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10月28日（現地時間）にメキシコ・プエブラ州で『AAA エロエス・インモルタレスXII』が開催された。
AAAはCMLL（当時EMLL）のブッカーを務めていたアントニオ・ペーニャ氏が独立して、メキシコシティを本拠地に設立した団体。CMLLから引き連れたルチャドール達に加えレイ・ミステリオやシコシスといった当時の新世代のレスラー達が活躍、アメリカン・プロレスを意識したエンターテイメント性の強いプロレスを推し進め、ライバル団体のLLI（UWA）を壊滅に追い込み、メキシコを基盤に南米やアメリカへの人気を獲得していった。そしてAAAは2018年2月から大会をインターネット配信Twitchで無料配信する事になり、更にパワーアップしている。
今大会であるエロエス・インモルタレスは、AAA創設者であるアントニオ・ペーニャ氏を讃える大会であり、毎年、アントニオ・ペーニャ杯というイリミネーションマッチが行われる。また、このアントニオ・ペーニャ氏はルチャリブレの専門家、ミルホンネット看板記者、寺内1/2兵衞と深い交流があり、そのエピソードがマット界舞台裏’13年10月17日号飯伏幸太W1聖地TNA激震ﾊﾟﾝｸﾗｽ20年横浜ﾍﾞｲﾀﾞｰ水色革命に掲載されているので、是非、読んで頂きたい。無料ブログでは読めない、寺内1/2兵衞記者の貴重な写真ととびっきりのエピソードが満載で大好評だ。
そして今大会のメインはおそらく2018年最大のカベジェラ戦（敗者、髪切りマッチ）となるドクトル・ワグナーJr.とジェフ・ジャレットの一戦だ。ワグナーJr.はAAA最高峰王座であるヘビー級王者（メガ王者）に君臨していたが、ジャレットとコナンの策略により王座陥落。それに怒ったワグナーJr.は逆にジャレットの王座防衛戦で挑戦者フェニックスに味方してジャレットを王座陥落に追い込んでいる。結果、両者の因縁が最高潮に達しており、遂に超大物同士の髪切りマッチが実現した形だ。試合前に、ワグナーJr.は自分のセコンドとして大物ブルー・デーモンJr.と合体した事をアピールしてジャレットにプレッシャーをかけるが、デーモンJr.はルードであり、ワグナーJr.の息子イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.をそそのかして父親を裏切らせた張本人であるので、一抹の不安を感じさせる。試合は、ジャレットがセコンドのカレン・ジャレット、レイ・エスコルピオンと共にラフ殺法でワグナーJr.を痛めつけ流血させてしまう。しかし、ワグナーJr.が逆襲に転じると会場からも大歓声。だが、レフェリーがジャレットの味方をしてワグナーJr.がフォールしてもカウントを数えるのが遅過ぎて、遂にワグナーJr.が切れてレフェリーを殴り飛ばしてしまったのだった。無法地帯となったリングにはカレンやエスコルピオンが乗り込んでくるが、ここで、デーモンJr.もギターをもってワグナーJr.に加勢する。と思ったら、やっぱり裏切り、デーモンJr.はギターでワグナーJr.を攻撃したのだった。一対四になったワグナーJr.だが、ここでサイコ・クラウンがワグナーJr.の救出に入り、ジャレット軍団を蹴散らして、ギターをワグナーJr.に手渡したのだった。ワグナーJr.はギターでジャレットを殴りつけ、代わりのレフェリーがカウントを数えてワグナーJr.がフォール勝ち。因縁の対戦はワグナーJr.の勝利となった。ワグナーJr.はジャレットの髪の毛をバリカンで丸坊主にして、勝利をアピール。ワグナーJr.の完勝で会場は大歓声に包まれた。
また、アントニオ・ペーニャ杯はパガノが優勝した。
■ AAA エロエス・インモルタレスXII
日時：2018年10月28日（現地時間）
会場：メキシコ・プエブラ州
＜カベジェラ・コントラ・カベジェラ＞
○ドクトル・ワグナーJr
ピンフォール
●ジェフ・ジャレット
＜金網タッグマッチ＞
○サイコ・クラウン、マーダー・クラウン
金網脱出
●キラー・クロス、モンスター・クラウン
＜アントニオ・ペーニャ杯＞
優勝：パガノ
参戦選手：チェスマン、イホ・デル・ビキンゴ、スペル・フライ、パルカ・ネグラ、イホ・デル・ファンタズマ、アベルノド、ニーニョ・アンブルゲサ、エスペクトロ、カオス
＜AAAタッグ王座タイトル3WAYマッチ＞
○エル・テハノJr.、レイ・エスコルピオン（王者）
ピンフォール
●ラレド・キッド、DJZ（挑戦者）
フラミータ、バンディード（挑戦者）
＜6人タッグ3WAYマッチ＞
○モチョ・コタJr.、カルタ・ブラバJr.、ティト・サンタナ
ピンフォール
●ラレド・キッド、ドラゴ、アエロスター
マンバ、ピンピネーラ、マキシモ
＜レイナ・デ・レイナス王座タイトル4WAYマッチ＞
○ファビー（王者）
ピンフォール
●スカーレット・ボルドー（挑戦者）、スターファイア（挑戦者）、ケイラ（挑戦者）