DEEP1強いって言われたかった…退路を断った36歳 最強“王国民”DJ.taiki壮絶に散る!!

 MMA PLANETのインタビューで
「年齢的に引退してないといけない」
「次の試合が引退試合でもいいと思ってる。むしろ最後にしたい」
と語り、退路を断ってのDEEPフェザー級王座挑戦となった36歳、最強“王国民”DJ.taiki。
 
 総合格闘技DEEPの5・12竹芝大会、新しい会場、ニューピアホールにも世界一可愛いゆかりんこと田村ゆかりさんの『fancy baby doll』を響かせて入場した。

 迎え打つ王者の弥益ドミネーター聡志は29歳。DJ.taikiとの7歳の年の差は、丁度、永遠の17歳であるゆかりんの実年齢と同じ。
 DJ.taikiが王国民であるのと同様に、弥益ドミネーター聡志にとってDJ.taikiが雲の上の存在だったという。
 だから事前に師である梅田恒介と決めた
「ショートレンジで打ち合わない」
との作戦は、向き合った瞬間に吹き飛び、1R早々に壮絶な打撃戦となった。
 そして終了間際、DJ.taikiのパンチが王者を捉えてダウンを奪う。追撃はゴングに救われた。

 だが、俄然仕留めにいった2R、カウンターが最強王国民の夢を打ち砕いた。

 結果的に1R終了間際の“あわや”が、DJ.taikiの敗因となったとも言えるが、うちひしがれた36歳の身体を抱きかかえる北岡悟39歳、ロッキー川村37歳の表情に暗さは無かった。
 勝ちに行っての完全燃焼で興行のメインを締め、満員札止めの会場は大いに湧き、観客は満足して家路に着いた。その大仕事をやり抜いた仲間への称賛がそこにはあった。

 勝って王座防衛を果たした弥益ドミネーター聡志は、人目をはばからず泣いた。

 DJ.taikiと打ち合えた喜びもあろう。
 しかし29歳は、子供の頃から憧れていた英雄が、取るに足らない小市民だと気付き、しかしその背景を慮って優しいオトナの眼差しを向けられる年齢だ。
 だからこそ、この日のリングで出会った格闘技のヒーローが、その想いを裏切らない存在だった事、その英雄を乗り越えられた事が、涙の要因であろう。

 これだけ心を揺さぶる闘いを見せられる、最強王国民DJ.taikiがリングを去る事は格闘技界にとって大きな損失だ。
 ゆかりんは40歳を過ぎてレーベルを変え、事務所を移籍し、ファンクラブを再構築したのだ。
 また格闘技のリングに、『fancy baby doll』が鳴り響き、ピンクのペンライトが乱舞する日が来る事を待ちたい。

佐伯代表は
「新しい会場だったが、評判も良くて、何回か使ってくうちに慣れてくると思う」
「後ろの3試合は特に良かったが、全体的に良い試合が多くて、久々に良い興行を見せられたと思う」
と、大会を総括。
 DJ.taikiもリングに戻ってくると予想した。

【映像配信】
格闘技プロレス専門チャンネル「サムライTV」
スカパー! ・J:COM・ひかりTV他全国のケーブルテレビで放送
■初回放送
5月19日(日)22:00~24:00
■再放送
5月20日(月)20:00~22:00 5月21日(火)8:00~10:00
5月21日(火)24:00~26:00 5月25日(土)18:00~20:00
5月26日(日)20:00~22:00 5月29日(水)18:00~20:00
最新の放送スケジュールはサムライTVホームページにて
www.samurai-tv.com

■ skyticket presents DEEP 89 IMPACT
日時:5月12日(日) 開始16:00
会場:東京竹芝・ニューピアホール

<第14試合 DEEPフェザー級タイトルマッチ 5分3R>
〇[王者]弥益ドミネーター聡志(team SOS)65.50kg
 2R 11秒 TKO 
●[挑戦者]DJ.taiki(パンクラスイズム横浜):挑戦者65.35kg

<第13試合 DEEPバンタム級 5分3R> 
大塚隆史(T GRIP TOKYO)61.70kg
 2R 1分40秒 チョークスリーパー
トレヴィン・ジョーンズ(Vida Brazilian Jiu-Jitsu/PXCバンタム級王者)61.40kg

佐伯繁代表曰く
「高かった」
というPXCバンタム級王者のトレヴィン・ジョーンズ。序盤は大塚隆史のペースだったが、一瞬の隙を逃さず一気に極めてみせ、王者の面目躍如となった。

<第12試合 DEEPバンタム級 5分3R> 
〇水垣偉弥(Sonic Squad)61.60kg
 判定 3-0
●昇侍(トイカツ道場)61.55kg
 試合が出来る状態にも関わらずマッチメークされず、格闘技人生で最悪の1年間だったという海外から出戻りの水垣偉弥と、日本で格闘技を盛り上げたいと熱く語った昇侍との意地がぶつかり合った激闘となった、結果判定だったが、スリリングな展開で場内はヒートアップ。

<第11試合 DEEPフェザー級 5分3R> 
〇牛久絢太郎(K-Clann)66.00kg
 1R 3分49秒 TKO
●ザック・ベナベンテ(Vida Brazilian Jiu-Jitsu)65.55kg

<第10試合 DEEP KICKルール 55kg以下 3分3R>
△内藤凌太(ストライキングジムAres)54.90kg
 判定 1-1 ドロー
△堀尾竜司(TRY HARD GYM)54.95kg

<第9試合 DEEP JEWELS 49kg以下 5分3R>
〇古瀬美月(Y&K MMA ACADEMY)48.60kg
 判定 3-0
●樋田智子(カルペディエム福岡)48.70kg


 序盤、圧倒的とみられた古瀬美月だったが、終盤足首を痛めた為か反撃を許して判定勝利となった。

<第8試合 DEEPフライ級 5分2R>
〇藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)57.20kg
 2R 9秒 TKO
●森脇公三(トイカツ道場)56.65kg

<第7試合 DEEPバンタム級 5分2R>
〇城田和秀(NEXUSENSE)61.60kg
 1R 1分42秒 フロントチョーク
●KEN(フリー)60.80kg

<第6試合 DEEPフェザー級 5分2R>
神田航也(パラエストラ柏)65.75kg
 1R 3分35秒 スリーパーホールド
加藤貴大(BRAVE)65.95kg

<第5試合 DEEPライト級 5分2R> 
●岸本篤史(BRAVE)70.35kg
 1R 1分16秒 スリーパーホールド
〇ベッチーニョ・ヴィタル(KRAZY BEE沖縄)70.25kg 

<第4試合 DEEP KICKルール 63kg以下 3分3R>
〇和希(TRY HARD GYM)62.90kg
 判定 3-0
●若月諒(team zeroone)62.70kg

<第3試合 DEEPウェルター級 5分2R>
●涌井忍(和術慧舟會HEARTS)76.60kg
 判定 0-3
〇嶋田伊吹(Fight Holic)77.60kg

<第2試合 DEEPフライ級 5分2R>
〇石神保貴(EX FIGHT)57.10kg
 判定 3-0
●曽我英将(ALLIANCE)57.00kg

<第1試合 DEEPバンタム級 5分2R>
〇松丸息吹(パラエストラ千葉)60.85kg
 1R 2分55秒 スリーパーホールド
●SO(平中道場)61.40kg

※『週刊ファイト』電子書籍版5月23日号で詳報掲載予定!!