WRESTLE-1後楽園激震! イケメン卒業直後に#STRONGHEARTS山村武寛緊急搬送!!

 人気NO1の黒潮“イケメン”二郎退団の日である4月3日。WRESTLE-1にとっての長い1日が終わった。

 第5試合、福山雅治の『HELLO』が流れると、平日としては大盛況の1100人超の観客が配布されたお別れのメッセージボードを掲げるのを見たイケメンは一瞬顔をくしゃくしゃにし、それでも切り替えていつもの入場パフォーマンスをみせる。

 社長のカズ・ハヤシにイケメン/を叩き込み
「ありがとうございました」
からのムーンサルトプレスでのフィニッシュで涙の大団円。各メディアも当然トップはイケメンの写真をもってくるという流れ。


 その状況で、セミファイナルのタッグチャンピオンシップ、メインイベントのシングル王者挑戦権を賭けた2試合は、いかにポストイケメンのWRESTLE-1の方向性を指し示すかが問われた試合だった。
 だが、セミファイナルの、これから山場を迎えようという9分過ぎ、河野真幸と絡んでいた#STRONGHEARTSの山村武寛が突然横たわったまま動けなくなり、慌てたレフェリーがゴングを要請。試合はそのまま河野組の勝利となった。



 特に危険な大技が決まったという事でなく、河野真幸も一瞬何が起こったか解らないといった表情をみせて立ちすくむ中、敵味方なくセコンドが山村を囲んで様子をみる。

 担架が用意されたが、首から下が痺れて動かないという事で、動かさない方が良いという判断の元、リングに横たわらせたままの山村に身体を冷やさない様に控え室からかき集めたタオルがかけられる。
 無限にも感じられる時間が流れたが、山村は手脚を少しづつ動かせる様子をみせ、そこへ救急隊員が到着。名前や誕生日にしっかりと受け答えをする山村に、最悪の事態は無さそうだという安堵の空気が選手や我々メディアに流れる。

 さらにストレッチャーを携えた救急隊員が到着。身体を極力動かさないように左右に分割したストレッチャーに固定された山村に、念の為酸素吸入が施される。



 身体を固定され、毛布をかけられた山村はようやくエレベーターで救急搬送された。

 全身が麻痺しての搬送というと高山善廣が思い出されるが、危険度の低く思える技で…という所は共通点。しかし首から下の感覚が無いまま運ばれた高山に比べると、山村は手脚の感覚が戻っていた点はほっとする部分ではある。
 しかし高山がドクターストップを告げられながらリングに上がったのと、山村が欠場明けというところは、指摘せざるを得ない共通点ではある。
 無論、今回の怪我が、前回の負傷と因果関係があるかどうかは現時点では不明。河野のニーリフトは強烈で、山村がそのダメージを見誤ったまま次のムーブに移り、受け身を充分とれなかった可能性も否定はできない。
 技と技のつなぎ目だけに、ちょっとした真空地帯が生じ、そこにハマってしまった、運が悪かったのかもしれない。

 本誌は高山が回復する事を祈りつつも、その怪我を不幸な事故と片づけるべきでは無いと指摘してきた。プロレスラーの強靱な肉体への信仰が怪我をどうしても情緒的に、不運な事故で片付け、そこからの回復を美談にしてしまいがちなのだが、やはり医師の判断を取り入れ、安全に充分配慮するという事を教訓としないと、不幸な事故が起こる可能性が高くなるという事は改めて考えるべきだと思う。
 その意味では、昨年SEAdLINNNGで、本人の出場の意志を認めず強制的に中島安里紗を欠場させたのは改めて全てのプロレス団体が見習うべき姿勢であろう。

 だが今は、山村が大事に至らず回復する事を祈るのみである。

■ WRESTLE-1 TOUR 2019 CHERRY BLOSSOM
日時:4月3日(水) 開始18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1113人(=主催者発表)

<第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇トンドコロ隼 タナカ岩石
 9分41秒 ドラゴンスープレックスホールド 
●馬場拓海 三富政行

<第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
アンディ・ウー エル・イホ・デル・パンテーラ 〇稲葉大樹
 12分23秒 極反り卍固め
芦野祥太郎 児玉裕輔 ●新井健一郎

<第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
●才木玲佳
 6分52秒 ピラミッドドライバー⇒エビ固め
〇堀田祐美子(Actwres girl’Z)


 イケメンが卒業し、人気面では断トツの才木玲佳。物販の列は大会終了後も続いた。
 次回後楽園ではなんと井上京子戦が決定、会場もどよめいた。
「才木玲佳〇番勝負」の様相を呈してきた。

<第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
〇立花誠吾
 9分59秒 えびす落とし⇒片エビ固め
●エル・リンダマン(#STRONGHEARTS)

<第5試合 黒潮“イケメン”二郎壮行試合タッグマッチ 30分1本勝負>
●カズ・ハヤシ ペガソ・イルミナル
 11分31秒 ムーンサルトプレス⇒片エビ固め
征矢学 〇黒潮“イケメン”二郎


イケメンとは相容れないプロレス感の芦野祥太郎だが、最後の最後で熱い抱擁。男泣きを見せた

<第6試合 WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ 60分1本勝負>
[王者組]〇河野真幸 アレハンドロ
 9分56秒 レフェリーストップ 
[挑戦者組]T-Hawk ●山村武寛
※第17代王者組・河野真幸&アレハンドロが初防衛に成功

初防衛に成功した河野とアレハンドロだが、もちろん喜びの声はない。
「山村、もう一回挑戦してこい! 」
「チャンピオンとして待ってる」
と、山村への激励を述べるのみだった。

<メインイベント WRESTLE-1チャンピオンシップ次期挑戦者決定戦シングルマッチ 時間無制限1本勝負>
〇近藤修司
 20分13秒 キングコングラリアート⇒片エビ固め 
●羆嵐


※490円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’19年04月11日号天王山WM週間ROH新日MSG イケメンW1事故 ONE両国 ラウェイ 長州力