[週刊ファイト6月20日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼井上譲二氏に聞く!『ファイト』休刊後の新日本プロレス
photo by 西尾智幸/他
・元編集長の井上譲二氏は現在の新日プロをどのように評価しているのか?
・上場会社なので『ユークス』の谷口社長は大変だったと思います
・1・4東京Dに参戦したときのクリス・ジェリコのギャラを教えましょうか
・今の新日プロ、トップ記事になり得るネタは1年に1つあるか、ないか
6月9日の新日本プロレス大阪城ホール大会
コアなファンに長年親しまれた『週刊ファイト』が休刊を余儀なくされてから早、13年。この間、日本マットは大きく様変わりした。最大の変化は同紙がウリにした新日本プロレスの復興だが、元編集長の井上譲二氏は現在の新日プロをどのように評価しているのか? 週刊ファイト記者が直撃インタビューを行った。
-『週刊ファイト』が休刊になって13年が経ちましたが。
井上 アッという間の13年間だった。今の20代のファンは『週刊ファイト』というプロレス専門紙があったことも知らないんじゃない?
-休刊に追い込まれた最大の原因はインターネット普及による活字離れと見ていますか?
井上 総合格闘技が脚光を浴びたことやマッチメークに携わっていた者が暴露本を出したことによってプロレスに勝負論がなくなったことも原因でしょ? あと01年から武藤ら主力選手が新日プロから離脱したことも少なからず『ファイト』の部数激減に影響してます。この3つがほぼ同じ時期に重なったら、そりゃあ新日プロも『ファイト』も吹っ飛びますよ。
-『ユークス』が05年に新日プロ買収に乗り出さなかったら新日本プロレスというシニセ団体は消滅していたかも知れない。
井上 その頃になると新日プロの業績はとことん悪化していて、坂口(征ニ)さんは1年後くらいに「毎月、1億ほどの赤字を出している」と私に言ってました。主催者発表の観客動員数とは裏腹に両国大会も1・4東京ドームもコケまくっていたのでしょう。上場会社なので『ユークス』の谷口社長は大変だったと思います。
-しかし、新日プロは奇跡的に復興した。
坂口征ニ