UFCファイトナイト・ブルックリン!セフードがディラショーをノックアウトわずか32秒で初防衛達成


Josh Hedges/Zuffa LLC/UFC

 総合格闘技団体UFC(Ultimate Fighting Championship)は2019年1月20日(日)にアメリカ・ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターにて”UFCファイトナイト・ブルックリン”を開催した事を発表した。
 2019年よりアメリカ国内の放送局が『ESPN』に変わり、初のイベントとなった今回、メインイベントにはフライ級タイトルマッチが組まれ、王者ヘンリー・セフード(アメリカ 13勝2敗)にバンタム級王者T.J.ディラショー(アメリカ 17勝3敗)が挑戦しました。チャンピオン対決に注目が集まったものの、開始早々にヘッドキックをクリーンヒットさせたセフードが追撃でディラショーをダウンさせ、わずか32秒でTKO勝利、あっという間の決着を見てセフードが初防衛を達成した。
 バンタム級最強ファイターとも称されるディラショーを下したセフードは試合後、オクタゴンで「この試合はフライ級の将来を左右する重要なものだった。階級のみんなを代表して戦ったよ。TJ、次はバンタム級で戦おうぜ。階級を落としてまで試合をしてくれたTJに感謝したい。フライ級の名誉をかけて戦った試合だった! この階級を潰すなんて考えないでくれよな! デイナ、しっかり話し合おうぜ!」とコメントした。
 一方、2階級同時制覇を狙うもセフードの前に屈したディラショーは「残念だよ。確かにパンチは当たったかもしれないが俺にはまだシングルレッグを取りに行けるだけの力が残っていた。正直負けた気はしないね。セフードのことは称えるけど、俺は負けたとは思っていない」と強気な姿勢を崩していない。
 次回、UFCは舞台をブラジル・フォルタレザに移し、日本時間2月3日(日)にセントロ・デ・フォルマソン・オリンピカ・フォルタレザにてUFCファイトナイト・フォルタレザを開催される。メインイベントで対決するのはバンタム級のハファエル・アスンソンとマルロン・モラエスで、どちらもブラジル出身のファイターです。その他、通算25勝9敗の戦績を誇るデミアン・マイアや、元フェザー級王者のジョゼ・アルドも出場することになっている。

■ UFCファイトナイト・ブルックリン
日時:現地時間2019年1月19日(土)、日本時間20日(日)
会場:バークレイズ・センター(アメリカ・ニューヨーク州ブルックリン)

【メインイベント】
<フライ級タイトルマッチ 5分5ラウンド>
○ヘンリー・セフード
 1ラウンド(0分32秒)TKO
●T.J.ディラショー
勝者ヘンリー・セフードのコメント
「人生をかけてがむしゃらにやってきた。史上最強の1人を倒したんだ。現実離れしている。向こうがダメージを食らったのは分かった。ヘッドキックを食らわせてふらついているのを感じたんだ。そこから後は歴史さ。TJ、もう一度できるだろ。今度はバンタム級でやろうぜ。バンタム級でもう一度、チャンスをやる」

【セミメインイベント】
<ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○アレン・クラウダー
 反則(マットに片膝がついた状態のクラウダーに対して膝蹴りの反則行為)
●グレッグ・ハーディ
(コメントなし)

【メインカード】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○グレゴール・ガレスピー
 2ラウンド(4分59秒)TKO
●ヤンシー・メデイロス
勝者グレゴール・ガレスピーのコメント
「相手を弱らせていたのは分かったし、3ラウンドはもたないだろうと思っていた。2ラウンド目でフィニッシュだ。フィニッシュできたし、フィニッシュが決まればいつだってうまくやれたってことだ。ここまで負けずにきた。最近の試合の問題は興奮があったかどうかだけ。ちょっと退屈だったと思うけど、ヤンシーはこれまで戦ってきたどの相手よりも優れたファイターだ。やらなきゃいけないなら、2連続のタイトルマッチであのバックポジションを取れる。あれで疲れることはないし、相手が弱る。その後のフィニッシュに向けたお膳立てさ。フィニッシュはフィニッシュだし、勝ちは勝ち。結果がすべて。フィニッシュを狙いたいだけだ。今は戦うことすら考えたくない。戦いたい相手の名前を告げたり、挑戦状をたたきつけたりする人もいるけど、俺はとにかく肩の力を抜きたい。自分自身にかけたストレスだからね。自分以外の誰でもない。自分の中からくるプレッシャーだから、肩の荷が下りる。誰のことも恐れていないけど、ただ今は試合のことを考えたくない」

