9日、全日本プロレスの『2019世界最強タッグ決定リーグ戦』は後楽園ホールで最終戦を迎えた。

　次世代全日本対決として白熱したセミファイナル（第6試合）では、ジェイク・リーが宮原健斗から直接フォールを奪う。この時点で3チームに優勝可能性が残る大混戦となった。メインでは暴走大巨人がKAI&TAJIRIを秒殺。この結果を受けて、ジェイク&野村直矢と諏訪魔&石川修司のトップ得点チーム（12点）同士の顔合わせでの「優勝決定戦」が行われることに。

　タッグ経験で勝る暴走大巨人は中盤、おなじみの「投げるぞ、オイッ！」のかけ声からのラストライド二重奏狙い。しかし、ジェイク&野村は共に踏ん張ってのリバースで主導権を渡さない。逆に、ジェイクのジャンピングキックと野村のスピアーで二重奏返し。なおも野村がコーナー弾を狙うが、諏訪魔がエプロンから足を捕獲して妨害する。この流れで、「フロントスープレックスを野村に仕掛ける」諏訪魔を石川がパワーボムで投げる暴走大巨人の連係「アルティメットデストロイ」が決まった。

　終盤は野村と石川の時間が長くなりシーソーゲームに。この攻防の中にサンドイッチローリングラリアット、ロケット・ブロッサム（連係ドロップキック）を組み込んだ暴走大巨人。さらに石川がラッシュからのジャイアントスラムを繰り出すと、ついに野村は19分45秒、力尽きた。

　世界最強タッグ2年ぶり2度目制覇となった暴走大巨人は、大会を堂々の「俺たちは全盛期だ、オイッ！」で締めてみせる。1日2試合での圧巻勝利、連係のレパートリー、個人としての粘りとあらゆる面で“強さ”を印象づけた。なお、バックステージでは、年始後楽園ホール大会での世界タッグ奪回を宣言している。

 
■　全日本プロレス　2019世界最強タッグ決定リーグ戦・最終戦
日時：12月9日（月）18:30
会場：東京・後楽園ホール　観衆1399人（超満員=主催者発表）

＜第1試合＞
〇岡田佑介
佐藤光留
　　4分51秒　逆エビ固め
●大森北斗
岩本煌史

＜第2試合＞
青柳亮生
丸山敦
〇吉江豊
西村修
　　9分31秒　ランニングボディプレス⇒片エビ固め
●田村男児
ブラックめんそーれ
渕正信
大森隆男

＜第3試合＞
●佐藤嗣崇
関本大介
　　9分02秒　フライングボディアタック⇒エビ固め
秋山準
〇ジョー・ドーリング

＜第4試合　「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦＞
●ギアニー・ヴァレッタ
吉田隆司
　　8分47秒　ヨシタツ狂想曲（ラプソディー）⇒エビ固め
ジョエル・レッドマン
〇ヨシタツ

＜第5試合　「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦＞
●オディンソン
パロウ
　　8分04秒　ジャックハマー⇒片エビ固め
崔領二
〇ゼウス

＜第6試合　「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦＞
野村直矢
〇ジェイク・リー
　　17分28秒　バックドロップ⇒片エビ固め
青柳優馬
●宮原健斗

＜第7試合　「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦＞
KAI
●TAJIRI
　　2分24秒　レフェリーストップ（スリーパーホールド）
石川修司
〇諏訪魔

＜第8試合　「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」優勝決定戦＞
●野村直矢
ジェイク・リー
　　19分45秒　ジャイアントスラム⇒エビ固め
〇石川修司
諏訪魔
※2チームが最高得点12点で並んだため決定戦を実施
※諏訪魔&石川が2年ぶり2度目の優勝

＜大会レポートは週刊ファイト12月19日号（12月13日発売分）に収録されます＞