秀樹 愛する家族の誕生月に贈る快勝! 11・4 RISE後楽園をハートウォーミングに締める

 ふつふつとRISEへの怒りを蓄えた秀樹が、今年最後のRISEナンバーシリーズのメインを締めた。

 発端は、2月の、“王子”白鳥大珠とのライト級(-63kg)王座決定戦。そこで秀樹はアクシデントで脛をカット、無念のドクターストップTKO負けを喫した。
 荒れる場内に白鳥は
「最初の防衛戦は秀樹」
を明言してその場を収めた。それに対し、9月の再起戦を勝利で飾った秀樹は、11月の白鳥戦を信じていたが、その白鳥は10月にRIZINでの大雅戦のため、11・4後楽園を回避。
 収まらない秀樹は怒りをTweetに込め、タイトルマッチへの通過点として、この日、メインイベントのリングに上がった。

 この大会、OPファイト2試合、本戦9試合のうち、KO決着は第1試合のみ。
 単に判定というだけでなく、第7試合はホールディングで両選手に減点が宣せられる微妙な判定。第5試合ではフリーの氏原文男側から前口太尊に対する口激ともとれるアドバイスが再三浴びせられ、荒れた展開に。そして第3Rには両者もつれて倒れた際に氏原がダメージを負う一幕もあった。

神童が相手コーナーに厳しい視線を向ける

 だがその荒んだ興行のメインイベント、秀樹は3Rにダウンを奪い、終了間際には延髄斬りと見紛う大技も繰り出しての快勝。
 この日誕生日の愛息・太陽君と、11月15日に誕生日を迎えるいつか夫人と共に喜びを分かち合い、暖かな雰囲気で大会を締め、メインイベンターとしての役割を果たしてみせた。

 負けても立ち上がり続け、自らと、家族と、理不尽な暴力に苦しむ子供達にメッセージを贈る秀樹がSTOP THE 王子を果たすのか、RISEの2020年のドラマは既に始まっている。
 


妹も11月が誕生日と語る秀樹。普通の家庭なら一緒に済ませるところだが、
「別々にやらないといけないから大変」
といいながら、顔がほころんでいた。

■ RISEクリエーション 『RISE 135(ライズ ハンドレッドサーティファイヴ)』
日時:11月4日(月祝) OPファイト開始17:30 本戦開始18:00
会場:東京水道橋・後楽園ホール
観衆:1500人(主催者発表)

<メインイベント -64kg契約 3分3R延長1R>
〇秀樹(新宿レフティージム/ライト級1位、K-1 REVOLUTION FINAL-65kg級世界王者)
 判定 3-0(30-27,30-27,30-27)
●川島史也(BattleNation/ライト級9位)


試合中に「ダウンしてない」とアピールしていた川島史也。しかし、試合後に囲んだ応援団に「ダウンが無くても負けだった」と、潔く報告するナイスガイだった。秀樹からもその実力を認めるコメントが聞かれた。

<セミファイナル スーパーフライ級(-53kg)3分3R延長1R>
〇政所仁(魁塾/同級1位、J-NETWORKフライ級王者)
 判定 3-0(29-28,29-28,29-28)
●大﨑孔稀(OISHI GYM/WMCスーパーフライ級王者、J-NETWORKスーパーフライ級王者)
 
<第7試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R延長1R>
●松谷桐(VALLELY KICKBOXING TEAM/NJKFフライ級王者)
 判定 0-1(28-28,28-29,29-29) 延長0-3(9-10,8-10,8-10)
〇風音(TEAM TEPPEN/同級4位)
 
<第6試合 -62kg契約 3分3R延長1R>
〇野辺広大(BRING IT ONパラエストラAKK/前RISEスーパーフェザー級王者)※RISE ON/INSPIRITから所属変更
 判定 3-0(30-29,30-28,30-28)
●石月祐作(KAGAYAKI/2018年RISING ROOKIES CUPスーパーフェザー級優勝)
 
<第5試合 -61kg契約 3分3R延長1R>
〇前口太尊(TEAM TEPPEN/元J-NETWORKライト級王者)
 判定 3-0(30-29,30-29,30-27)
●氏原文男(フリー/初代WBCムエタイ日本統一フェザー級王者)

<第4試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R>
●堀尾竜司(TRY HARD GYM/バンタム級3位、第4代Krushスーパー・バンタム級王者)
 判定 0-3(27-30,27-30,27-30)
〇門口佳佑(EX ARES/フェザー級9位、那須川天心挑戦者決定トーナメント優勝)
 
<第3試合 -61.5kg契約 3分3R延長1R>
●竹内皇貴(チームドラゴン/スーパーフェザー級8位)
 判定 0-2(28-30,29-29,28-29)
〇キム・ウスン(仁川ムビジム/2018年MKF YOUTH TOURNAMENT優勝)
 
<第2試合 スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R>
●森香津眞(チームドラゴン/同級3位、2018年RISING ROOKIES CUPスーパーライト級優勝)
 判定 0-3(27-29,27-29,27-30)
〇伊藤澄哉(戦ジム)
 
<第1試合 -64kg契約 3分3R>
〇KENTA(HAYATO GYM/JAPAN CUP 2016 -65㎏級優勝)
 2RKO 2分57秒 ※レフリーストップ
●廣野孝文(KING LEO)
 
<OPF.2 バンタム級(-55kg)3分3R>
〇池田進人(トイカツ道場/2016年RISING ROOKIES CUPバンタム級準優勝)
 判定 2-0(29-29,29-28,29-28)
●渡辺武(Booch Beat)
 
<OPF.1 バンタム級(-55kg)3分3R>
●宮川凌(KASHIMA DOJO)
 判定 0-3(27-30,27-30,27-30)
〇寺山遼冴(TEAM TEPPEN/2018年KAMINARIMON全日本ジュニア−55kg級優勝)

 詳報は、電子書籍版『週刊ファイト』11月14日号に掲載予定。