立嶋篤史敗れる!沖縄レキオバトル名護 vol.3

■ レキオバトル名護 vol.3
主催:名護ファイティングスポーツ実行委員会
会場:名護市民会館・中ホール(沖縄県名護市港2丁目1-1)
日時:2019年1月20日(日)
後援:名護市、国頭村
協賛:株式会社琉慎建設、志喜組、朝日興業企画、FMやんばる、他35社


<プロ第7試合 メインイベント フェザー級 3分5回戦 レキオバトルムエタイルール>
○ダイスケ(エボリューションムエタイジム/56.8kg)
 TKO 1R 2分57秒 肘打ちによる裂傷をドクターが診断の上、レフェリーストップ
●立嶋 篤史(ASSHI-PROJECT/元全日本フェザー級王者/57.0kg)

青コーナーの立嶋が先行入場。
セコンドを務める現役キックボクサーであり息子の立嶋挑己がセコンドとして先導。
一貫して変わらない入場曲「Holding Out For A Hero(ボニー・タイラー)」がかかる中、挑己の肩に両腕を預けてゆっくりと花道を進む。
流石の緊張感に場内には、張り詰めた空気が漂う。
続いて、地元の人気者、ダイスケが入場すると、応援打の大声援や沖縄島唄で定番の指笛で祭り騒ぎとなり、両コーナーのコントラストが浮き彫りとなる。
が、両選手のリングコール時、ダイスケの後に叫ばれた青コーナー(立嶋)コールから、
立嶋恒例の居合斬りパフォーマンスでまた水を打ったように静まり緊張感がマックスに。
そして、試合開始のゴングから、ダイスケが積極的に前に出る。
オーソドックススタイルからの左ジャブ、左ミドルキック、左ボディーフックなど、単発でもコンビネーションでもほとんどを立嶋は被弾。
ただ、ダイスケの打ち終わりに硬質の右ローキックを打ち返すことは忘れないが、ダイスケの勢いを弱めるには至らない。
波に乗るダイスケは、得意の右フックを好打し、これにふらつきロープまで後退する立嶋に思い切った右ヒジ打ち一閃。
これにより右目蓋を斬り裂くことに成功し、レフェリーはリングドクターの診断を仰ぐ。
ダイスケは、我がの肘をグローブで叩いて得意満面。
10数秒の医師診断で試合続行が許可されるとダイスケは怒涛の攻勢を全開に。
立嶋は、両腕を伸ばすアームガードなどで防御し、パンチの打ち合いにも応じるが、
左ジャブ、左フック、左ボディー、右ストレート、左ミドルキックと多彩な攻撃を立て続け、そこに左縦ヒジ打ちを織り交ぜると、
先ほどの裂傷に直撃したか、血が目に見えてビューっと吹き出し、レフェリーは、顔をしかめながら即座に二度目のドクターチェックを要請。
パッと見るなり即断で不能の診断を告げるとレフェリーは両腕を振って試合を終了させ、立嶋はただ俯き表情を歪める。
場内は、鮮やかな圧勝劇で大爆発。
ダイスケは、まずすぐに偉大な先人の立嶋に敬意を払って頭を下げ、それから、客席に向かいガッツポーズを繰り返す。
立嶋がリングを降りようとするの認めると、ダイスケは再度敬服を示した。

リング上ダイスケのマイクアピール

本日は、沢山のお客様にお集まりいただき、本当にありがとうございます!
対戦していただいた大先輩、立嶋さん、ありがとうございました!
今、KNOCK OUTやK-1などキックボクシングが全国的にブームになり、沖縄からマサ佐藤さん、仲山大雅君が
大活躍して道を創ってくれているので、自分もまたその道に乗って追い付き追い越せるよう頑張りますので、
またの応援、よろしくお願いいたします!

<プロ第6試合 58kg契約 3分5回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
△ 辰樹(DROP/57.5kg)
 判定1-1(50-46、49-50、49-49)
△ 金城裕哉(RIOT GYM/57.8kg)

辰樹は、KNOCK OUTで活躍中の仲山大雅とダウンの応酬を繰り広げるなど強打に定評のあるサウスポー。
所属は、沖縄中部の宜野湾市であるDROPながら、日中の務めの関係で故郷の名護市に帰り、
エボリューションムエタイジムの預かり選手ともなっているだけに言わばホームの晴れ試合。
対する金城は、戦績こそ振るわないものの、強気に5回戦を要求。
相手にスタミナの難があると見越しての作戦と受け取った辰樹は「すぐにKOするから問題なし」と強気。
果たして、試合内容は、パンチ中心の上下コンビネーションを織り交ぜ果敢にKOを狙い前進する辰樹に
狙いすませた右ミドルキックをカウンターで、または相打ちで放ち続ける金城という構図がフルラウンド展開。
明らかに攻撃力の高い辰樹のパンチで金城の顔面は朱に染まり、ボディーブローに背を向ける場面がありながらも
赤鬼が棍棒を振るって猛るが如く右脚を振るい続け、そのひたむきさでアウェーながら観衆を感心させるほどの闘志を見せた。
試合結果は、三者三様のドロー。
勝利を確信していた辰樹は、手を差し上げる審判に体重をかけることをかまわず座り込んで悔しさを隠せなかった。

<プロ第5試合 スーパーバンタム級(55.34kg) 3分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
○ 弘樹(Y’ZD豊見城ジム/55.0kg)
 判定2-0(30-28、30-29、30-30)
●佐喜眞 祐作(エボリューションムエタイジム/54.8kg)