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○ジョセフ・ベナビデス
 判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●ダスティン・オルティス
勝者ジョセフ・ベナビデスのコメント
「前回はかなり圧倒して勝ったけど、スタンディングの腕をかなり磨いたみたいだ。だから、グラウンドで打ち負かせると思った。前回の対戦でも思ったし、それから何度か思うことがあった。スタンディングを改善してきたことを考えると、たぶん、前回の試合を見てきたんだろうから、グラップリングのペースをもっとプッシュして、スペースを見つけるようにした。今回も落とすことはできたけど、前回の試合から全力で打ち込まないと彼は倒れないと学んだから、別のやり方でいったんだ。セフードとTJの勝者とやりたい。誰がフライ級のベルトを持とうが、俺の狙いはそいつだ。すでにセフードとは戦って勝っている。TJが勝っても、防衛する気はなさそうだ。大事なのはベストな相手と戦うこと。俺はこの階級に最初からいる。最強の相手と戦いたいだけだ」

<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○ペイジ・ヴァンザント
 2ラウンド(1分50秒)サブミッション(アームバー)
●レイチェル・オストビッチ
勝者ペイジ・ヴァンザントのコメント
「まだやらなきゃいけないことがたくさんあるのは間違いないわ。彼女は本当に才能があって、テイクダウンを仕掛けるのもマウントを取りに行くのもうまい。だから、私はそこをがんばらないといけない。こんなに素晴らしいグラップラーに技を仕掛けられたことがうれしい。いい感じでヒールフックを狙っていけたけど、うまく抜けられてしまった。私のサブミッションゲームは本当にトリッキーなの。うまく見せる必要はない。自分を下においているから。でも、巧妙なサブミッションゲームはあるし、私がどこからでも仕掛けていけるってことを知ってもらえたらうれしいな。今回の試合はレッスンとして受け止めて、もっとうまくなりたい。次は夫が戦う番だから、それを支えるつもり。また次のファイトキャンプが始まるけど、次は彼の番よ」

<ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○グローバー・テイシェイラ
 1ラウンド(3分21秒)サブミッション(アームトライアングル/肩固め)
●カール・ロバーソン
勝者グローバー・テイシェイラのコメント
「実は”こいつに俺を打ち負かせるはずがない”と思っていたんだ。びっくりした。とんでもないエルボーを食らわされた。やられたけど、調子は良かったから。巻き返せて本当にうれしい。俺はベテランだ。初めての新人ではないし、乗り越えられた。相手のアグレッシブさには驚かされたし、自分にミスもあった。相手の足に長くしがみついてしまった。よくあるミスだ。だから、たくさんの人があそこでノックアウトされる。でも、俺はあそこからパンチが見えていたし、自分がどこにいるかも見えていたから、テイクダウンを仕掛けてフィニッシュした。心からの尊敬を込めて、ブラジルでショーグン(マウリシオ・フア)と戦いたい。もう一度、ブラジルで試合がしたいんだ」

【プレリム】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド
○ドナルド・セラーニ
 2ラウンド(3分43秒)TKO
●アレクサンダー・ヘルナンデス
勝者ドナルド・セラーニのコメント
「ライト級に戻って調子がいい。古株だが、まだいける。カウボーイの復活を告げたかったんだ。(ライト級を)離れた時はナンバー2だった。今回、戻ってきて青コーナーでの出場だ。もう何年も青コーナーはなかったんだけどね。ケージに入ってからも”青コーナーだってよ、変な感じだな”と思っていた。出直しが必要だったし、のし上がるためならなんだってやる。ずっといろんな人から”なぜプレリムの試合なんだ?”と聞かれたけど、プレリムで出られてよかったと思っている。世界中の人に見てもらえるからな。ESPNはでかいし、ESPN放送のメインイベントだったから。最高だろ。ここにいられて光栄だ。数年前はネイト・ディアスのことで頭がいっぱいで、あの時は怒り狂った試合をしてしまった。あいつの言うことは気にしていなかったし、あいつを痛めつけてやろうなんて思わずに臨んだ。ああいうのは俺には通用しない。笑っていたくらいさ。40試合やって、これ以上のところはない。魂でこれを愛している。今度はトップ5とやりたい。コナーが同意してくれるならヤツとやる。ベルトを取りにいくぞ。絶好調だからな。やってやるぜ」

