往年技と柔術殺法全開のバトル・ライガーがゴッチ式に沈む! 闘い終えて先輩と後輩に戻った・・・鈴木みのるが正座から深々と礼

 14日、新日本プロレス両国国技館大会に満員となる9,573人のファンが集結した。

 17年前にパンクラスにて総合ルールで闘い、今年に入ってから因縁が再燃していた獣神サンダー・ライガーと鈴木みのる。両者のシングル対決は、両国国技館大会におけるナンバーワン期待カードとして実現した。ライガーはヘビー級戦仕様の上半身裸「バトル・ライガー」として登場し、来年1月に引退を控えての背水の陣。グラウンドが得意なみのるに対して“猪木アリ状態”へと誘い、果敢に柔術殺法で勝負を挑む。さらには掌底打ち、浴びせ蹴りや空中胴絞め落としといった往年の技でみのるに対抗だ。

 ライガーはさらに猪木流のスタンディング式アームブリーカーも決める。痛がるみのるに対して有効かと思えたが、連続して放った際に隙が生じた。みのるのスリーパーが決まってライガーは悶絶。これで逆転を許したライガーは、みのるのゴッチ式パイルドライバーでマットに沈んだ。

 ゴングが鳴ってもなお、みのるは椅子を持ち出し、ライガーにトドメを刺そうとする。しかし、それはポーズだった。大の字のライガーを前にすると、みのるは正座。ライガーに向かって深々と礼をする。練習生時代に先輩ライガーに道場で挑戦していったこともあるみのる。かけがえのない先輩への尊敬が“スパーリング終了時の礼”というカタチで表現されたのだ。

 オールドファンからビギナーファンまでの心をつかまえた両国ベストバウト! 圧倒的現実にライガーが沈んだものの、試合には新日本プロレスの歴史、2人の関係が凝縮されていた。

 

■ 新日本プロレス KING OF PRO-WRESTLING
日時:10月14日(月祝)17:00
会場:東京・両国国技館 観衆9,573人(満員=主催者発表)

<第1試合 エル・デスペラード復帰戦>
金丸義信
〇エル・デスペラード
  10分44秒 ピンチェ・ロコ⇒体固め
●SHO
YOH

<第2試合 棚橋弘至デビュー20周年記念試合IV>
●矢野通
真壁刀義
  9分43秒 ハイフライフロー⇒片エビ固め
本間朋晃
〇棚橋弘至

<第3試合>
●DOUKI
タイチ
  9分00秒 反則
〇鷹木信悟
内藤哲也

<第4試合>
〇鈴木みのる
  17分38秒 ゴッチ式パイルドライバー⇒体固め
●獣神サンダー・ライガー

<第5試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者/SJC2019優勝者]●エル・ファンタズモ
  27分58秒 ストームブレイカー⇒片エビ固め
[第85代王者]〇ウィル・オスプレイ
※オスプレイが2度目の防衛に成功

<第6試合>
●高橋裕二郎
KENTA
ジェイ・ホワイト
  12分27秒 GTR⇒片エビ固め
YOSHI-HASHI
石井智宏
〇後藤洋央紀

<第7試合 第7代IWGP USヘビー級王座決定戦>
●ジュース・ロビンソン
  14分58秒 EBDクロー
〇ランス・アーチャー
※アーチャーが第7代IWGP USヘビー級王者となる

<第8試合 東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦>
[挑戦者] ●EVIL
  24分05秒 カミゴェ⇒片エビ固め
[権利証保持者/G1 CLIMAX 29優勝者]〇飯伏幸太
※飯伏が権利証の防衛に成功

<第9試合 IWGPヘビー級選手権試合>
[挑戦者]●SANADA
  36分21秒 レインメーカー⇒片エビ固め
[第69代王者]〇オカダ・カズチカ
※オカダが4度目の防衛に成功

<10・14両国大会レポートと新日本プロレス展望、鈴木みのる登壇『アイアン・シーク』上映については週刊ファイト10月24日号(10月18日発売)で詳報となります。>