初の日本大会「ONE: A NEW ERA -新時代-」 ベスト・パフォーマンス5選を発表!

 ONEチャンピオンシップは、2019年3月31日(日)初の日本大会「ONE: A NEW ERA -新時代-」を両国国技館で開催された。

 総勢23名の世界王者を擁し全15試合が行われた「ONE:A NEW ERA –新時代-」では、ONEチャンピオンシップにとっても歴史的な大会となり、5試合をベストパフォーマンスとして選出された。

1. ”跳関十段”青木真也が”ランドスライド”エドゥアルド・フォラヤンからONEライト級世界王座を奪還
日本だけでなく、アジア、そして世界の格闘技における生きる伝説・青木真也。
その青木選手がONEライト級王者だった当時、ベルトを奪われたエドゥアルド・フォラヤンを肩固めで破り、
見事タイトル奪取に成功した。
青木選手は試合序盤に蹴りの牽制から組みつきフォラヤンを倒すことに成功。
そのまま一気に肩固めを極め、フォラヤンの逃げ場を封じた。
フォラヤンは為す術なく、そのまま絞められると失神。
ONEライト級世界王者に返り咲いた青木真也は、若き挑戦者を待っている。

2. ”ザ・パンダ”ション・ジンナンが”アンストッパブル”アンジェラ・リーをストップ!
ONE女子ストロー級世界王者のション・ジンナンが、ONEデビューから無敗だった
ONE女子アトム級世界王者アンジェラ・リーと対戦した。
アンジェラ・リーは打撃で距離を詰めてテイクダウンを狙うという得意の形でジンナンを攻めたて、
ONE史上初となる女子二階級制覇に向けて、順調な試合運びをしているかに見えた。
第4ラウンドにアンジェラがジンナンを捉え、アームバーを極める。ジンナンのタップアウトだと誰もが思ったが、
ジンナンはそれを耐え抜き、続く第5ラウンドでキックからのコンビネーションで体力が切れたアンジェラをKO。
アンジェラを破ったジンナンは今や、女子ストロー級での絶対王者の地位を固めた。

3. ”ザ・ビルマ・パイソン”アウンラ・ンサンが長谷川賢との再戦を制しONEミドル級世界王者を防衛
2018年のベストバウト賞を獲得したアウンラ・ンサンと長谷川賢の対決が初の日本大会で再び実現。
昨年11月の対戦では、5ラウンドを闘った両者だが、今回の決着は早かった。
多くのファンは前回と同じような展開になると予想したが、ンサンの対策は万全だった。
開始直後から、ンサンは積極的に長谷川を攻め試合を優位に進めた。
第2ラウンドでは、右フックで長谷川を沈めると、TKOで勝利をものにした。
試合後、ンサンはONEヘビー級世界王者のブランドン・ヴェラとライトヘビー級世界タイトルマッチを行うことを発表。
10月に開催予定の二度目の日本大会で対決が実現する予定だ。

4. ”マイティ・マウス”デメトリアス・ジョンソンがONEデビュー戦を勝利で飾る
初の日本大会「ONE: A NEW ERA –新時代-」では4つのタイトルマッチが行われたが、
それを除いて最も注目されたカードがデメトリアス・ジョンソンのONEデビュー戦であった。
北米で12度の世界王者を獲得した”フライ級史上最強の男”にファンのみならず、選手・関係者からも注目が集まった。
ジョンソンはONEフライ級ワールドグランプリに出場し、日本の若松佑弥と対決した。若松の猛攻を受けながらも、
アメリカのスーパースターは期待を裏切らず、王者らしく対応しグラウンドの展開に持ち込むと
最後はギロチンチョークで若松を破り、貫録勝ちを収めた。
ワールドグランプリ優勝候補の筆頭として、ジョンソンの準決勝での戦いに注目が集まっている。

5. ”ザ・キング”ダニー・キンガッドが仙三を破りONEフライ級ワールドグランプリ準決勝に進出
これまでエドゥアルド・フォラヤン、ケビン・ベリンゴン、ゲヘ・エウスタキーノ、ジョジュア・パシオといった
世界王者をONEに誕生させてきたチーム・ラカイ。
その若きエースであるダニー・キンガッドが新しいステージに駒を進めた。
第5代フライ級キング・オブ・パンクラシストである仙三を相手に判定3-0で勝利。
観客の多くが仙三に大声援を送るなか、アウェイでの勝利となった。キンガッドは準決勝に進み、
同じく準決勝の勝者であるカイラット・アクメトフと対戦する。

