[週刊ファイト5月16日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼記者座談会
プロレス・トークショー 高い料金設定よりも“別途料金”に問題アリ!?
・ネコもシャクシもといった感じでトークショーに出演するようになった
・ファンが高い入場料を支払ってトークショーに参加するメリットは何ですか?
・ファンを粗末に扱うなと言いたい
・40~50人集まらないと主催者は儲からないらしい
リングでトークショーをする小橋建太
以前、このコーナーで新日本プロレスなどのチケット料金設定に苦言を呈したことがあるが、実はそれ以上に放っておけないのがトークショーの入場料および別途料金。すべてのものには相場があるだけに、「安くしたら儲からない」という主催者側の考え方は通らないはずだが・・・。
(*編注 A=『マット界舞台裏』特約記者、B=スポーツ紙記者 C=フリーのべテラン記者)
A 10年くらい前からネコもシャクシもといった感じでトークショーに出演するようになったでしょ?
B レスラーにとっては臨時のアルバイトみたいなものですよ。若い頃と違って試合で稼げなくなったこともあります。ただ、自分で自分のトークショーを手掛けているのは小橋建太ぐらいじゃないですか?
C 2010年にIGFが、アントニオ猪木デビュー50周年記念『闘魂トークLIVE50』ツアーと銘打って東京、大阪をはじめ全国で大規模なトークショーを行ったでしょ? でも、3分の1ほどキャンセルされた上、中野サンプラザ(東京)以外の会場はガラガラだったらしい。
A 100人以上集まるトークショーはほとんどない。逆に20人以下のトークショーはザラ。
C 入場料が高過ぎることが1番の原因ですよ。スーパースターの猪木でも5000円なのに大半が6000円とか7000円の料金設定にしている。
スーパースターのアントニオ猪木
B 入場者数がしれているので採算を取るために高くせざる得ない。
A ファンが高い入場料を支払ってトークショーに参加するメリットは何ですか?
B そりゃあ好みの選手を間近で見られてトークショー終了後に直接、話せることでしょう。
A ツーショット撮影もできますよね?
C 問題はそこですよ。写真撮影くらいサービスでやってあげるべきなのに大半のトークショーでは別途料金になっている。純粋なファンから1000円でも2000円でも余分に頂こうというところがセコイ。
B こんなセコイ話もあります(笑)。あるレジェンドが大阪府立(第2)で興行を打った時に自分のトークショーをラインナップに組み入れず、会場前に別途料金でトークショーを開催したのです。ハコの使用料と時間を節約できるので合理的かもしれないけど、試合も見たファンは二重取りされた気分になったんじゃない? 実際、私の知り合いのファンは怒ってトークショーには行かなかった。
トークショーを行う長州力と上井文彦氏