無観客UFCブラジル判定試合ばかり長時間!トリはシャーウス・オリヴェイラ裸締め

(C) Buda Mendes/Zuffa LLC/UFC

 コロナショックは先週末、無観客試合の開催こそ事前告知され、選手も集まり前日計量も終えてマスコミ向きリリースも届いていたのに、ドタン場の当日夕方に『ベラトール241』は大会開催を断念というスコット・コーカー代表の苦渋の決断に追い込まれている。
 またUFCはブラジリア大会を以下のように無観客で決行したが、最後の3試合こそ一本決着だったものの、それまでは延々と判定決着が続きやたら長い大会に。また、NBA以下、メジャーなスポーツ中継がキャンセルされたこともあり、米国のホーム局であるESPNは以前のUFC大会を無料で週末延々と流しており、米国は「外にも出るな!」が勧告されており、幸か不幸か週末は図らずもMMA漬けだったと報告されている。
 

 UFCダナ・ホワイト代表は現地時間3月21日に英国ロンドンのO2アリーナにて『UFCファイトナイト・ロンドン』が控えているが、英国での開催は米国が渡航禁止を発表したため100%無理。また、コミッションが厳しいUFC本拠地ネバタ州は無観客試合すら認めない方針のため、現在必死で無観客試合が決行できる、コミッションがうるさくない例えばテキサスの会場などを探していると伝えられている。現地時間4月18日にブルックリンのバークレイズ・センターで予定されるヌルマゴvs.トニー・ファーガソンの待望黄金カードが目玉の『UFC 249』も、ニューヨークでは100%開催無理なのだが、今のところUFCは「米国内のどこかの会場でスケジュール通り代替開催する」としている。格闘技界はプロモーション、選手/関係者、ファン、そしてマスコミ含めて大混乱状態にある。
 アジアは落ち着きの方向にあり、米国は「どうせアジアの話」と当初甘く考えていたフシが見え隠れするが、イタリアがこの週末でも1日で300人以上が亡くなったりして、現在の感染軸は欧州にあり、米国が慌てだした構図になろう。経済への打撃以下、世相の一寸先は闇だ。

 ブラジリア大会は、ライト級のケビン・リーとチャールズ・オリベイラが対戦したメインイベントが、地元オリベイラがギロチンチョークを決めてリーに一本勝ち、7試合連続フィニッシュ決着となり記録を伸ばした。
 セミとして行われたデミアン・マイアとギルバート・バーンズによるウェルター級マッチは、バーンズが1ラウンド半ばでレジェンドファイターのマイアをノックアウト、金星を挙げている。

■ UFCファイトナイト・ブラジリア
日時:3月14日(土=現地時間)
会場:ブラジル・ブラジリア ニルソン・ネルソン・ジムナジウム

【メインイベント】
<ライト級マッチ 5分5ラウンド>
●ケビン・リー
 3R 0分28秒 ギロチンチョーク
○チャールズ・オリベイラ

チャールズ・オリベイラ
「20日間、自分が戦えるのかどうか分からなかったんだ。肩を痛めていたんだけど、でもチームは違っていて、試合に出て勝てると言われた。今週ほど重い状態だったことはない。ずっとやばかったんだ。体重を作れなかったときはプロじゃないとみんなに言われた。今週はみんながそれをケビン・リーに言っている。でも、俺は彼がプロだと思っている。試合が行われるのかどうか、ずっと分からずに1週間を過ごしたんだ。俺は再び歴史を作るためにやってきたし、今回は誰の声援もなかったけど、チームが言っていたようになった。こうなるためにやってきたんだ。もちろん、みんなにいてもらいたかったと思っているけど、まだ俺のことを知らなかった人たちはこれで俺のことを分かってくれたはずだ。チームは絶対に、俺が記録保持者だってことを思わせなかった。これはこれ、だ。俺は常にショーを見せたくてやっている。一本を取りにいっているわけでもノックアウトを狙っているわけでも、ましてボーナスを狙っているわけでもない。俺は自分の仕事をするためにやっているし、貧しいヤツでも欲しいものを追いかけていれば手に入るということを示したくてやっている。とてもハッピーだ」

【セミメインイベント】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
●デミアン・マイア
 1R 2分34秒 TKO
○ギルバート・バーンズ

ギルバート・バーンズ
「レジェンドになりたければレジェンドを倒す必要がある。デミアンはレジェンドだし、自分にはノックアウトもできるし、一本も取れると思っていた。自分の強みは分かっている。誰のことも過小評価しているつもりはなくて、自分のポテンシャルを分かっているだけ。いろんな人がやらなかったことをやったんだ。試合に臨んで、1ラウンドを戦いきらずに仕事を終えた。とても興奮しているし、自分のパフォーマンスには大満足だ。彼の試合はすべて練られている。相手のいいポジションから何とか抜け出して、ノックアウトできた。試合の最後はかなりショックだった。彼がフロアに強く頭をぶつけたのが分かったから、レフェリーが止めに入るべきだと思っていた。止めにこなかったから、俺は自分の仕事を果たすしかなかったけど、それをやらなきゃいけないことにショックだったんだ。こんなふうに感じたことはない。でも、デミアンに対する愛情も称賛もリスペクトもある。最後、あんなふうにしないといけなかったことは本当に悪かったと思っている。これでトップ5に入れると思う。コルビー・コビントンとやりたい。あいつはサンパウロに来て、言いたい放題だった。あのとき、俺はライト級で、あまり話せなかったけど、今はウェルター級だし、どこでも相手になる」

