[ファイトクラブ]PACケニー・オメガ他8・31 AEW『ALL OUT』シカゴ現地取材徹底特集

[週刊ファイト9月12日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼8・31 AEW『ALL OUT』シカゴ現地取材徹底特集
 photo by George Napolitano 編集部編
・元ドラゲー王者PACと元IWGP王者ケニー・オメガの日本式ハイスピード
・他媒体とは見解違いハングマン・ペイジ緑印も初代王座戦はトリで正解
・エッジ&クリスチャン探偵組がKAY FABEを笑うWWEネットワーク番組
・『ALL OUT』の課題とCジェリコが3万ドルのベルトを帰宅中無くす騒動
・本戦は大ルチャサウルス&中ジャングルボーイ&小マルコ・スタントから
・みちのくサスケがヒントなのか? ジョーイ・ジャネーラらの樽壊しスタント
・Joshi拡散LOVEBITES:里歩が志田光を破り10・2初代女子王座戦へ
・Cody対ショーン・スピアーズとTブランチャードAアンダーソンの因縁
・ヤングバックスxルチャ兄妹定番対決ハシゴ編ハチャ滅茶見えて冷静
・20年前WCWのTNT番組よろしくバラエティ色もAEWの売りなのか?


 新日本プロレス『Royal Quest』ロンドン上陸、WWEからは『NXT UKテイクオーバー:カーディフ』と続いた運命の(現地時間)8・31大決戦! 締めはビジネス規模では最大になるAEW『ALL OUT』シカゴ大会である。拡大詳細版では日本のファンにとっての関心になるケニー・オメガvs. PACのカードから。長年ともに日本を主戦場にしてきたが、新日本プロレスとドラゴン・ゲートという、交わらない団体でメインを張っていただけに、このカードがアメリカで実現するというのも運命かも。

 辛口でやるなら第2試合になった時点で大人のファンはケツが読めるんだが、要は内容である。また、WWEとの差別化からもAEWはスターだって負ける時もあると、スポーツ的にマッチメイクしていく方針もあり、なるほど、こういう展開にしたかと日本からの購入者なら納得かも。PACはTNT中継初回にも登場予定であり売り出す必要もあった。ただ、なぜか前回の『ALL IN』と比べてこの試合に限らず客がやや静かで、それは放送版音声ミックス問題なのかとも思ったが、あとから現地通信員からの報告がアチコチから入り、後述で詳しくやるが本大会の課題かも。日本ならともかく、ブルータライザーのフィニッシュも米国客には馴染みがなかったのだろうか。

<第2試合 シングルマッチ>
●ケニー・オメガ
 23分20秒 コブラクラッチ式ブルータライザー
○PAC

他媒体とは見解違いハングマン・ペイジ緑印も初代王座戦はトリで正解
馬に乗ってのハングマンの入場はインパクトがあった。

■ AEW All OUT
日時:8月31日(現地時間)日本時間9月1日午前8時よりFITE TV視聴可能
会場:イリノイ州シカゴ シアーズ・センター

<第8試合 AEW初代世界王座決定戦>
○クリス・ジェリコ
 26分25秒 ジューダス・エフェクト(エルボー一閃)
●ハングマン・ペイジ

 メインでは初代AWE世界王者決定戦が行われ、5・25『Double or Nothing』の際はハングマン・ペイジが流血させられたが、今度はクリス・ジェリコが流血に。これまでの流れでは、一部、ハングマン・ペイジはベビーなのかヒールなのかわからない面も見受けられたが、ここでは完全にベビーである。ジェリコが悪態をついては緩急のペース配分をして世界王座戦を成立させ、初代王者を戴冠している。

 但し、その前のセミがド派手仕様だったこともあり、やや凡庸出来栄えだったことで、レスリング・オブザーバー紙のデイブ・メルツアーは順番を変えるべきだったと終了後の音声番組で述べたと伝わるが、それはないだろうと。やはり新興団体ながら最初からWWEに次ぐ二番手扱いされてワールドを自称する初代王座決定戦なのだから、誰もがわかっていたことだがここは知名度のあるジェリコが戴冠して、10月2日から毎週のTNT生中継を迎える王道が正解である。ましてタイトルの意義が乱立と一貫性のないロジックの大河ドラマ連続のせいで希薄化していることを鑑みれば、ますますトリにしないと権威が伴わない。
 過去には確かに、例えばNWA世界王者決定トーナメントと銘打っておいて、優勝したシェーン・ダグラスが「こんな過去の遺物は要らない!」とベルトをポイ捨て。最前列で見ていた(当時の)NWA幹部をガチにダブルクロスして、初代ECW世界王者を名乗るという前代未聞の事件もあった。舞台裏ではポール・ヘイマン政権への移行でもあった地獄のアングル炸裂回ながら、あえてカードはセミだったとかがあるのものの、それは裏切り劇の混乱を見越した順番であるばかりか、最後までインディーとの陰口はともかく、当時はまだどインディーのECW(Eはイースタンであり、エクストリームのEではない)なんだから、PPV大会でもなんでもなかった事実がある。当然、その後のTV番組ではダグラスのシュート演説が何度も何度も放送されて、セミだったことなど誰も覚えてないのであるが。

 そのPPVを是非買いましょうという煽りの無料公開プリショーで組まれた、正直不評だった優勝者が決定戦出場の膳立「カジノ・バトルロイヤル」のハングマン・ペイジだったのだが・・・

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