[週刊ファイト3月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼キングコング・バンディ追悼~RAWフィラデルフィア~WWE改造計画
タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編 photo by George Napolitano/他
・バンディ1986年『レッスルマニア2』金網戦でハルク・ホーガンとメイン
・1994年テッド・デビアス率いるミリオンダラー・コーポレーション入り
・ザ・シールドOne Last Time!どうなるロンダxベッキーxシャーロット女子戦
・池江璃花子でも世間に認知される白血病とローマン・レインズの回復
・リアルタイム時代にわかるEC3の試合カットとディーン・アンブローズ
・カート・アングルの酷扱い!女子は不確定多発なので発表伸ばす作戦
・トップ画像がロンダ様になったRAWの肝と『WM』後の女子革命の深化
・メキシコ情勢の変化を正しく伝える必要:テレビサとTVアステカ事情
・AEW日本人契約第一号は中澤マイケル!グローバル戦略必需の時代
・NXTトマソ・チャンパ手術と飯塚高史引退『ワープロ』野上アナ泣き
サージェント・スローターとの抗争でも記憶に残る
―― 現地時間の3月4日、日本に伝わったのは5日になりますが、キングコング・バンディことクリストファー・アラン・パリスさんが亡くなりました。享年61歳です。あの風貌ですからテレビや映画でも活躍しましたが、晩年は寂しいものだったとの情報もあります。
オフレコ ジョージ・ナポリターノ本誌通信員が大量に写真持ってるからね。以下のプロモ写真も、クレジットなしに勝手に使っている媒体あるけど、ナポリターノ記者が撮影したものだ。
―― なにしろ、1986年4月7日『レッスルマニア2』の金網戦でハルク・ホーガンとメインを務めたから、比較的一般にも知られていることは間違いありません。
オフレコ ただまぁ、今のWWEも同じようなモンとも言われるけど、「プログラムが組まれて」と言うんだけど、ずっと同じカードを巡業でもやると。ネットがない時代に加えて、日本のように毎日プロレスを取り上げるスポーツ紙がないこともあって、内容も、スポット順番からして全く同じ展開のを延々と毎晩やって各会場を回るみたいなところがあってねぇ。
それが一巡したら終わりになる選手と、次はインターコンチ王座に照準とか、また期間を置いてからもう一巡になる再度のリクエストがかかる選手とに分かれた。残念ながらバンディは前者になるなぁ。
―― 大味で単調な試合構成ですからね。プロレス頭を回転させて、アドリブで違うことをやってみたりとか、手を変え、品を変えと味付けに工夫して、抗争がずっと続くプログラムもありますから。天山と飯塚高史は10年やったんですよ。ワープロ中継のはBD保存にしましたけど(笑)。
オフレコ 野上アナが泣くやつね。僕はマンハッタン現地在住だったので覚えているけど、スローター軍曹とは続いた、ホーガンの弟分ブルータス・ビーフケーキともはあったんだけど、まぁ普通の抗争の範囲だなぁ。メインを務めた事実は残るけどレスラーとして生き残った訳じゃない。
―― そのビーフケーキが次の殿堂入りという噂もあります。トリー・ウィルソンが発表されましたけど。
オフレコ WWEの殿堂は、一貫性もなければ基準もでたらめ。別にトリー・ウィルソンに文句はないんだけど、だったらステイシー・キーブラーはどうなんだとか、言いだせばキリがないからなぁ。藤波が、猪木が・・・の時は日本でも盛り上がるけど、別のPWHFでは、ジョージ・ナポリターノ記者が藤波と一緒に殿堂入りしていて、そっちは選考がまともとなるんだけど(笑)。
▼NY特派員時代の私を全面的にサポートしてくれたのは米国人記者だった
[ファイトクラブ]井上譲二の『週刊ファイト』メモリアル第36回 NY特派員時代の私を全面的にサポートしてくれたのは米国人記者だった
―― あくまで2019年の『レッスルマニア』メインイベントが、史上初の女子カードになるので、その前にDIVA時代の金髪白人美形の象徴を表彰しておこうという。それしか考えられません。新たな時代の前に、前の時代の代表が称えられるのは結構なことです。
オフレコ 話がそれてもイカン。バンディは、先に新日本プロレスに呼ばれて(1985年1月『新春黄金シリーズ』初来日)、そこからWWF(現WWE)との契約に至った経歴という・・・。
―― Wikiによると「アントニオ猪木を相手に、2月5日に愛知県体育館、翌6日に大阪府立体育館にて1万5000ドルの賞金をかけたボディスラム・マッチ2連戦を行う」とあります。テレビでやったので覚えてはいるんですが、あんまり試合内容は記憶に残ってないという・・・。
