングコング弾に沈む 6・26後楽園

[週刊ファイト7月4日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼長州力がリングに別れ 引退試合でキングコング弾に沈む 6・26後楽園
 text by TERUZ
・テンカウントゴングもセレモニーもないファイナルマッチ
・長州との通算戦績は5勝3敗 解説席の天龍ニンマリ
・辻よしなりアナ実況、田中ケロ氏コールで全盛期復活
・真壁「4発なんて出したことない」長州の底力引き出す
・日本人対決の先駆者、反逆児として時代にハマる


 6月26日、長州力が2度目の引退試合に臨み、ソールドアウトの後楽園ホールがチョーシューコールに包まれた。

 節目の試合だからといって飾ったことをしないイメージがある長州だが、いきなり藤波辰爾に“掟破り”のドラゴン・スクリューを見舞う。自らがコーナーに登ってのハイジャック・パイルドライバーも披露すると、昭和プロレスファンは大爆発だ。繰り出されるリキラリアットやサソリ固めも力強かったが、最後は真壁刀義につかまってしまう。キングコングニードロップを実に3発食らってもフォールを許さなかった長州! 最後の意地を見せたが、4発目でついに力が尽きた。

 テンカウントゴングもセレモニーも用意されていなかったファイナルマッチだったが、長州が自らマイクを握った。

 「私にとってプロレスは何だったのかなと振り返ったら、全てが勝っても負けても私自身はイーブンです。ただ、どうしても勝てない人間がいました。それは今日来てくれた家内の英子です。最後に彼女をこのリングに上げたいと思います(リングに呼び寄せた英子夫人と抱擁してキス)。引退して、家族の元に帰ります」。

 コワモテらしからぬ展開とはなったが、ここまでの現役人生が家族あってのものだったというのが、この節目での長州による総括なのだろう。馳浩こそ駆けつけたが、あえて派手さもなく、会場も小規模というのが本人による選択だった。日本有数のレジェンドレスラーでありながら、自分流を貫いた長州。その生き様は、超満員の観衆、CSテレビ視聴者、ライブビューイング鑑賞者にしっかりと届いたに違いない。

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