<女子フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○ジョアン・コールダウッド
 判定3-0(30-26、30-26、30-27)
●アリアネ・リプスキ
勝者ジョアン・コールダウッドのコメント
「UFCにやって来て最初が私だなんて彼女に申し訳なく思ったわ。でも、かなりタフな試合だったと思う。勝ててよかった。フィニッシュはできなかったけど、勝ちは勝ちよ。彼女は私ほどの相手と戦ったことがない。みんな、私のことを疑うけれど、MMAには嫌う人も必要。プレッシャーがかなりかかるけれど、自分のことを信じている限り、それが何よりも大事なことだと思っている。数日間はゆっくりして、その後、ジムに戻るわ。ジェシカ・アイの名前を挙げたけど、でも、UFCに従うわ」

<ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○アロンゾ・メニフィールド
 1ラウンド(3分56秒)TKO
●ヴィニシウス・カストロ(モレイラ)
勝者アロンゾ・メニフィールドのコメント
「オクタゴンでもうちょっと過ごすつもりだったんだけどね。最初の10秒はゲームプランに沿えていなかったけど、そのあとは相手がおかしな動きをしているのが分かったから、それでスキが見えたし、フィニッシュを狙えた。マトリックスみたいにスピンしていたけど、あの回転じゃ遅い。それでもまたやってきたから、そこを狙ったのさ。今回の勝利はでかいし、自分に光があたっていることを願うよ。用意してくれる相手なら誰でも受けて立つ。一歩一歩進むつもりだ」

<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○コーリー・サンドヘイゲン
 1ラウンド(3分31秒)サブミッション(アームバー)
●マリオ・バティスタ
勝者コーリー・サンドヘイゲンのコメント
「これはただ2人の人間が戦っているだけじゃない。芸術だと思っている。いろんなテクニックが関わっているんだ。ただ騒々しいと思って大したことないとか言う人がいるけど、これでもうちょっと理解してくれたらいいな。そういう人たちが、マジでカッコいいじゃん、とか言ってくれることを願うよ。俺の試合をもう一度見たいと言ってくれたらいいね。今回の試合を見た誰かが、刺激を受けてくれていればうれしい。今回が3試合目で、俺はまだ26歳だ。焦ることはないと思っている。時間をかけて経験を積んでいきたい。UFCが誰かを用意してくれれば、いつだっていく。ここにいる人は世界トップクラスだけど、自分はそれより少し上だ。ベストなファイターと戦えると思っている」

【アーリープレリム】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○デニス・バミューデス
 判定3-0(30-26、30-26、30-26)
●ティー・エドワーズ
勝者デニス・バミューデスのコメント
「これが俺の最後の試合だ。最高だった。4敗を喫して、いろんなことを考えたし、いろんなことを乗り越えてきた。逆境に立ち向かわないといけなかったけど、子供たちが振り返って、俺がトップにいたってことを覚えてくれていればいい。叔父がガンで良くないんだ。でも、バミューデスの名を持つ者は、悪い時も必ず復活して勝つんだ。もし負けていれば間違いなくこれが最後になっただろう。5連敗したヤツと再契約するとは思わなかったからね。自分自身を必死にプッシュしてきた。中学生の頃からやってきた。今は2人の息子がいる。格闘技の試合はタフだし、孫の成長を見られるようにしていたい。今はただ、自分のことをやりたいんだ。自分のことができると思うと最高だ。人生で自分が考えたことは絶対にやめたりしない。何かをやると言ったら必ずやる。できないなら言わない。子供たちと叔父には彼らが求めるもののために戦ってほしいと思っている」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ジェフ・ニール
 判定3-0(27-30、28-29、27-30)
●ベラル・ムハマッド
勝者ジェフ・ニールのコメント
「最高の気分だ。判定は嫌いだけど、ベラルはタフな相手だからな。彼がタフなのは分かっていたし、判定も覚悟していた。ヤツが痛めつけられてもカムバックした試合を見てきた。フィニッシュしたかったけど、判定を受け入れる。勝ててとにかくうれしい。左ストレートは誰が相手だろうといつでも思い通りにいける技だと思っている。なんだって受けて立つ。トップ15の相手でもいいし、自分の腕磨きを続けるでもいい。UFCが望むなら、俺はなんでも来いだ」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○チャンス・レンカンター
 1ラウンド(2分25秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●カイル・スチュワート
勝者チャンス・レンカンターのコメント
「試合に臨んで相手とのレスリングに挑むつもりだった。自分にアドバンテージがあると思っていたから。テイクダウンして、フィニッシュしたかった。サブミッションなら何でもよかったし、マウントを取り続けてグラウンド・アンド・パウンドを浴びせていくつもりだった。思っていたよりも早くリアネイキドチョークが決まった。時間をかけて学んでいきたい。これまでフルタイムでトレーニングできなかった。いつも仕事とトレーニングの掛け持ちだったんだ。少し時間をかけて、知識を増やしたい。自分にできる限りすべての知識を吸収したいんだ」