オフレコ 僕も、ニューヨークに住んでようが日本からのVHS入手は、当時、確かタイマー録画とかも発達してなかった時代に、かえって邦人向けの店で簡単、確実に毎週借りられるとか、この話はまたの機会にするけど。現地MSGのも当然見てるんだけど、本当にキャラが確立したのは1994年8月、テッド・デビアス率いるミリオンダラー・コーポレーション入りという恰好でWWFに復帰した時かなぁ。その時のスキッド用演技とかがあるからテレビや映画にも出られたんだし。
―― 古舘伊知郎さんは「闘うシロナガスクジラ」とか煽ったんですけどね。合掌。今週はハーリー・レイスさんが肺がんでとか、編集部は写真の手配とかもあり振り回されました。フィラデルフィアのRAWにナポリターノ記者派遣もありましたし、毎週のことなんですが色々重なるという。
ザ・シールド再結集!どうなるロンダxベッキーxシャーロットRAW女子王座
オフレコ その「フィリーはスペクトラム」(現ウェルズ・ファーゴ・センター)のRAW生中継なんだけど、シールド再結集やるという情報が入って、勝手知ったる会場だから記者を派遣しようと。電子書籍版購入者のみの特典になるけど、海外情報局コーナーもあるから、今週の紙面構成をどうしようか。
―― 結局、公開ブログに出したものをベースにした速報版というか、そちらは海外情報局に通常通り収録して、会員のみの有料ファイトクラブ記事には、さらにもっと裏ネタを掘り下げよう、2つにわけるという変則仕様になりました。
オフレコ なにしろ、速報版に出さなかった写真だけでも膨大にあるからねぇ。こっちには未公開のを使うからかぶらない。自前で行かせた場合は、そりゃ写真は大量に確保できるからなぁ。
―― 前週のRAWが、リック・フレアーの70歳の誕生日ということで、以前はノースカロライナ自宅のイメージがテレビでも紹介されていたんですけど、今はまたまた再婚した若い奥さんと、実際はジョージア州アトランタに住んでいて、それで当地からの中継が、それを売りにしようと。
ただ、大きなケーキまでリング上に持ち込まれて、誰かがお約束で顔を突っ込むのかと思っていたら、バクステージで暴漢と化したバティスタに老人が襲撃されるスキッドでした。
オフレコ 本当のバースディー・パーティは、地元のステーキ店で盛大だったと(笑)。まぁ、普通にやっても番組としては面白くないから、実生活の巡業でも本物の子分だったトリプルHが怒るという物語進行に繋げたのは「考えたな!」と。
―― ところがバティスタは続くフィラデルフィアには出てこない。なにしろ2014年の『ロイヤルランブル』優勝なんですが、ペンシルベニア州ピッツバーグ会場が大ブーイングになりました。
オフレコ シナリオ班の思惑通りのブーイングなら何の問題もないんだけど、想定外の不評だったからね。ダニエル・ブライアンがYESでブレイク中の時代とか、お客がローマン・レインズに感情移入してしまったとか、プロレスは演劇じゃないという・・・。お客がどう受け取るかまで、完璧に読んでやれた試合もあれば、作る側には想定外のリアクションになり、底なし沼に突き落とされることもある。
▼野獣バティスタ優勝もローマン・レインズご褒美!1・26WWE『ロイヤルランブル』
野獣バティスタ優勝もローマン・レインズご褒美!ジョン・シナはワイアット・ファミリーと抗争スタート!1・26WWE『ロイヤルランブル』
―― ピッツバーグとかフィラデルフィアは、大阪のようなもんでガラが悪い街で有名ですから。だからバティスタは、来週は会場に行くけど、スペクトラムにはビデオ出演だけにしたと。生中継なんで時間割も決まっているのに、客が予想外の場面に騒いだりしてプロデューサーが困るという会場。ベビーフェイスにもブーイング浴びせるとか、一筋縄ではいかぬ土地柄なんです。
オフレコ 「大阪のようなモン」って酷いこと言うなぁ。作る側のコントロールに収まらない気質というのは確かで、その2014年の時は大応援だったのに、それからあとのローマン・レインズは、フィリーだと(ベビーフェイスなのに)ブーイングになるから王座交代にはさせられないとか、その後の話をやり出したらキリがなくなる。
池江璃花子でも世間に認知される白血病とローマン・レインズの回復
―― それでローマン・レインズです。競泳、池江璃花子選手の「負けたくない」でも、巷の認知が高まっているタイミングでもあります。
オフレコ 3月7日号でも、”We Fight We Overcome We Believe”のTシャツ販売に貢献したと思うが・・・
▼今週のマット界~レッスルマニア決戦NXT-新日ROH~前田Friday上井KENTA他