大阪 NJKF誠至会主催興行! 二條司が勝利!

 2月24日(日)、大阪・平野区民ホールにて、NJKF誠至会主催興行「NJKF 2019 west 1st」が開催された。

 NJKF西日本としては今年最初となる今大会のメインは、NJKFとNKBの交流戦。NJKFはNKB設立の中心を担いながら離脱し、以後両者の関係は途絶えていたが、一昨年11月、関係者の粘り強い努力により同じ関西で王者同士の対戦が実現し、正式に交流が再開された。現在は関東の大会でも選手が行き来する状況となっており、その中で今回はNJKFスーパーライト級4位の二條司とNKBライト級1位の棚橋賢二郎が激突することとなった。

 二條はキックボクシングのプロとしてのスポーツ推薦で国立和歌山大学に入学した21歳。ここまで9戦6勝(3KO)1敗という戦績で、昨年は2勝(2KO)1分の負けなし、しかも勝利は全て1RKOという好成績によりNJKFの年間表彰でも技能賞を受賞したばかりの注目株だ。

 一方の棚橋はマッスルボディから繰り出す豪快なパンチで会場を沸かせ、過去にはINNOVATION、新日本キックなど他団体のリングも経験。昨年12月の日本キック連盟後楽園大会では高橋一眞の持つNKBライト級王座にも挑戦した実績を持つ。今回はNJKFのリングで実力を示すべく、新潟から乗り込んできた。

 試合は両者のらしさが発揮される展開に。1R開始早々からパンチを振るって突っ込む棚橋に対し、183cmと長身の二條は蹴りで応戦しつつ、組めばヒザを入れる。後半にはハイキックも繰り出していく。2Rには組み合った際のバッティングにより棚橋が左目をカットし、流血に見舞われるも試合は続行。1Rと同じく首相撲に捕らえた二條がヒザを連打すると、場内からは「オーイ!」「オーイ!」のかけ声が響く。

 3Rも大まかな展開は同様だが、パンチから組んだ棚橋はフック、ボディを繰り出していく。二條も接近戦の中でヒザだけでなくヒジも見せる。後半には右ハイキックもヒット。3Rを終えてのオープンスコアはジャッジ3名とも30-28で二條を支持。

 これがキャリア初の5R戦となる二條は、実戦での4R以降は未体験ゾーン。このあたりから、パンチで突っ込んだ棚橋がロープ、コーナーに押し込む展開が増えていく。二條もクリーンヒットはもらわないものの、序盤に比べると棚橋の圧力にやや苦しげな表情を見せることも。5Rも同様の展開で、二條は主導権を手放すことこそなかったものの、試合が進むにつれて棚橋のタフさが目立つ流れの中で試合終了のゴングを聞いた。

 判定は三者ともに二條を支持し、交流戦はホームリングの二條に凱歌が上がった。リング上でインタビューに応えた二條は「思ってたよりしんどくて、最後フラフラで……何とか勝てました」とコメント。就職活動を控え、「キックボクサーとしての活動はとりあえず卒業まで。その後は就職した会社の状況次第」と決めているため、「今年いっぱいしかないんですけど、必ずその間にベルトを巻きます!」とファンに約束した。

 この他、大会を通じて印象的だったのは京都野口ジム勢の躍進だ。セミ以下3試合と昼の部の「NJKF Young Fight 5th」の1試合に出場した計4選手が全勝。スーパーライト級の田邊裕哉、スーパーバンタム級の梅井泰成はともに一つ上のランカーに勝利し、連勝中のフェザー級4位・松本龍斗はDEEP☆KICKのランカーである篤椰をヒジ・ヒザで攻め続けて判定勝利。NKBからフリーを経て昨年4月にNJKFに新加盟したジムの選手たちが勢いづいてきたことで、他のジムにも大いに刺激となりそうだ。

 NJKF西日本の次回大会は4月21日、岡山コンベンションセンターで拳之会主催興行が、そして6月23日には大阪・東成区民センター大ホールで誠至会主催興行が開催される予定だ。

(レポート&写真:高崎計三)

■『NJKF 2019 west 1st』
日時:2月24日(日)
会場:大阪・平野区民ホール
〈試合結果〉

<メインイベント 交流戦 スーパーライト級 3分x5R(肘あり)>
 ○ 二條 司(NJKF誠至会/NJKFスーパーライト級4位)
   判定3-0(50-47、50-46、49-47)
 ● 棚橋賢二郎(拳心館/NKBライト級1位)

<セミファイナル 交流戦 58kg契約 3分x3R(肘あり)>
 ○ 松本龍斗(NJKF京都野口ジム/NJKFフェザー級4位)
   判定3-0(30-28、29-28、30-29)
 ● 篤椰(team Bonds/DEEP☆KICK-63kg8位)

<第5試合 NJKFスーパーバンタム級 3分x3R(肘あり)>
 ● 雄一(NJKF TRASH/NJKFスーパーバンタム級5位)
   判定0-3(28-30、28-30、29-30)
 ○ 梅井泰成(NJKF京都野口ジム/NJKFスーパーバンタム級6位)

<第4試合 NJKFスーパーライト級 3分x3R(肘あり)>
 ● MA-SHI(NJKF新日本拳法同志会/NJKFスーパーライト級8位)
   判定0-3(29-30、29-30、28-30)
 ○ 田邊裕哉(NJKF京都野口ジム/NJKFスーパーライト級9位)

<第3試合 交流戦 68kg契約 3分x3R(肘あり)>
 ● 龍威地(NJKF ARENA/NJKFウェルター級8位)
   判定0-3(三者とも28-30)
 ○ 慎太郎(team Bonds)

<第2試合 交流戦 60kg契約 3分x3R>
 ○ 山畑雄摩(NJKF心将塾/NJKFスーパーフェザー級6位)
   判定3-0(30-27、30-27、30-28)
 ● 金剛 駿(Kick-Style/DEEP☆KICK-60kg3位)

<第1試合 バンタム級 3分x3R(肘あり)>
 ○ HAL(team BEAST)
   判定3-0(29-28、29-28、30-29)
 ● 鷹介(魁塾/DEEP☆KICK-55kg3位)

〈オープニングファイト〉

<第2試合 NEXT☆LEVEL 56kg契約 2分3R>
● 吉井龍城(レグルス)
  判定0-3(三者とも27-30)
○ 有井渚海(及川道場)

<第1試合 NEXT☆LEVEL 55kg契約 2分3R>
○ 数島大陸(及川道場)
  判定2-0(30-29、29-29、29-28)
● 池田 隼(空修会館)


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