昭和の巌流島と呼ばれた1954年の力道山vs.木村政彦、20年後、その再来と称された1974年のアントニオ猪木vs.ストロング小林。
　そしてさらに45年後の2019年、新たな元号を迎えた9･19後楽園で、プロレス界の巌流島の決戦たる死闘の予感漂うカードが行われる事となった。

　8月5日、新間寿氏のWWEレガシー部門殿堂入りを祝う会が行われるのに先立って行われた会見で、リアルジャパンプロレス平井代表から、9･19後楽園でのスーパー･タイガーvs.藤田和之戦が発表され、同時にスーパー･タイガーのレジェンド王座の防衛戦となる事も合わせて公表された。

　新間寿氏はこの発表に先立ち、新日本プロレスの本部長だった45年前、当時国際プロレスのエースだったストロング小林を口説き落とすために3ヶ月小林家へ日参した秘話を披露。
「最高の名勝負」
と、45年前の一戦を振り返った。
　初代タイガーマスク佐山サトルも、入門前、一プロレスファンの中学生だった当時、超満員札止めの蔵前国技館の2階席から猪木vs.小林の世紀の一戦を観戦した想い出を語り、
「スーパー・タイガーがいかに闘いをみせるか」
と、愛弟子へエールを贈った。

　これを受け、スーパー･タイガーは
「藤田選手個人に関しては、素晴らしい選手」
と称えながら、新たな元号の幕開けに相応しい闘いを行いたいと豊富を述べた。

　力道山vs.木村戦、猪木vs.小林戦の決戦が行われた昭和の蔵前国技館から、時代と場所を移した新元号下での後楽園ホール決戦。
　かつてプロ柔道のエースだった木村と日本プロレスの絶対的エースだった力道山、新日本プロレスと国際プロレスのエース同士がぶつかった猪木と小林。
　その団体のトップ同士の激突が、巌流島と称された所以だったが、リアルジャパンを背負うスーパー・タイガーと、はぐれIGFの藤田和之の一戦が新たな巌流島たり得るのはその立場の違いだけではない。
　スーパー・タイガーは、不世出の天才であり新日本プロレス、UWFとプロレスを極めながら、シューティング、修斗というリアルファイト、MMAを創造した初代タイガーマスク佐山サトルの認めた愛弟子。
　片や藤田和之は、アントニオ猪木が闘魂を伝承した猪木イズムの継承者。
　言わば初代タイガーマスク佐山サトルとアントニオ猪木の似て非なるイデオロギー対決であると言える。

　そしてまた、お互いがプロレスラーであり、総合格闘技やキックボクシング、リアルファイトでも実績を積んだ希有な実力者でもある。
　これはかつて昭和の巌流島を闘った4人に勝るとも劣らない、2人だからこそ出来る闘い、単なる言葉の比喩ではない、真の“ストロングスタイル”のプロレスを闘う素養を備えた格闘家同士の一戦になるという事なのだ。

　力道山vs.木村政彦、アントニオ猪木vs.ストロング小林、いずれも既にプロレスの歴史の一部、レガシーとなった一戦である。
　かつての巌流島を知らない世代にとって、20年、45年と経った時に、
「あの9･19…」
と振り返り、歴史の証人となる可能性の非情に高い大一番、プロレス者であれば是が非でも目撃しておきたい、シン･世紀の一戦は刻一刻と近付いている。
　

■　ストロングスタイルプロレス実行委員会　『初代タイガーマスク 佐山サトル　ストロングスタイルプロレスVol.3』新間寿WWE殿堂入り記念大会
日時：9月19日（木）　開場17:30　開始18:30
会場：東京･後楽園ホール

＜レジェンド王座選手権＞
[王者]スーパー･タイガー
　vs.
[挑戦者]藤田和之

　前回大会ではロッキー川村戦の死闘がベストバウトと絶賛された間下隼人もカード未定ながら参戦決定。
「（自分は）基本的に器用な選手では無いので、また、ロッキー川村戦の様な闘いになると思います」
と闘志をみなぎらせた。

　現在、アレクサンダー大塚、タカ・クノウ、船木誠勝が参戦を予定。

主催：ストロングスタイルプロレス実行委員会
問合せ ：ユーレカ事務局　03（3833）3662
■席種・料金：VIP席（特典付）：12,000円/ＲＳ席：8.000円 /Ａ席：6.000円
Ｂ席5.000円/トライアルシート：3,000円
■チケット販売所：
e+（イープラス）：https://eplus.jp/tiger/（パソコン＆スマートフォン）、
ファミリーマート店内Ｆａｍｉポート
チケットぴあ（Pコード:843-627）店頭及びセブンイレブン各店
ローソンチケット（Lコード:35557）
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