【メインカード】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○ヘナート・モイカノ
 1R 0分44秒 リアネイキドチョーク
●ダミア・ハゾビック

ヘナート・モイカノ
「今週はこれでおしまい。息子が病院で2日過ごしている。原因は分からない。本当にきつかった。試合を終えることだけを考えていた。戦えないくらいの気分だったけど、妻が冷静で、俺を落ち着かせてくれたし、すべてうまくいった。息子は無事だ。この勝利を2人に捧げる。トップのやつと戦いたい。いつもそう言っているようにな。コリアンゾンビと再戦したいけど、ライト級が自分の階級だと思うから、ポール・フェルダーと戦ってみたい。ボーナスを取りたいね。できれば2つとも。まだ残っている家のローンにぴったりだ」

<ライトヘビー級マッチ 5分3ラウン>ド
●ジョニー・ウォーカー
 判定3-0(28-29、28-30、28-29)
○ニキータ・クリロフ

ニキータ・クリロフ
「ハードな試合だった。ジョニーはタフな相手だ。彼には素晴らしいストライキングゲームがある。俺のプランは彼をテイクダウンしてパンチをコントロールすることだったけど、何が起きたのかは分からない。第2ラウンドでものすごく疲れた。もしかしたら、何発か食らったからかもしれないけど、その後はプランしていたことができたし、試合に勝てた。今は家に帰りたい。2カ月半も家族に会っていないし、UFCの今後については考えたくない。とにかく休みたい」

<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○フランシスコ・トリナウド
 判定3-0(29-28、30-27、30-27)
●ジョン・マクデッシ

フランシスコ・トリナウド
「話すことはたくさんあるんだ。ブラジルで一番多く試合をしているアスリートの1人という以外にも、無観客イベントで戦った1人になった。ものすごくクールだよ。密室のジムで戦っている気分だった。ジョン・マクデッシがもっとアグレッシブにくると思っていた。前進してくると思っていたけど、こなかった。前回の結果があったから、もちろん自分が勝ったと思っているけど、できるだけ早くフィニッシュするつもりで挑まないといけなかった。それは果たせなかったけれど、最初から最後まで圧倒できたと思っている。このカテゴリーでトップのランカーと戦いたい。ケビン・リーと戦って彼を打ち負かしたい」

【プレリム】
<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
●ジュシー・フォルミーガ
 判定3-0(28-29、28-29、27-30)
○ブランドン・モレノ

ブランドン・モレノ
「信じられない。タフな試合だったし、UFCのトップで戦ってきたベテランが相手だったんだ。勝ったなんて信じられない。興奮している。今後がすごいことになりそうだね。頂点にたどり着きたい。頂点はもちろんタイトルだ。勝ちたいし、自分にはふさわしいと思っている。フォルミーガを打ち負かしたんだ。デイブソン(フィゲイレード)に勝っている人だよ。総合格闘技ならではの計算だけど、ある人がこの人に勝って、この人はあの人に勝つ。すごいよね。フォルミーガはすごい人だし、トップ中のトップでやっている人。たくさん勝ってきたし、活躍もしている。今日の勝利で、フィゲイレード戦に向けて最高の経験担った気がする。UFCがフィゲイレードとベナビデスとの再戦を決めてくれるのを待ちたいけど、次はタイトルをかけて戦いたいとも思っている。でも、そうじゃなければ、誰か、いい相手と戦いたい」

<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
○アマンダ・ヒバス
 判定3-0(30-25、30-25、30-26)
●ランダ・マルコス

アマンダ・ヒバス
「対戦相手としてラマンダ・マルコスのことを研究し始めてから、彼女が相手の思い通りにさせない、とても強いファイターだと分かった。でも、今回、私がただの柔道家や柔術家じゃなくて、ムエタイがうまいだけでもないってことを証明できたと思う。私はMMAの選手。スタンドでもグラウンドでも戦った。もちろん、ノックアウトか一本勝ちを狙っていたけど、勝利は勝利だし、それが大事。これから2週間はこの勝利を楽しむわ。そうしたら、ペイジ・ヴァンザントとやりたい。WWEが予定されていたけど、それでも私は彼女とやりたい。彼女がフライ級で戦ってみたいと言うなら、私が相手になるわ。でも、私は野心を持っている。カーラ・エスパルザとミシェル・ウォーターソンの勝った方ともやりたい。きっと最高の試合になるわ」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○エリゼウ・ドス・サントス
 判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●アレクセイ・クンチェンコ

