CサイボーグUFC最後!? マックス・ホロウェイがフランキー・エドガー下しフェザー級王座防衛

photo: Jeff Bottari/Zuffa LLC/UFC

 カナダのアルバータ州エドモントン行われたUFC 240。メインはトランプ大統領を興奮させたことでも知られるハワイのマックス・ホロウェイと、もうスグ38歳になるフランキー・エドガーのついに実現したフェザー級王座戦だ。一人のジャッジは48-47をつけていたが、50-45の見方もあり、まぁ相変わらず第一線で名勝負をやるフランキーは凄いとしか評しようがない。
 試合後、ホロウェイは「なんであれフランキーは勝ったんだ。だって俺の一部はフランキーなんだ。フランキーとコーチのマーク・ヘンリーから学んだおかげで今の自分がある」と、大先輩を称えている。

 専門媒体のイチバンの関心はこの試合を最後に契約が切れる女子の看板クリス・サイボーグの行方なのだが、『UFC 232』(2018年12月29日)で敗れた最強女王アマンダ・ヌネスとの再戦にせず、カナダ出身ということで名乗り出たフェリシア・スペンサーのマッチメイクに。ややぽっちゃりしているフェリシアなんだが、会場客は”Let’s Go Spencer”の大合唱もあり、判定決着まで踏ん張ったのはがんばったことになろう。
 もっとも、さっそくベラトールのスコット・コーカー代表が意味深なツイートを上げていたのだが・・・

 日本で生中継したWOWOWは、メインのあとに堀江圭功戦も流してくれていた。

■ UFC 240
日時:現地時間2019年7月27日(土)、日本時間28日(日)
会場:カナダ・アルバータ州エドモントン ロジャーズ・プレイス

【メインイベント】
<フェザー級タイトルマッチ 5分5ラウンド>
○マックス・ホロウェイ
 判定3-0(48-47、49-46、50-45)
●フランキー・エドガー

マックス・ホロウェイ

「みんな、俺にはレスリングでフランキーに勝てないと言っていただろ。5ラウンドやってできるってことを証明したかったし、この階級は俺のモンだってことを世界に知らしめられたと思う。まだまだ俺の勢いは止まらないぜ。フランキーは本物の戦士だ。彼がいたから俺はここまで来られた。やっぱりやばかったな、フランクは」

【セミメインイベント】
<女子フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○クリスチャン・サイボーグ
 判定3-0(30-27、30-27、30-27)
●フェリシア・スペンサー

クリスチャン・サイボーグ

「必死にトレーニングしてきた。フェリシアのおかげで、初めての傷をもらったわ。とにかくカムバックして仕事を果たしたい。神に感謝。ここにいられて本当に幸せ。このスポーツは成長しているし、素晴らしい女の子たちがどんどんやってくる。私がMMAを始めた頃は女の子なんていなかったから、本当にうれしい。ケージの中に女の子たちがいるのを見ると誇りに思う。UFCにマネジャーと話し合ってもらうつもりだけど、とにかくこの勝利をつかみたかった。もちろん、アマンダを希望する。リマッチしたい」

【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ジェフ・ニール
 2ラウンド(2分39秒)TKO
●ニコ・プライス

ジェフ・ニール

「すごい試合だった。ニコみたいな相手と戦うんだから、こんな感じになるんだろうなとは思っていたけどね。一発もらう覚悟じゃないと打ち込めない。向こうからくらわないで一発以上は打っていけなかった。何発か入れていこうと思ったんだ。確か2回くらい落とされたけど、自分の感覚をまとめられたし、やりたいように戦えた。向こうにはもうほとんど手はないと分かっていたら、レフェリーが止めに入ってきた。常に気を散らそうとしてくる相手と戦う経験ができたのは良かったと思っている。自分にとっては良い試合だった。ゲームプランはアウト側にとどまって、相手を打ち負かすこと。そのためには数発を食らわないといけなかったけどね。今はとりあえず癒やして、ジムに戻りたい。次がどうなろうと、かかってこい、だ」

<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
●オリビエ・オービン・メルシエ
 判定3-0(27-30、27-30、27-30)
○アルマン・ツァルキヤン

アルマン・ツァルキヤン

「勝利だったし、まずまずの試合だ。でも当然、自分のベストパフォーマンスではない。ファンにもっと自分の試合を見せられたらよかったんだけどね。でも、勝てたことはうれしい。ゲームプランはレスリングで勝つこと。プレッシャーをかけていきたかったんだ。ラウンドの後半に打撃でスキができると思ったからね。これほどレスリングがうまいとは予想していなかった。だから、試合中にちょっとアジャストする必要があった。すごくうまくてびっくりしたよ。俺は誰かを指名する立場にない。与えられる相手を受け入れる。自分は若いし、前進することを考えている。だから、誰とでもやるし、チャンレジは歓迎さ」