アマチュア時代からテクニックに定評があり、所属ジムでインストラクターを務める弘樹。
ボクシングの下地があるだけにハードヒットのパンチと左右構えをスイッチするトリッキーさを併せ持つ佐喜眞。
果たして両者の激突は、技術×力の典型となった。
デビュー時は、フェザー級や60kgで戦っていた佐喜眞は、今回初のスーパーバンタム級ながら減量による戦力減退は見受けられない。
体格差を利してプレッシャーをかけ強打を狙う。
それを弘樹は、リーチで劣ろうとも長距離で前蹴りや左右ミドルキックを飛ばし、
相手の前進には華麗なフットワークでそれをいなす展開。
見ごたえある攻防は、3ラウンドがあっという間に感じるほどで接戦の判定は、辰樹がものにした。


<アマチュアスペシャルマッチ 90秒2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
ー 山口 勲(伊志嶺道場)
 ノーコンテスト ジャッジ3名が判定不能と判断
ー ふわとろっくcafe(エボリューションムエタイジム)

74歳(今月末に誕生日で75歳)の山口勲は、これが2回目のアマチュアキックボクシング挑戦。
当興行開催の発表を見聞きして、自ら出場を志願して主催者を驚かせた。
倒するは、名護市で今年5月にオープンする自らがオーナーシェフとなるカフェレストラン名を
リングネームに選定した36歳のアマ戦績1戦1勝のサウスポー。
高校時代に取得した柔道黒帯を70歳を過ぎて二段に格上げし、試合でも一本勝ちしてのけただけに、
入場時に柔道着を羽織り、リングに上がると高々に素早く回転受け身を二回披露し場内の嘆息を誘う。
道着を脱ぐと、その若々しい体躯にはやり感心の声があがりゴング。
ふわとろっくは、すぐに那須川天心張りのトリケラトプス拳ポーズのパフォーマンス。
これに山口は、ストレートパンチと右ミドルキックの猛攻で応え場内を沸かせる。
打ち合いに応じるふわとろっくの左ミドルキックが直撃し、山口の動きが一瞬止まるが、
そこを堪えて必死の反撃に場内拍手。
にらみ合いが続くとふわとろっくは「カモーン!」とノーガードの挑発。
山口は、全力のパンチを打ち込み打ち合いが続く中、90秒2ラウンドは瞬く間に終了。
プロの試合の合間に組み込まれたスペシャルマッチは、
試合判定を3名のジャッジが「これはジャッジ不能」とばかりに笑顔で拒否して、
判定なしのノーコンテストとなったが、場内はプロの熱戦に贈られる以上の大拍手でいっぱいになった。

<プロ第4試合 ウェルター級 3分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
△ ワンパンマン浦野(名護ムエタイスクール/66.4kg)
 判定0-1(27-30、30-30、28-28)
△ ナオキ・プゥアンタオムエタイ(プゥアンタオムエタイ/66.3kg)

名護ムエタイスクールの副将格、ワンパンマン浦野は、中国でカリスマ王者として名高いカン・エンと戦った経歴を持つ。
人気漫画『ワンパンマン』の主人公にそっくりなことからこのリングネームとなったが、パンチよりもヒザ蹴りが得意なファイター。
ナオキは、タイに定住しながらムエタイを追求した日本ムエタイ界の大御所、山田秀行の愛弟子。
そんな二人の試合は、ムエタイ的な内容に終始するかと思いきや、積極的にパンチを振るって前に出る浦野と
それを蹴りで迎え撃つナオキといった構図。
浦野が相当に打って出ても、それ以上に粘りを見せるナオキと一進一退の攻防は、ペースを緩めることなく3ラウンドに渡り、
判定は、ジャッジ1名がナオキを支持するドローとなった。

<プロ第3試合 ウェルター級(66.67kg) 3分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
●英人[エイト](65.0kg/SRKムエタイジム)
 判定1-2(29-30、28-29、30-29)
○ 米須 方紀[コメス・マサキ](66.67kg/SHIMAZILIANS/MATURI 63kg級トーナメント優勝)

見るからにイケイケのルックス、英人は、やはり積極的に前に出るが、
米須は、それを恐れることなく打ち合い、主にパンチで正面激突を繰り返す。
フルラウンド、一進一退を激しく繰り返し、判定はスプリットとなり米須が勝利した。

<プロ第2試合 スーパーライト級(63.5kg) 3分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
○ 渡邊 恭祐(名護ムエタイスクール/63.2kg)
判定3-0(30-29、30-28、30-27)
● 兼島 来弥(天下一道場沖縄/63.1kg)

技術で勝る渡邊が若い兼島を翻弄。
パンチとキックをバランスよく配分したコンビネーションで追い詰め、
幾度もダウン寸前まで陥らせるが倒しきれず、渡邊がユナニマスデシジョンで勝利。

<プロ第1試合 55kg契約 3分3回戦 キックボクシングルール>
○ 平良 龍一(赤雲會/54.6kg)
 判定3-0(30-27、30-27、30-27)
● REN(BURNS/54.7kg)

沖縄のキックボクシング界を代表してきた”琉球鉄拳”中村広輝を兄弟子に持つ、
伝説の武術家、大宜見朝覺の愛弟子、平良は、特徴的な一発強打を左右に持つファイター。
RENは、豊富なアマチュアキャリアを誇る15歳で、独特に場慣れしており大胆不敵。
前進を繰り返す平良と交代しながらも打ち返し続けるRENだが、
一発の重さがある平良がパワーで優位に進め、3ラウンド、ワンツーを直撃させると
RENがロープ最下段を枕に寝込むかのような痛烈なダウンを喫する。
だが、そこから立ち上がったRENは、ストッパーが壊れたかのような猛反撃を開始し場内をざわつかせる。
平良は、容赦なくパンチを打ち込むがRENのクレイジーラッシュは止まず、歓声の中、試合終了。
当然の大差判定負けを喫したRENだったが、リングアウトの際、その勇猛さに拍手が湧いた。

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