エリゼウ・ドス・サントス
「もちろん、前回の試合はミスがあったし、負けてしまった。今回の試合にはかなり集中していたんだ。とにかく勝ちたくて。チームや家族を代表してやってきたし、最高の形で締めくくりたかった。今回はそれができた。勝てる試合はちゃんと取らないとな。勝利するということが一番大事だ。チームの全員がそろうことになって、それは最高だったと思っている。俺に必要なものの60%は彼らだからね。オクタゴンの中の俺は走らないといけないマシンだから。今回の試合はもっと賢い戦略を用意して、それを実行できた。過去には相手を指名したこともあるけど、今は1週間、休む予定。UFCに呼ばれたら、試合の準備に入る。最高の相手とやりたい。そのためにやってきたんだ。自分が最高の1人になれる力を持っていることを示したい」

<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
△ハニ・ヤヒーラ
 判定0-1(28-29、28-28、28-28)
△エンリケ・バルソラ

ハニ・ヤヒーラ
「最初の2ラウンドは俺が取った。かなりプッシュしたけど、その後、何かが変わってしまった。第3ラウンドは取れなかったと思う。体がもう言うことを聞かなかったんだ。それに関しては少しがっかりしている。あと少しできていれば、きっと俺が勝っていた。でも、勝てなかった。第3ラウンドは戦えていなかった。2人ともかなり疲れていたしね。ハードにプッシュしすぎた。そのせいでドローになったんだと思う。向こうは第3ラウンドでかなり攻めてきたし、俺よりもうまく準備できていた。今は自分の頭を冷やしたい。今回の試合はいろいろと考え直させられた。年齢もそうだし、UFCでの時間もね。この後、チームと話してどうするか決める。地元で戦えるっていうのはいつだってうれしい。もう一度、ここで戦えればと思っていたんだ。たとえ、ファンの前でなくてもね。結果に変わりはない」

エンリケ・バルソラ
「第1ラウンドはたぶん向こうが勝っていた。俺の戦略は相手のテイクダウンに慎重に対応し、疲れさせることだったけど、それがうまくできなかった。理由は分からない。もしかしたら自分のせいかもしれない。あまりアグレッシブに行けなかったから。向こうは出だしから作戦通りにできていた。相手が少し試合をコントロールしていたから、最初のラウンドは向こうが少し上だった。第2ラウンドは巻き返して取れたと思う。第2ラウンドで、自分のレスリングの方が強いと分かった。ラウンドの終盤にそれに気づいたから、第3ラウンドは完全に圧倒できたけど、こういうこともあるから、もっと自信を持たないとね。ヤニはすごいハートを持っていると思う。とても経験豊富なファイターでベテランだし、彼の試合は疲れ知らずだ。俺も疲れを知らないファイターだと思っている。攻め続けるのが好きなんだ。向こうは柔術がうまいけど、俺にはレスリングがある。俺の方が若くて強い。自分の強みとレスリングにもっと自信を持たないといけない。この階級でもう一度戦いたい。キャンプは最高だったし、チームも最高で、最高の気分だ。今日は良いテストだった。この階級でもっと力を見せられるはずだ」

<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
●マイラ・ブエノ・シウバ
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
○マリナ・モロズ

マリナ・モロズ
(コメントできる状態にないため、コメントなし)

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
●ブルーノ・シウバ
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
○ダビッド・ドボジャーク

ダビッド・ドボジャーク
「自分にとってもチームにとっても最高の勝利だ。環境的には難しかったけどね。直前のオファーだったし、ファンがまったくいない。UFCで次に何がやってくるのか楽しみだ。それに、今度はきっとファンがいてくれるだろうから、はるかにいいパフォーマンスができるはずだ。100%でいく。最初のラウンドの序盤はわりとイーブンだったと思う。終盤にフロントキックを決められたから、あれをブルーノが食らったってこと。第2ラウンドは明らかに俺が勝っていて、第3ラウンドのポジションは俺の方が圧倒的だった。もしブルーノがもっとハードにやれば、俺が負けていたかもしれない。でも、ペースを上げて勝利を手にしたのは俺だ。母国ではこの勝利をお祝いしてくれているはず。本当にサポートしてもらったし、このあと祝杯だな。その前に、チェコ共和国の大使館で小さめのお祝いだ」

<女子バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
●ヴェロニカ・マセド
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
○ベア・マレッキ

ベア・マレッキ
「少し変な感じね。アリーナにファンがいないなんて。でも、コーチが言ってくれている言葉がすべて聞こえたから、それは良かった。かなりうるさいこともあるからね。すごい1週間だった。試合ができるのかどうか分からなかったけど、私たちはプラン通りにやってきた。かなり感情的になっている気がするわ。第1ラウンドと第2ラウンドの間にセコンドがかなり助けてくれた。この数カ月、彼女がパートナーになってくれていて、今日は彼女のおかげよ。ヴェロニカがテイクダウンを狙ってくると思っていたんだけど、実際はかなりいいパンチを持っている。試合中に何度か笑みがこぼれてしまったのは打ち合いが楽しかったから。本当にうれしい。ミック・メイナードがデイナ・ホワイトからのメッセージを見せてくれたところなんだけど、“最高のオープニングだね!”って言ってくれたの」


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