Photo by AEW
賽は投げられた。旗揚げ戦となるAEWの『Double or Nothing』ラスベガス大会は、本誌既報のように前売りで売り切れていたようにファンの期待が高い。そして、それを裏切ることなく素晴らしい大会になった。
メインに登場したのはケニー・オメガ。ちゃんと「”アルファ対オメガ2″なんだ。しかもパッキャオ対メイウェザー2のMGMグランドだ!」と、実況でも煽られていた。日本だと普通旗揚げ戦はエースが負けるところから物語が始まり、米国は奇をてらわずに主役が勝利するところからなんであるが、なにしろ今回は秋からのTNT放送を本格的なデビューとするなら、いわばプレ旗揚げ戦になる。まして、ジェリコは6・9『DOMINION 6.9 in OSAKA-JO HALL』でのオカダ・カズチカ戦を控える事情もあった。また、今回は無料公開された本戦前のバトルロイヤルに、優勝者がメインカードの勝者と激突という条項付きで煽られていた。そうなると、中澤マイケルらには申し訳ないが(失礼)、このメンツではハングマン・ペイジになるのはミエミエか。そこから逆算すると、オメガ戦では新鮮味がなくなるが、ジェリコ戦というのは、過去に記憶がないから丁度うまく収まるということなのだろう。そして試合前にはブレット・ハートが登場。新設のベルトを掲げて、このペイジvs.メインの勝者が初代王者だと宣言している。
試合内容は東京ドームの方が凄かったのが正直なところ。興行がやたら長すぎたことも反省点かも知れない。もっとも、ジェリコが勝利後マイクで「ジャイアントTVディールもME(俺様)のおかげ・・・」とやっていたら、MOXとジャケット背中に大書された”昔の名前で出てきます”ジョン・モクスリーこと、WWEを退団したディーン・アンブローズが乱入。立て続けにジェリコ、レフェリーをダーティ・ディーズで沈めると、オメガを場外に誘い、巨大ポーカーチップが積まれた頂上でまたオメガにダーティ・ディーズで頭をゴツンとやるところがエンディングだった。
詳細版は金曜31日発売の週刊ファイト6月6日号に収録されました。
■ AEW Double or Nothing
日時:5月25日(現地時間)
会場:ラスベガス MGMグランド・ガーデン・アリーナ
<メインイベント第7試合 シングル戦>
●ケニー・オメガ
27分00秒 ジューダス・エフェクト
○クリス・ジェリコ
<第6試合 AAAタッグ王座戦>
○ヤングバックス
24分55秒 メルツァー・ドライバー
●ルチャ・ブラザーズ(ペンタゴンJr.&フェニックス)
※ヤングバックスが王座防衛
<第5試合 シングル戦>
○コディ
22分30秒 DIN’S FIRE⇒クロスローズ
●ダスティン・ローズ(日本表記ローデス)
※古狸ハーブ・ヘフナーがレフェリー
腹違いだが仲がイイことでも知られる兄弟が、壮絶な流血戦。最後のコディの”I need my old brother”スピーチは感動だった。観客だけでなく天国の親父は泣いただろう。
<第4試合 Joshi=女子6人タッグ戦>
アジャコング 坂崎ユカ ●さくらえみ
13分10秒 魂のスリーカウント(ランニングニー)
○志田光 里歩 水波綾
<第3試合 タッグ戦>
○ベストフレンズ(トレント・バレッタ&チャッキーT)
12分35秒 ストロングゼロ
アンヘリコ ●ジャック・エバンス
<第2試合 フェイタル4way戦>
※ブランディ・ローズのアピールでオーサム・コングが復帰、急遽の4way戦に
○Dr.ブリット・ベイカーD.M.D.
11分10秒 ネックブリーカー
“スマイリー=笑顔”カイリー・レイ
※他はナイラ・ローズ オーサム・コング
<第1試合 6人タッグ>
STRONG HEARTS(CIMA T-Hawk ●リンダマン)
13分40秒 ベスト・メルツァー・エバー
○ソーカル・アンセンサード(クリストファー・ダニエルズ&フランク・カザリアン&スコーピオスカイ)
無料配信プレリウム
<ダークマッチ2>
○キップ・セイビアン
10分0秒 デスリー・ハローズ
●サミー・ゲバラ
<ダークマッチ1 カジノ・バトルロイヤル>
○ハングマン・ペイジ
16分00秒 クローズラインでオーバー・ザ・トップ・ロープ
●MJF
※他はショーン・スピアーズ(タイ・デリンジャー)、マーク・クエン、オレンジ・キャシディ、ルチャザウルス、ジミー・ハヴォック、ビリー・ガン、中澤マイケル、ジャングル・ボーイ(俳優ルーク・ペリー長男)、ダスティン・トーマス、ジョーイ・ジャネーラ、ブライアン・ピルマンJr.、サニー・デイズ、グレイシャー、サニー・キス、ブランドン・カトラー、エース・ロメロ、トミー・ドリーマー
※優勝のペイジがAEW王座挑戦権獲得
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