大会の総括

1.青木真也は世界で最も危険なグラップラー
青木真也は2016年にエドゥアルド・フォラヤンに敗れ、ONEライト級世界王者を失うと、そこから苦しい時期が続いた。
グラップリングマッチでゲイリー・トノンに敗れ、階級を上げて挑んだウェルター級の試合では、ベン・アスクレンに敗北を喫した。
青木真也はもう世界で闘えないのかもしれないー。そんな声が聞こえた中、青木は再びライト級戦線に復帰した。
そして青木は、自らからタイトルを奪ったフォラヤンと日本大会で対峙し、第1ラウンドで勝利を決めた。
再びONEライト級世界王者となった青木真也は今でも、世界で最も危険なグラップラーであることを証明した。

2.ダニー・キンガッドがONE世界フライ級の頂点に向け好発進
チーム・ラカイに所属するダニー・キンガッドが第5代フライ級キング・オブ・パンクラシストの仙三を破ったことは、
衝撃を持って受け止められた。勝利を収めたキンガッドは、ONEフライ級ワールドグランプリ
準決勝でカイラット・アクメトフと対戦する。
キンガッドは開始直後から打撃とグラウンドの両方で優位に試合を進め、判定3-0の勝利を勝ち取った。
簡単に負けられない仙三は気迫の逆襲をみせたが、キンガッドは卓越したレスリング技術で仙三の猛攻を回避した。
ONEヘビー級世界王者のブランドン・ヴェラをもってして「未来の世界王者だ」と絶賛されるキンガッドは、
ONEフライ級ワールドグランプリの優勝候補の一角と言っていいだろう。

3.ション・ジンナンはONE女子ストロー級の絶対王者
ONE史上初となる女子二階級制覇を狙ったONE女子アトム級世界王者のアンジェラ・リー。
彼女は階級を超え、ション・ジンナンが持つONE女子ストロー級世界王座を狙って戦いに挑んだ。
試合の主導権を握ったのはアンジェラだった。第4ラウンドではジンナンを捉えると、
アームバーを極めかけたが、ジンナンはこれを耐え抜いた。
結局、この攻防が試合の流れを変え、ジンナンが最終ラウンドで逆転勝利を収めた。
ション・ジンナンが最強の挑戦者と言われたアンジェラ・リーにプロ初黒星を付け、
ONE女子ストロー級での王者の地位を不動のものにした。

4.ONEは階級を超えた夢のマッチメイクを実現
これまでONEでは、「青木真也vsベン・アスクレン」、「エドゥアルド・フォラヤンvsマーチン・ヌグエン」、
「ビビアーノ・フェルナンデスvsマーチン・ヌグエン」など数多くの階級を超えた夢のマッチメイクを実現してきた。
また、世界王者と世界王者が闘う、階級を超えたタイトルマッチも開催してきた。
今大会も、階級の違う女子アトム級王者のアンジェラ・リーと女子ストロー級王者のション・ジンナンの
マッチメイクが開催前から大きな話題を集めた。
二階級のベルトホルダーのアウンラ・ンサンは今大会で長谷川賢を下し、ミドル級の世界タイトルを防衛。
試合後にONEヘビー級世界王者であるブランドン・ヴェラから
もう一つのライトヘビー級タイトル戦での挑戦を受け、これを快諾した。
両王者のやりとりを受けONEのチャトリ・シットヨートンCEOが承認し、
階級を超えたONEスター選手のスーパーバウトが正式決定した。
注目のタイトル戦は、10月開催予定の次期日本大会にて行なわれる予定となっている。

5.ONEチャンピオンシップは予測不可能
突然のONE参戦で世界を驚かせたMMA界の世界的スーパースターのデメトリアス・ジョンソンと
エディ・アルバレスは初の日本大会でONEデビューを果たした。
これまでのキャリアや実績を考えれば、フライ級、ライト級それぞれのワールドGP優勝候補筆頭と考えられていた。
しかし、デメトリアス・ジョンソンは、日本の若松佑弥と対戦し、最終的には一本勝ちを収めたものの、
試合序盤は若松のパンチを顔面に被弾させるなど猛攻を受けた。
一方、北米メジャー団体のベルトを2本も持つアルバレスは、ONEのKOアーティストと呼ばれる
ティモフィ・ナシューヒンと対戦し、衝撃のTKO負け。大方の予想を裏切る結果となったが、
これの予測できないところが、ONEの大きな魅力である。


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