マスカラ・アニョ・ドスミル40周年記念!CMLLアレナメヒコ金曜定期戦

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 11月23日(現地時間)にメキシコ・アレナメヒコで『アレナメヒコ金曜定期戦』が開催された。
 CMLLの活動中心はメキシコシティでアレナ・メヒコでの定期興行が有名である。かつてはEMLL(Empresa Mexicana de la Lucha Libre)と呼ばれていた。今日現存するプロレス団体において世界最古の歴史を持つことが特徴である。1931年、サルバトール・ルテロ・ゴンザレスがアメリカとメキシコの国境にあるエルパソでプロレス興行を見たことからメキシコでのプロレス興行を企画してメキシコシティの廃墟同然のボクシング会場「アレナ・モデロ」と賃貸契約を結び会場を修復して会場名を「アレナ・メヒコ」に変更。1933年、EMLLとして設立。9月21日、アレナ・メヒコにて興行が開催されたのが団体の興りである。
 今大会はマスカラ・アニョ・ドスミル40周年記念大会となっており、御大ドスミルが甥っ子達と組んで、ロス・ゲレーロス・ラグネロスと対戦。ドスミルは、兄シエン・カラス、弟ウニベルソ・ドスミルと組みダイナマイト兄弟として80年代から00年代にかけてCMLL、AAAというメキシコ2大メジャー団体を股にかけて暴れまわった。AAAではペロ・アグアヨに敗れ覆面を剥がされるものの、その後もトップルードとして君臨した。現在は兄シエン・カラスの息子達に新生ダイナマイト兄弟を引き継がせているが、還暦を迎えた現在も現役として活躍している。試合前にセレモニーが行われた後、試合開始。ドスミルはアグアヨに覆面を剥がされているが、メキシコでは記念試合だけは過去に剥ぎ取られていても覆面をつける事が許されており、覆面姿で試合を行った。一本づつ取り合って運命の三本目は、リングでドスミルとゲレーロが一対一で向き合う事となり、まずはゲレーロが丸めこんで反則のロープを掴んでフォールしようとしたが、レフェリーに気がつかれて無効に。その隙にドスミルがゲレーロを丸めこみ、こちらもロープを掴んで反則でフォールしたが、レフェリーが気がつかずそのままカウントしたので、ドスミルのフォール勝ちとなった。ゲレーロは抗議するも当然、裁定は覆らず。するとゲレーロはなんとドスミルにカベジェラ戦(敗者、髪切りマッチ)を要求。超大物ルード二人がまさかの最終決着戦をつける事になるのか?試合後、新生ダイナマイト兄弟を引き連れて勝ち誇るドスミルは、まだまだ最前線で戦える力を示した形となった。
 レジェンダ・デ・プラタの決勝戦だった。日本語にすると「銀の伝説」となるレジェンダ・デ・プラタは、元々は、ルチャリブレの枠を超えたメキシコの国民的英雄、聖人エル・サントを讃えるもので、エル・サント杯の事だ。しかし、近年、サントの息子であるイホ・デル・サントとCMLLが険悪な関係になってしまった為、サントの名前を全面に出さず、レジェンド杯という感じになっている。ちなみに、サントと双璧のスペル・エストレージャであるブルー・デーモンを讃えるレジェンダ・デ・アズル(青の伝説)も不定期で開催されている。今回、決勝に残った2人はフェニックスとバルバロ・カベルナリオだった。外様のフェニックスとルードのカベルナリオという対戦となり、一本づつ取り合って運命の三本目はなんとカベルナリオが必殺のジャベ、カベルナリアを極めて勝利。原始人キャラのカベルナリオが、エル・サント杯優勝という衝撃的な結末となった。

■ CMLL アレナメヒコ金曜定期戦
日時:2018年11月23日(現地時間)
会場:メキシコ・アレナメヒコ

<8人タッグマッチ>
○マスカラ・アニョ・ドスミル、サンソン、クアトレロ、フォラステロ
 2-1
●ウルティモ・ゲレーロ、エウフォリア、グラン・ゲレーロ、テンプラリオ

<レジェンダ・デ・プラタ>
○バルバロ・カベルナリオ
 2-1
●フェニックス

<6人タッグマッチ>
○ミスティコ、カリスティコ、ボラドールJr.
 2-1
●ペンタ・エル・セロ・エメ(ペンタゴンJr.)、メフィスト、エフェスト

<6人タッグマッチ>
○ティタン、ソベラノJr.、トリトン
 2-1
●ルシフェルノ、バンジェリス、ダーク・マジック

<6人タッグマッチ>
○ブルー・パンテルJr.、ザ・パンテル、フエゴ
 2-1
●オクムラ、ウニベルソ・ドスミルJr.、カワト・サン