14日、新日本プロレス両国国技館大会に満員となる9,573人のファンが集結した。
メインは実に今年4度目となる「オカダ・カズチカvs.SANADA」の顔合わせによるIWGPヘビー級戦。身体能力に長けた両者がゴングと同時にラッシュし、オカダのレインメーカー、SANADAのムーンサルトが序盤でともに発射となる。お互いに被弾はしなかったものの、手の内を熟知しつつある両者の試合はおのずと長期戦に突入だ。お馴染みとなったSANADAのSkull Endとオカダのツームストンを巡る攻防だが、両者が回避することで試合がエンドレスに。いつものツームストンが決められないことから、オカダは開脚式のパイルドライバーを繰り出す。大きなダメージを負ったSANADAが続けてのオカダのレインメーカーに沈んだ。
ここまでの結果でイッテンヨンのメインが「オカダ・カズチカ(IWGP王者)vs.飯伏幸太(G1覇者)」の頂上対決に決定となる。オカダがマイクで飯伏を呼び込むと、飯伏は挑戦権利証が入ったアタッシュケースを持ちリングイン。
飯伏「オカダさん、おめでとうございます。いま僕には、インターコンチと、そのIWGPヘビー級のベルトが必要なんです。いつまでも、あなたじゃ面白くないでしょ!?」
オカダ「何が2冠だ、この野郎。IWGPも、オカダ・カズチカも、そんな安く売ってないから。まずそこを勝ってから2冠と言いなさい。東京ドーム、かかって来い!!」
歓声としての反応だと、飯伏の「いつまでも、あなたじゃ面白くない」にも、オカダの「何が2冠だ、この野郎」にも大歓声。新鮮な王者を求めている一方で、それぞれの歩みのある2冠を統一するかのような風潮にも異が唱えられたといったところか。このまま“新たな景色”と“2冠”をめぐっての主張合戦が、ドームへの煽りとなっていく。対立ぶりはまだぼんやりとしているわけで、オカダと飯伏による掘り下げが期待される。
東京ドーム2連戦の初日メインが決定となり、3か月後のドーム決戦がもうそこまで来ていることを実感させた両国大会だった。
■ 新日本プロレス KING OF PRO-WRESTLING
日時:10月14日(月祝)17:00
会場:東京・両国国技館 観衆9,573人(満員=主催者発表)
<第1試合 エル・デスペラード復帰戦>
金丸義信
〇エル・デスペラード
10分44秒 ピンチェ・ロコ⇒体固め
●SHO
YOH
<第2試合 棚橋弘至デビュー20周年記念試合IV>
●矢野通
真壁刀義
9分43秒 ハイフライフロー⇒片エビ固め
本間朋晃
〇棚橋弘至
<第3試合>
●DOUKI
タイチ
9分00秒 反則
〇鷹木信悟
内藤哲也
<第4試合>
〇鈴木みのる
17分38秒 ゴッチ式パイルドライバー⇒体固め
●獣神サンダー・ライガー
<第5試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合>
[挑戦者/SJC2019優勝者]●エル・ファンタズモ
27分58秒 ストームブレイカー⇒片エビ固め
[第85代王者]〇ウィル・オスプレイ
※オスプレイが2度目の防衛に成功
<第6試合>
●高橋裕二郎
KENTA
ジェイ・ホワイト
12分27秒 GTR⇒片エビ固め
YOSHI-HASHI
石井智宏
〇後藤洋央紀
<第7試合 第7代IWGP USヘビー級王座決定戦>
●ジュース・ロビンソン
14分58秒 EBDクロー
〇ランス・アーチャー
※アーチャーが第7代IWGP USヘビー級王者となる
<第8試合 東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦>
[挑戦者] ●EVIL
24分05秒 カミゴェ⇒片エビ固め
[権利証保持者/G1 CLIMAX 29優勝者]〇飯伏幸太
※飯伏が権利証の防衛に成功
<第9試合 IWGPヘビー級選手権試合>
[挑戦者]●SANADA
36分21秒 レインメーカー⇒片エビ固め
[第69代王者]〇オカダ・カズチカ
※オカダが4度目の防衛に成功
<10・14両国大会レポートと新日本プロレス展望、鈴木みのる登壇『アイアン・シーク』上映については週刊ファイト10月24日号(10月18日発売)で詳報となります。>