<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
●マルク・アンドレ・バリオー
 判定2-1(28-29、28-29、29-28)
○クリストフ・ヨトゥコ

クリストフ・ヨトゥコ

「ゲームプランはボクシングだったけど、泥試合的なボクシングでプレッシャーをかけられた。だから、ゲームプランを変更してケージ際に追い込み、プレッシャーを与えることにしたんだ。相手のゲームで打ち負かしてやろうって。敵地で戦うと、さらにモチベーションが高まる。次はユライア・ホールとやりたい。戦ったことはあるけど、ラッキーパンチを当てられたからな。もう一度やりたい。今度は絶対に俺がやつを打ち負かす」

【プレリム】
<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
●アレクシス・デイビス
 判定3-0(28-29、28-29、28-29)
○ビビアン・アラウジョ

ビビアン・アラウジョ

「アレクシス・デイビス、あなたは本当にタフね。あなたとオクタゴンで戦えたことは私にとってうれしいことだった。アレクシスはとても強いから、本当にうれしい。彼女の顔にパンチをたくさん当てたけど、ずっと向かってきた。彼女と対戦できたことを心から誇りに思っている。次に特定の誰かと戦いたいというのはないわ。この階級に来たばかりだし、素晴らしいファイターがそろっている。ランキングを駆け上がっていくために戦い続けたい」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○ハキーム・ダオドゥ
 3ラウンド(4分09秒)TKO
●堀江圭功

ハキーム・ダオドゥ

「すごく変な戦い方をする相手だった。逃げる戦い方だったから、少し戸惑ったよ。オレは戦いたいんだ、だからUFCにきたんだ。試合最初は少し遅かったかもしれないが、体力には自信がある。UFCがバンクーバーでイベントを開催する予定があることも知っているから、ぜひそこでカナダを代表して試合をしたい。今回はUFC初のフィニッシュを決められて良かった。ビデオで見ていた内容と違って堀江は結構逃げる戦い方だったから、少し目を慣らすのに時間はかかったけどな。何よりカナダを代表して戦えることを光栄に思うし、エドモントンのファンにKOをみせることができて嬉しいよ。次は誰でも良い。誰が相手だろうと倒せる。マネジャーと話し合って決めるよ」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○ギャビン・タッカー
 3ラウンド(3分17秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●チェ・スンウ

ギャビン・タッカー

「過去2年は本当に辛かった、ただ神様は俺にチャンスをくれたと思っている。チェは本当にタフな選手だった。簡単には勝たせてくれなかった。グラウンドでの守備が非常に優れていた選手だった。全体的に、オレの思っていたより強い選手だった。ここ2年で培ったスキルを使って勝利をつかみ取ることができた。悩みの種が1個消えた感じだね。何よりエドモントンで勝てて良かった、前回ここで試合した時は良い結果を残せなかったからな。次はマット・セイルスと試合がしたい。尊敬しているファイターだし、ボクシングもうまい選手だから良い一戦になるような気がする」

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
●アレクサンドル・パントーハ
 判定3-0(27-30、27-30、27-30)
○デイブソン・フィゲイレード

デイブソン・フィゲイレード

「計量の時にヤツに言ったんだ。“明日はファイト・オブ・ザ・ナイトをとりにいこうぜ”ってな。ファンにフライ級の試合でも楽しめるというのを分かってもらいたいんだ。今日はみんなに楽しんでもらえたと思う。フィニッシュは奪えたはずだが、今日は時間が足りなかった。ベルト獲得がオレのゴールだ。準備はできている。ベルトにたどり着けるなら相手なんて誰でも良いんだ」

【アーリープレリム】
<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○ジリアン・ロバートソン
 2ラウンド(4分13秒)TKO
●サラ・フロータ

ジリアン・ロバートソン

「何だろうと、私は柔術ガール。常にサブミッションを狙っているの。今回が初めてのTKOだからうれしい。彼女が難しい相手なのは分かっていたけど、なんだろうと準備はできていた。打撃を当てに行って、レフェリーが彼女にもっと動きなさいと言っているのが聞こえたから、“よし、打ち続けよう”って。次に誰と戦うことになってもかまわない。誰とでもやるわ。戦うこと以上に好きなことなんてない。3カ月か4カ月に一度は戦いたいな。いつでもいけるわ」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○エリック・コク
 判定3-0(29-28、30-27、29-28)
●カイル・スチュワート


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